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モノローグロム

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日々の記録。
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#季節

ロビンソン

ロビンソン

気づいたらもう、季節は一周していて

お勧めしてくれた150話あったドラマもとっくに観終わってしまって

季節の真ん中にいる内は、相変わらず気づけずに

また春を迎えようとしている。

思う/想う気持ちは奇跡だと感じる。
奇跡は重い。
その分だけ、もしかしたらそれ以上に
煩わしいと感じる気にもなる。

思い/想いは色々なことを信じるということ。

自分のことすら上手く信じてあげられないのに、
それ

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境目。

境目。

夏の君が死んだ。

だから私はずっと、
遊泳禁止の冬の海で君がくるのを待っている。

研磨された空気がきらきら
冷たい身体に熱をかくす。

夏の終わりと冬への過渡は どこか似ているね。
何も変わっていないのに、
取り返しがつかない何かを落としてきてしまったみたいだ。

ガラスに囲まれた温室で、
夏と冬の境目をなでていよう。
星座を繋ごう。
指先から紡ぐ、正反対のセゾンの中で。

出会うことのない君

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ゆらぎ

ゆらぎ

冬が終わる頃になって、冬が恋しくなるのだ。

急に冬の歌が聴きたくなって、
過ぎ去ってゆく季節の中に なにかしらの形を探している。

夏の終わりがなんだかやるせないような
脱力感と虚無感でいっぱいになるあの感覚に似ているのかもしれない。

季節の真ん中で、表面上の色が自分に混ざってゆく最中は 本質の色には気がつかない。
やっと私に浸透して 今冬の本当の色を知るのは
もう目の前を通り過ぎようとしてい

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忘れる。

忘れる。

月に手が届きそうだと思ったこと。

ここから一歩だって動けないと思った日のこと。

どうせなら、殺してくれと願ったこと。

初夏の豪雨に雨宿りしたこと。

真夏の真ん中にいた日のこと。

ライブハウスで泣いた音楽があったこと。

この気持ちを忘れない、そう何度も誓ったこと。

時間が巡って日常に埋もれてしまえば、
私はすぐ忘れてしまう。

夏の森に反響するひぐらしの鳴き声。
どこまでもいけると思っ

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