夏至のよる。

どうして春になるとindigo la Endが聴きたくなるんだろうと、ふと思う夜。
春の空気で満たされた肺は桃色だった。
何はなくとも日々はちょっとだけ感情過多に沈んでいくのです。

あっという間に季節が傾いて、夏至を迎えた6月。

一周回って全部分かってるような、きっと正しくない全知全能感。
哲学めいた自問自答を繰り返すたび、
そんなことはとっくに分かっている、どうすべきかも知ってる。
でもそれがどういうわけかできないんだ、と。
その先へ行けるはずの切符を、心と体のどこかに隠してしまったままでいる。

ずっとずっと、同じようなことを繰り返して
歳を重ねて、
似たようなことに疲弊しては目を瞑る。

目を瞑っている時間が長くなるほど、
視界は狭まって、
比例して世界も狭くなる。

世界が狭まると、息がしづらい。
根本的な解決策をのらりくらりとかわしながら、
近い未来へ先送りするだけなのだから。

もっと感動したい。
心を掴んで離さないような、感情を強く揺さぶられるような映画がみたい。
好きなアーティストの表現に打ちのめされていたい。
心が通う人の、その語彙力に陶酔したい。

好きな自分でいると、今の日常生活に支障がでる。
感情を強く動かしてしまうと、明日仕事に行けないかもしれない。
なんとも馬鹿げているけど、
私は今日までそうやって生きてきてしまった。

誰かがここから連れ出してくれたらいいな、
他人任せにまた目を瞑って過ごす。

やる気も集中力も削がれて、
このままもっと歳を重ねてしまったら
好きなものすら本当に思い出せなくなってしまうんじゃないかって。
多分そうなるだろうなって恐ろしい。

好きなことを好きだと言うことが、
好きなことを好きなだけやるということが、
どうしてこんなに難しいのかなぁ。

どうしてこんなに難しく考えてしまうんだろう。


誰が良いと言わなくても、私が良いと思う生き方をしたい。
他人の価値観で生きる人生なんてクソ食らえだ。

いつまで同じ考え方に囚われているつもりなんだろう。もういい加減に飽きてきたと思う。



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