empathy
あなたの描いた景色がたしかに私の目に映っている。
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私は小高い丘の上にたっている。
ガラスの温室。
眠る心の欠片。
時折大きな花束を抱えた少女が、目の端を通り過ぎていく。
赤い一輪の花。
贈られた彼は、光のように透けてしまいそう。
ガラスの温室にひとりの老人が訪れる。
風は静か。
丘を囲む小さな町をみおろして、私は自分が作ったこの世界に座り込んでいる。
たまに温室のガラスの戸棚を開いては、悲しみの色を小瓶に詰めてしまい込む。
光に透かせてみていると、生きることに悲しみは必要な色なのだと思い出せるから。
温室の中は、絶えず水が流れていく音がする。
ここは心の墓標。
とても穏やかな場所だ。
いつもすぐそばに、死がある。
メメントモリ精神をずっと心において生きてきたからか、生者と死者の接点ばかりを描いてしまう。
私の創作の軸は、夏の中と死生観にあるのかもしれない。
真夜中。
誰もいない空の下にいると、
ここでなら心を守らずに済むような気がする。
夜に遊ぶ子供たち。
Fly Me To The Moonが聴こえたら、
眠りにつきましょう。
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ふと目を落とすと、言葉の海へ放りだされる。
それは光にあふれていて
たしかに同じ言葉と心を紡ぐのに。
白昼と真夜中のように、異なる色をみせている。
あなたが紡ぐ世界が
薄膜を隔ててすぐ隣にあることを知る時、
私たちだけが 本当の言葉で通じ合えるような
そんな錯覚を起こしてしまうよ。
白昼にみる夢。
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私は小高い丘の上にたっている。
ガラスの温室。
眠る心の欠片。
あなたの描いた景色がたしかに
私の世界と繋がっている。
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