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【Shadowverse】全プレイヤーに贈る最良最強のアンリミデッキ~スイミーエルフ~

ごきげんよう。本稿はランクマッチにて最強のアンリミテッド・エルフデッキ(もちろんオリジナル)を皆さんにご紹介するものである。当デッキの強さ、使い方はもちろんのこと、皆さんがアンリミ・エルフを使ってみたいと思えるようその魅力をもお伝えすることを志向している。
アンリミで苦戦している生粋のエルファー、そもそも触れたことすらない見物客、いずれも読者として想定している。
なぜアンリミテッドなのか?なぜエルフなのか? ご心配なく。種々の疑問をすべて吹き払い、全プレイヤーにとって目から鱗の価値ある情報をお届けするとお約束しよう。

※2022年1月23日追記。

  • 「DECK」の項に直近の戦績。

  • 「プレイング―鉄則編」に「Q&A」の項。

  • 「プレイング―柔軟編」に「ベレロフォンビショップ」の項。

  • 「メタ的考察」「欠点を補って余りある魅力」の項に付け足し。

  • 記事末尾に動画コーナー。




名乗り


今回が処女作ゆえ、皆さんにはまず簡潔に自己紹介を。
我が名は超天才。特殊ルール大会「突発杯」の門弟にして、「SV界の生き字引」を地で行く1人の戦士である。
2021年12月27日11:28時点で、65thアンリミテッドシーズン・ランクマッチ勝利数ランキング・エルフ部門にて、715勝で第2位、およびGrandMaster1への昇格を達成した。ちなみに65th開始直前の11月30日時点ではアンリミテッドA1ランクであったから、BP, MP合わせると1シーズンでおよそ50000積み上げた計算だ。

…ま、数字を並べ立てるのは言葉を持てぬ者がやることだ。上記データは参考程度に、あくまで思考と表現でもってして、私の実力とデッキの信頼性はお伝えする所存である。
クラスおよびフォーマットに特段の偏向はない。SV界の生き字引としてすべての遊び方を熟知せねばならないからね。
今シーズンは訳あってアンリミ・エルフ一本での挑戦を選択したのだが、詳細は追って述べよう。
ここで紹介するのは、当該シーズンにて専一に愛用したオリジナルデッキである。




DECK

まずは仕掛けをご覧じろ。使用デッキはこちら。

デッキ名【スイミーエルフ】

こちら、我が宝にして2021年12月27日現在、アンリミ・エルフ部門にて最強だと確信しているスイミーエルフだ。

  • 勝率: 直近3日間 67.9%(106勝50敗)/トータル 62.2%(209勝127敗)

  • 最高連勝数:13

※2022年1月23日追記

1月20日~1月22日 100戦の戦績

73勝27敗

Eスイミー1:1 アマツ0:1 リノ1:0
R抜刀1:0 ペインレス1:0
W秘術3:0 超越21:5 混沌1:0
Dダゴン1:1 ディス1:0 天界の門1:0
N骸8:4 ラスワ1:1 葬送1:0 機械1:0 アグロ1:0
V12:2
Bベレロ10:4 教会1:0 守護1:0
Artifacts5:8

最高連勝数:15



なぜアンリミ・エルフなのか?

手始めにデッキの実績は証明できたことだろう。十分に最前線で戦える、いわゆるtier1デッキに肩を並べられるはずだ。
しかし、これだけでは皆がこのデッキを使う気にならないことは百も承知である。
「わざわざプレイが忙しく、難易度の高いエルフを使うとでも?ふん、誰がそんなことを」
「そもそもアンリミテッドには興味がないのでね」
そんな向きもあろう。そこで強さ以外にもう1つ、このデッキを使う理由をお伝えする。それは…

ズバリ言おう。アンリミ・エルフ部門こそが、Shadowverseに残された未開の地、新大陸だからだ!!!

