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始発駅

そこへ行けば影だけの
あなたがいると信じてやまない。
すべてが現実逃避だと判っていたから
激しい音楽で
真実を塞いだ。

早朝の 最初の電車のように私たちも
ゆっくり行けばよかったね..。
何もかもが手探りならば、
慎重に
霧の中を行く朝のように、
今を
もっと噛みしめたかった。


別世界に取り残されたみたいな始発の駅は、
過去からそっと
私だけを逃がしてくれる。

青い靄が晴れるまで
くぐもる風の中に私を待つ人がいるように、
私は
嘘に温められて行く..。

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