それからの私たち
私の中にそっと棲み続けているオリーヴの老木の聖霊と私は、もう数か月間変わらずに良好な関係を維持している。
双方の魂のタイプが異なること、聖霊の‥ 樹だった頃の記憶と私の属性とが時々ミスマッチする時があって、聖霊には乾きが、私には湿度が必要になる時に身体感覚に不一致が生じる以外は、本当に極めて穏やかな共存関係を維持し続けている。
古いオリーヴには「実が成る」と言う経験がなく、ただ粛々と永遠に枝を拡げ幹を太くし、葉を生い茂らせるだけの長い生を全うしただけだったそうだ。
そして私の体からは時折オリーヴの葉(オリーヴオイルにも通ずる)の香りがツン‥と立ち込めて、それがつわりの時のあの状態に似ていて時々瞬時的にむせ返る。
昨日デパ地下で美味しそうなオリーヴの瓶詰を試食出来るコーナーがあり、居ても立っても居られなくて思わずオリーヴの黒い実を頬張った私に聖霊が一言つぶやいた。
「まるで我が子を食べているみたいだよ‥。」
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