アンリミフォーマットはご存知、カードプールが広大で未知の可能性にあふれている。あなたでもまだ見ぬオリジナル構築を産み出せる土壌が大いにある。
分けてもクラス・エルフは単体ではなく複数カードの組み合わせにより真価を発揮する、掛け算的な特徴のあるクラス。可能性の海は全クラスで最も広いと私は考える。

より決定的な話をする。エルフは全8クラスにおける顔といえる立ち位置だ。ゲーム内ランキングページでも初期状態で表示されるクラスはエルフなのだ。つまり目立つ。かく言う私もそこが気に入ってエルフを選択したよ。

SV界にて一発金鉱を掘り当て、なりあがりたい。そんな成金願望がわずかにでもあるのなら、迷うことはない。アンリミ・エルフを手に取りなさい。

以上で少しでもアンリミ・エルフに興味がわいた方、歓迎しよう。そのフロンティアスピリッツに敬意を表し、私も全力でデッキを伝授する。
早く戦い方が知りたい、と垂涎のエルファー諸氏、お待たせした。ここからが本題だ。


構築の要諦

概観は見覚えのある方もおられよう。いわゆるアグロセッカと呼ばれる型に改良をほどこしたもの
である。私はダヤン氏の発信でこの型を知った。氏には大いに感謝している。

参考 アグロセッカとは


アグロセッカ型のコンセプトは一言で「奇襲」と形容できる。相手が対応できないスピードで襲いかかる速攻。加えて直接召喚により続々と味方が集結し繰り広げるヒット&アウェイ。実際も見た目もまさしく奇襲戦法で、新鮮なうえとても面白い。この点は使わないと分からない魅力だろうな。ふふん。
さらにセッカのXが7ターン目開始時には15以上となり、優にターン中でX20以上の疾走効果を発動できる。これが第2の矢となり勝ちパターンを広げているのも強みだ。
アグロセッカ、新種ゆえ読まれにくく現在ホットな型だ。既存の構築でも十分におすすめはできる。こんなに楽しいデッキは無いね。

最強たる所以―オリジナルポイント

サボテンカウボーイ、これに尽きる。こいつの採用こそがコペルニクス的転回にしてニュートンのリンゴだ。

駿馬による攻撃力アップ。突進。倒れても駿馬が残る最低限の盤面補助。これらが強みだ。
活躍の場は具体的に後述する。

試した末に降板となった候補カードは、下に添付の通り。お好みで使ってくれたまえ。
特に豪風のリノセウスは第3の矢としての保険になる。さらに場にいるだけでプレッシャーをかけ、相手に処理する頭を使わせる・動きを鈍らせる捨て駒にもなり、おすすめだ。
対空射撃はフォロワープレイ+バウンスの動きをすると、2コストでセッカXが1。効率が悪い。
いずれを採用した場合でも、勝てはするが勝率はカウボーイ採用型に及ばないと断言しておく。

以下にその他細かな特徴を述べる。

  • アクティブエルフ・メイは2枚でよろしい。デッキ上からドローする場合、こやつがぶっちぎりで弱いためだ。セッカXは直接召喚を1回分減らしたとて十分7ターン目には20条件を達成できる。

  • 深謀の獣人は本来1枚だった。ごく稀にフォロワーとしてプレイするのと、メイを1枚抜いた枠に補填する形で2枚となった。


 デッキ名の由来


デッキを総体で見たときに特筆すべきは、1コストフォロワーが合計17体とおそらく他のどのアグロセッカよりも多い点だ。そして当然、あらゆるデッキ中でも最多だろう。
小粒の雑兵たちが群れをなしてジャイアントキリングを成し遂げる。この基底にあるコンセプトから着想を得て、皆さんご存じの絵本、レオ=レオニ作『スイミー』から名をお借りした。ゆえにデッキは「スイミーエルフ」。
このデッキがSV界の『スイミー』と呼ばれるほどにあまねく知られた名作となりますように。そんな願掛けもちょっぴり仕込んである。ふふん。

さて、まだアグロセッカを手にしたことがない方々は、まずどんなデッキかその身で体験してみてほしい。
ここから先はいよいよ本稿の神髄、具体的なプレイングの解説となる。本気でスイミーエルフを使う覚悟ができたら、どうぞ先へお進みになられたい。


プレイング―鉄則編


まずは全試合に共通する考え方を伝える。
大前提として攻めのデッキである。少しでも多くダメージを与える意識を強固に築くことが始まりだ。
その上で具体的な鉄則を十戒としてまとめた。

