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月面サナトリウム
2018年12月26日 17:41
電話がとても苦手なことを、折に触れて思い出す。これは随分早くから自覚している不得手。そんな自分がここ数年断トツの回数電話で話しているのは、どう考えても仕事先の営業担当さんしかいない。もしかしたら人生で一番かも。2歳年下の彼はいつも屈託がなく、緩すぎず詰めすぎずないい塩梅で物事の落とし所を見つけ出してくれる。3年間 店責と営業というある種のバディのような立場で接してきた。1年目は散
2018年12月24日 23:34
12月の澄み切った夜をみあげている。白昼と同じくらい、濃紺の空の雲は白い。マスクで半分隠れた顔。彫刻のような冷たい耳。秒単位で刻まれる毎日に、見上げることを忘れて下を向いたまま歩いていては人生の意味なんて何ひとつ無いように感じる。押し流されるような年の瀬の忙しなさが私の今日を囲っていても、私自身は何ひとつ変わってはいないことを確認する。反復作業。反芻。自分で無くなりそう
2018年12月6日 04:23
形の無いものばかり、飽きずに探し続けている。見えなくなったあなたの心の中身を想像する。形も無ければ答えも無い。過ぎ去って行った時間の答え合わせは、今ここには必要のないものなんだと思う。ガラスで出来たオーナメントみたいだ、ただ綺麗でただ脆いだけ。目に見えるものは少し。心には鍵がかかっている。季節のうつろいを感じる程度の軽やかさ。眠って目が覚めれば、私はまた忘れてし