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モノローグロム

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日々の記録。
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2018年9月の記事一覧

自分の中から何もなくなってしまったような気になる時、心が動かなくなってしまった時。
昔好きだったもの、音楽や絵、物語、何度も歩いた道、
この目で見てきた様々な景色が静かに寄り添ってくれる。
過去は未来を紡ぐための材料。
好きなものが沢山あったあの頃の自分に、感謝している。

お別れが下手くそ。
いつまで経っても、どこまでいっても。
駅の改札、電話の終わり、
もう二度と会わないかもしれないと思った時ほど。
でも慣れる必要はないのかもしれない。
生々しい痛みや不安が消え失せる日など、正しくは来ないのでしょうから。

いのちの魔法

いのちの魔法

「 形成されたばかりの心臓へ、
循環する血流が脈打っていた。

暖かな沈黙。
掬い上げた手の中の混沌に、小さく息づく真綿にくるまった可愛い私の生命の手触り。

悲しみを
苦しみを
痛みを、一体どれくらい繰り返したら
すべての夜を越える強さと引き換えられるだろうか。

この空っぽの入れ物を満たすだけの、
ささやかな時間を共にする手の中の重り。

色は自分で決めていい。
私はこの「

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個性。

個性。

文藝評論家の方の、LGBTについての寄稿関連ツイートをみた。
私の人生の上でもLGBTに悩む人とは沢山出会ったし、
わりかし若い世代の私達からしたらもうそれでとやかく言うのはナンセンスなくらい普通のことだと感じている。
色々な考え方があって然りだけれど、これは…。

あまり気がすすまないけど、ちゃんと寄稿は読んでみようと思う。

中学2年の頃、私を好きだと言ってくれた男の子は
ずっと話し言葉が女の

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未明

未明

回帰。
前に進めばその分、後ろの影は濃くなる。

光が差すほど私の後ろには影ができる。
それは至極真っ当で、自然なことだと思うけれど。

泣きたくなるような遣る瀬無い明け方に、
どんな音楽を、言葉を選ぼうか。
毎秒変化する自分の心に置いていかれてしまう。
春が懐かしい。
夏は覚えてない。
会いたい人がいたけど、会いに行きたいと思わなかった。
正しくあろうとして、おかしくなってしまう。
全部仕様もな

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プラネタリウム

プラネタリウム

唯々、見失っている。
ずっと、かくも長き不在。

普通な自分の中に、特別な景色が宿っていることを教えてくれた。
原風景の中にはいつだって、声があって、音楽があった。
揺蕩う布。夜。人形。
誰もいない洋館、荒廃した庭。

息ができる、そんな風に思えた出会い。
きっとずっと最期に傍で鳴り続けるのはこの音楽だと、疑いもせず確信していた。

好きなものに背を向けるのは、大人になったからか?

平凡だから悩

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木曜日のマネキン。

木曜日のマネキン。

人間嫌いがなかなか治らない。
常に考えているわけじゃ無いけど、ふとした時に感じる既視感。
昔どこかの誰かに言われた、人間アレルギー。

ああまたこの感覚か。
治ってないな、結局未だこのままだ。なんて。

海や風や植物が好き。
あるがままに耳を傾けて音を聞くことが好き。
心が楽だから。
私がどんな人間でも、海は囁くし風は凪ぐ。
植物は太陽に向かって育まれる。

人が苦手なのは、
瞬間刹那の自分の心を

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讃美歌。

讃美歌。

#8月31日の夜に
このタグを目にして、なにか書きたいと思った。
今日までの自分の為に、
そして、たった1人の誰かのために。
届くかも必要かもわからない、宛先のない文章。

私の話。
中学2年生の始まりから、私は急に今の私になった。
それまでは特別なにかを疑うこともなく、
良いも悪いも無しに流れに任せて生きていたと思う。
主観的になると思春期スイッチが入っただけだ、
なんて到底割り切れないのだけど

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