  1. 1ターン目に何もせずターン終了してはならない。

  2. 2ターン目は妖花の捕食者(疾走発動)orアクセラ×2によるウェルダー直接召喚。どちらかを狙わねばならない。(1.と併せて、場にフォロワーがいる状態で2ターン目を迎えることが肝だ。)

  3.  バウンスのみor1コストフォロワーのみ、という手札は避けねばならない。(ドローが少ないのでマリガンは狙い過ぎてはいけない。1コストフォロワーandアクセラ及び自然の導き、どちらも1枚ずつあれば何でも良い。捕食者とアルバータは基本的にキープだ。)

  4. 毎ターン、直接召喚の残数・セッカX・アクセラ使用回数・アルバータの仕込み有無を確認せねばならない。

  5.  そのターンどうプレイするか完璧なシミュレーションを終えるまで、コストを使ってはならない。(まずドローしてみよう、の1コスト消費も敗因となりうる。ほとんどのプレイが1コストだからだ。有効な手が無いと断定できる場合にのみ、ドローに頼ること。)

  6. 4ターン目以降は都度、状況から捻出し得る最大ダメージと相手の残り体力を照らし合わせねばならない。

  7. セッカを使わず勝つならば、妖花の捕食者or閃光のエルフ・アルバータは必ず活用せねばならない。(つまり1コストフォロワーだけではアグロプランは出来ないということ。)

  8. 回復は無い。守護はセッカのみ。攻撃は最大の防御と心得ねばならない。(セッカプランが端から間に合わない相手ならば、セッカは守護として切り捨てる決断も必要。盤面・体力ともに押し続けて相手のプランを歪ませよ。)

  9. 直接召喚は可及的速やかに、1枚でもデッキを圧縮せねばならない。(メイは特にドローしたくない。受けをつくったカードの割合を少しでも高め、弱いカードの割合を少しでも下げることがわずかな勝率の差につながる。)

  10. 時間切れによるプレイ未完了をもっとも恐れねばならない。(慣れぬうちは複数の疾走フォロワーのうち誰を進化させるか、まではこだわらなくてよい。進化エフェクトは早めに済ませておき、余裕あるプレイを。)

その他微細な参考情報を挙げる。

  • 通常のアグロセッカと比して、アグロプランでのリーサルが8割程度とかなり多い。アグロが絶対に通らない相手はいないのだ。

  • とはいえセッカXは4ターン目終了時点で7~10はある。8が平均値といったところだ。最速で6ターン目開始時点15以上の時もある。セッカXを最大にするプレイを頭の片隅に。

  • アルバータを3ターン目にプレイした場合、一旦Xの溜まり具合は落ちるが、例えば2回出現能力が発動すれば3コストの投資でセッカXが3たまる。ダメージにして6点。破格だ。何ターン目にアルバータを出し、何ターン目まで試合が続くかをイメージすれば、アルバータの回転効率が分かる。まぁ概ね積極的に出した方がよかろうがな。

  • ウェルダーエンハンスによる一撃も時たま役に立つ。アクセラ回数は振れ幅が大きいが、6ターン目開始時点で4回以上を狙えるなら、エンハンスでの使用も意識しよう。ほとんど貯まらないならばウェルダーは特攻させてしまえ。

※2022年1月23日追記

Q&A

デッキ公開以来、幾人かの方からプレイングに関してご質問をいただいている。上記十戒だけでは具体的なイメージが掴みにくいかと思われるので、私ならこういう時こうする、という視点で思考を言葉にしていく。また、私自身も近頃気づいた新たなポイントがいくつかあるので、それも併せて挙げておこう。

  • マリガン:3枚チェンジはまず無い。単体で活躍しにくいカードが多いので、つい捕食者やアルバータを探したくなる気持ちはあるだろう。が、アクセラカードと1コストフォロワー各1枚あれば十分だと私は考える。このデッキは直接召喚により全試合ウェルダーとメイをフルに使えることが保証されている、再現性の高さが強みの1つだ(あまりに貧弱だが、フラウロスのエルフver.というイメージ)。したがって十戒にも述べた通り、最優先は直接召喚だ。デッキを圧縮すれば、5、6ターン目までに1通りカードを揃えられる可能性は十分高まる。2ターン目捕食者疾走は魅力的だが、1ターン目にフォロワーを出すことがまずは大前提。強い動きを狙いにいくだけではなく、1コストフォロワーまみれやバウンスまみれでデッキが回転しないことを防ぐ。そのためのマリガンでもあると捉えている。ちなみに自傷ヴァンパイア以外の相手は上記のマリガンで一様である。自傷はフラウロス・ダークナイト対策が必須ゆえ、ウィンドフェアリー・原始の悪神・ブラストフェアリーのうち少なくとも1枚は必ず持っておきたい。

  • 序盤(4ターン目まで):大きく分けて2通りの戦略がある。1つは捕食者を引いている場合の速攻アグロだ。疾走させた捕食者をバウンス、再び疾走を繰り返す。1ターン倒されなければ次のターンも生き残るだろうと推測し、盤面に出しっぱなしにしておくことも多い。なお捕食者連続プレイはセッカXの溜まりを遅らせるので、この戦法ならセッカプランはほぼ切り捨てる。2つ目は直接召喚を早期に連発する戦略だ。2ターン目のアクセラ×2や4ターン目のメイ直接召喚を狙う。デッキ圧縮しつつセッカXもどんどん溜まるぞ。参考までに私が目安にしている数字は、4ターン目終了時点で①セッカX7以上②デッキ枚数30枚以下③直接召喚2種1回ずつ。以上の基準を満たせていればスムーズにプレイが進んでいると安心できるね。

  • 直接召喚のコツ:まずウェルダーは、手札に2枚揃うまでアクセラカードを温存することだ。このデッキは1度に2枚以上ドローする手段がない。ゆえに手札に1枚しかアクセラがない場合、それをプレイしたら以後2ターンはウェルダーを呼び込めない可能性が高まる。序盤の動きが疎かになっても、1ターン待って2枚揃うのに期待するべき時はある。次にメイだが、盤面と手札の調整は言うまでもない。プレイ枚数を稼ぐ上で鍵となるのはウィンドフェアリーから生じるフェアリーウィスプだ。これがあれば3ターン目からメイを呼べるぞ。積極的に狙おう。

  • ウィスプの重要性:このデッキにおいて唯一の0コストカードだ。プレイ枚数が絡むシャム・アルバータ・メイを活かすだけでなく、捕食者のバウンス先の役目やセッカXをかさ増しできる消滅効果を持ち、デッキの心臓といえるほどに便利な1枚である。おそらくこれの使い方いかんで勝率は大きく上下するだろうよ。ゆえに大切にせねばならない。ちなみに私がバウンス先に選ぶカードの優先度は、セッカ=捕食者>ウィスプ=シャム>ブラストフェアリー>ウェルダー>その他、といったところか。もちろん状況により上下移動はあるが、ウィスプが手札にあって困るということは決してない。むしろ手札には常にあってほしいカードだ。皆さんに問おう。バウンスカードを使いたい、手札にはウィンドフェアリーと森林の狼がある。さて、どちらを使う?手札にウィスプがないのなら私はまず間違いなくウィンドフェアリーを選ぶよ。ドロー以上にウィスプを持っておくことの方がプレイの幅を広げてくれるのだ。熟練のエルファーは皆口を揃えてこう言う。「ウィンドフェアリーはエルフ界の『機構の解放』」。

  • トドメのさし方:リーサル計算は練習あるのみとして、スイミーエルフにて重要なのは思考の節約術である。複雑なプレイを要求されるゆえ、時間不足に陥らないために即座の判断ができる部分を増やすことが肝要だ。1つ目の方法は、現在ターンのリーサルだけではなく次ターンのリーサルまで考えることだ。再三言うようにドローが少ないゆえ、手札・直接召喚・アルバータの仕込みといった既知の情報から最大打点を割りだす癖をつけよう。1枚程度じゃ状況は簡単に変わらないのだから、安易なドロー頼みの思考は厳禁。2つ目に、打点計算の目安としてコストを基準に置く方法がある。ウェルダー・サボテン(駿馬が実質1点分)・シャムなど1コスト1点のフォロワーが多い性質を利用して、コスト基準にプラスマイナスを計上していくとやりやすい。たとえば、5ターン目。ウェルダー2体をプレイし2コスト2点で±0。捕食者は疾走でプレイし2コスト3点、+1。進化使用で0コスト2点、+2。余った1コストでメイをプレイし1コスト0点、-1。アルバータの仕込みが起動して0コスト2点、+2。合計すると+4、つまり5コストで5+4=9点出せると分かる。これを前ターンから考えておき、では残り体力9まで減らそう、と4ターン目のプレイが決まるわけだ。慣れれば打点計算が早くなるだろう。ただしウェルダーの直接召喚やエンハンスあるいはセッカの疾走も見逃してはならない。また、守護や回復でずらされる可能性はもちろんあるので、必ずしもここまで正確に打点を割り出す必要はない。私の感覚ではセッカ抜きで1ターンに14点以上出すことはほぼ不可能、概ね5・6ターン目には進化込み、アルバータ有りで8~10点は毎度出せるという感覚だ。これを念頭に置いて、前ターンのプレイ(アルバータを仕込むか否か、処理に回るかリーダーを攻めるか、何点まで削るかetc.)を明確な狙いをもって選択できるようになろう。

以上、序盤~中盤にかけての私の思考法を概ね伝えた。セッカリーサルのコツなどはローテーション・エルフとも共通するテーマなので、既に数多の解説が世に出ていよう。今回はスイミーエルフ独自のアイディアに絞って取り上げさせていただいた。
アンリミはカードプールが広い割に相手の構築が案外ワンパターンという特徴がある。従って相手の回復量、守護の立ち方といった防御手段が読みやすく、それらを完璧に把握しておけば面白いほど作戦が決まる。相手によって具体的な動かし方はつぶさに変化するので、本章ではどうしても抽象的な説明ならざるを得なかった。特定の対面における特定の状況でどうするか?という点は、次章も参考にしていただきつつ、私にご質問いただければ都度誠心誠意お答えさせていただこう。

プレイング―柔軟編

※2022年1月23日、ベレロフォンビショップ追加

ここが難しい。アンリミランクマッチ、いくつかの主要デッキとのマッチアップにおける傾向と対策である。特筆するのは以下7点で、その他には概ねこちらは同一の動きをするため一括りにした。取り上げるか否かは、ランクマッチで対面したときとりわけ注意が必要だ、という主観的な判断に基づく。大会での成績等は考慮していない。

  • AFネメシス

  • 自傷ヴァンパイア

  • 連携ロイヤル

  • ラストワードネクロ

  • アグロセッカエルフ(同型)

  • 土ウィッチ

  • ベレロフォンビショップ

  • その他

AFネメシス

ジェネシスアーティファクトとの戦いだ。
最も気を配るのはAFの破壊種数。6種を超すと次のターンにやられる可能性がすこぶる高い。アグロプランが生きているうちは、守護だけを倒しジェネシス本体は残すといったプレイで種類数を抑えつつ、相手の盤面に新たな守護を並ばせにくくする手が強い。バウンスを駆使して自分のフォロワーは残さない。ドレインは絶対にさせるな。
虚数物体がセッカの通りを悪くするので、本命プランはアグロだ。セッカは守護を倒すのに使い、必要ならやられても構わない。
スピネのAFは余裕があれば自ターン中に倒す。ジェネシスさえ手札に来なければ必ず勝てるからだ。
キーマンはサボテンカウボーイ。前述の守護が一体・ディフェンスAFや、スピネのAFを楽に処理できる。マリガンではこいつに加えて妖花の捕食者、アルバータがほしい。
守護をシオンで強化されるとまず勝てない。攻略不可能な試合も存在することは認めざるを得ないな。

ディフェンスAF

自傷ヴァンパイア

最も頭を使う、楽しい対戦相手だ。
前半戦は相手の直接召喚。ダークナイトのみを処理して回復させないか?はたまた一旦フラウロスをも倒すか?この駆け引きを間違えると負ける。処理自体はそう難しくはない。
ブラストフェアリーは事前にプレイしてフェアリーを手札に加えておくと非常に有用だぞ。
注意点だが、アルバータを3ターン目に出す余裕はまず無い。この相手に限っては、アルバータはマリガンキープはしない。
なお、実はダークナイトを手札からプレイされると回復+守護によりアグロプランが半壊する。直接召喚時にデッキから消滅したか否かをログで確認可能なので、必ず見ておくこと。
後半戦は闇喰らいの蝙蝠。序盤からこつこつ体力の有利を保ち続ける努力が大切だ。
まず目指すは蝙蝠が来る前の決着だが、敵に回復させないために盤面にはフォロワーを残してはいけない。ドレイン・デモンディーヴァはいずれも攻撃先がないと回復できないためだ。なお深謀の獣人は潜伏を持つので、次のターンに勝てる計算ならば出すとよい。相手は必ずパニックに陥るよ。
自傷相手は数えきれないほどのコツがあって、まだまだ言い足りないほどだ。嫌いな方も多かろうが、この面白さを是非感じてほしい。

連携ロイヤル

天敵である。守護を横展開されるとウェルダーやシャムなどの疾走フォロワーを特攻させざるをえないことが多い。
特に曙の乙女・セラ。彼女の進化時効果は全カードで最も嫌なことをしてくる。ここもサボテンカウボーイがいれば、1体守護を倒しつつ後続のウェルダーを強化して有利にもう一体倒せる。
細かい疾走でリーダーを攻撃しにくいので、セッカプランで7ターン目に倒す前提で動こう。


ラストワードネクロ

クリストフのリーダー付与能力が発動したらアウト。それほどにシビアなアグロプランを強いられる。
とにかく速く動くことだが、その他のネクロデッキと異なる点は黒き死の騎士、こやつの回復だ。放置すればいいじゃないか、というのは甘い。うまい相手ならセットで忌まわしき再誕を使ってくるうえ、再誕が無くとも進化することでさらに回復量を高めつつ、無視できない攻撃力にされる。むしろ見かけたら速やかに処理すべきだ。あとはナイトメアイーターの回復もあるので、攻撃力3以上のフォロワーは盤面に残さないこと。
幸いだが、2ターン目に妖花の捕食者をプレイできた場合ラスワに限らず葬送型などネクロ全般はこれを倒せないことが多い。捕食者で複数回攻撃できれば、5ターン目の決着も狙えるだろう。それが本線となる。

アグロセッカエルフ(同型)

このデッキの弱点はあまり言いたくは無いので、1つだけ。
アグロセッカは、1ターン目にプレイしたフォロワーを即座に倒された場合、2ターン目は絶対に強い動きはできない。バウンスは使えず、捕食者も疾走できないからだ。相手もその事を知っていて、必ず1ターン目にフォロワーを出してくる。そこに差し込めるのがブラストフェアリーやサボテンカウボーイだ。どちらも相手を倒しつつ、こちらの盤面にカードを残せる。それに後攻でも問題なく使える。一気に試合展開をこちらのペースにできるだろう。

土ウィッチ

超越ウィッチと合わせて、上述の1ターン目に出したフォロワー処理を高確率でやってくる相手だ。その場合アイヴィーキングか深謀の獣人を2枚プレイしてウェルダーだけでも呼び込めると、2ターン目に最低限の動きはできる。
スピード勝負が基本なのでアグロプランが本命だ。ただし圧倒的アグロ殺しのカード、アダマンタイトゴーレムがいる。ドロー時に公開されるので、存在の有無を知り対処は可能だ。もしいるのなら、先攻5ターン目or後攻4ターン目になるべく強い盤面を作り、土トークンを充填する隙を与えない。もしくは処理のために土トークンを消費させることだ。
手札の枯渇が相手の弱点だ。こちらも同じだが、バウンスを駆使して継戦能力の優位をとろう。エクステンドマジックによるドローはこちらがフォロワーを残さなければできないので、その点もバウンスの使いどころが重要だ。うっかりウェルダーの直接召喚が盤面に残らないように要注意。

ベレロフォンビショップ

2022年1月中旬より勃興し、一躍tier1にまで登り詰めた新進気鋭のデッキ。絶対の盾と形容できるアンリミフォーマット最強の防御力を誇る。
…ちょっと待った。我らスイミーエルフを差し置いてtier1を名乗ろうとは、おいたが過ぎるよ。断言しよう。絶対の盾をも貫くは我ら最強の矛、スイミーである。
回復を上回る猛攻で押しきることは可能だ。少しくらい回復されてもめげずに序盤から攻めたてよう。するとどうなるか?守勢に入った相手は少しでも傷つけられることに耐えかねて、ガンガン回復カードを浪費していくのだ。ベレロフォン使用前から、あるいはクルト使用前から回復カードを使わせれば、相手は中盤息切れして攻め手を失う。これが勝ち筋だ。0コストのルナールプリーストを筆頭に、回復カードを何枚使わせたかは逐一チェックしておこう。多いほどいい。
そして相手は1つ、致命的な欠陥を抱えていることはご存じだろうか?それは確定除去を持たぬ点だ。横に展開したフォロワーはベレロフォンで捌けるが、中・大型フォロワーの処理はてんで苦手である。ここに勝機がある。例えばこちらの後攻4ターン目、妖花の捕食者を進化して残しておこう。安息の領域でダメージが伸びずともかまわない。そして相手の先攻5ターン目、ノータイムでベレロフォンを出してくるね。だがどうだ?能力で強化した捕食者はベレロと相討ちになるので、うかつに手出しできない。かといってベレロの能力だけで倒すには、4度も回復せねばいけない。これだけで相手を八方塞がりに落とし込めるわけだ。他にも直接召喚アイヴィーやX20達成後の強化セッカを並べれば、相手はもはや安息の領域を置いて祈るよりない。せいぜい手段はジャスティーの必殺くらいのものさ。極力体力の高いフォロワーを盤面に置くことで、回復カードをどんどん使わせられる、あるいはそのまま攻撃し続けられる。
まあそんな弱点があろうとも、安息の領域があれば構いやしないと向こうは思っているだろう。だが奇しくもスイミーは領域キラーだ。小粒の疾走フォロワーとアルバータで往復ビンタをお見舞いしてやろう。ブラストフェアリー、メイ、セッカと除去にも事欠かない。ちなみに他エルフデッキ、ラティカ・ロキサス・豪風のリノセウスなどは軒並み領域のダメージカットにのされる。エルフ界で張り合えるのはこのデッキくらいだろうね。
ベレロフォンビショップ、アグロデッキじゃあ歯が立たないと臆する方も多かろうが、なんのことはない。スイミーは彼らからすれば天敵だよ。特に安息の領域を攻略するうえでこれ以上の適任はいない。ベレロフォン討伐隊として、胸を張って立ち向かおう。スイミーは負けやしないさ。

その他

他のデッキには後手に回らずとにかくこちらがゲームメイクするのみだ。
超越ウィッチ、ヤテラントゥ・教会ビショップ、葬送ネクロ、ディスカード・ダゴンOTKドラゴン、ラティカ・リノセウス・ロキサス・アマツエルフを想定している。
 いずれも確実にこちらを倒す手段を持っているので、やられる前にやる。つまりアグロプランがメインで、セッカは優秀なフォロワー処理及び唯一の守護として使おう。


メタ的考察

プレイングのノウハウは最低限の要項に絞って述べた。ここからはこのデッキを使うにあたり、戦略以外で留意すべき点に触れておく。退屈に思われるかもしれないが、使い込んでいれば必ず遭遇するデッキの欠点を含むゆえ、包み隠さず注意書きを付しておきたい。

欠点

まずアグロセッカ自体が、エルフに苦手意識を持たれるポイントを過分に含んでいる。プレイの忙しさと考えることの多さだ。
十戒でも綴ったとおり、種々のカウントを逐一確認せねばならぬため、試合中のよそ見や片手間のプレイは厳禁だ。それをしていては勝てない。腰を据えてプレイに集中することは必須である。

また、シミュレーションに時間をかけるもどかしさ、低コストのカードを何枚もプレイするために生じる余裕の無さもこちらに負担を強いる。あまりに長考していると、相手から催促のエモートを送られることもしばしば。逆にこちらはエモートにかまう暇なぞ無い。

1試合に時間がかかる(10分を超すのもザラ)点も、勝利数のみに限るなら効率のいいデッキとは言えない。毎ターンカウントダウンが始まるまで時間をかけているのだから、これは仕方のないことだ。
中でもスイミーエルフに限った話だと、サボテンカウボーイの駿馬に疾走フォロワーを乗せるには、プレイとカウボーイ破壊の順番を間違えてはいけない。細かいが、疾走フォロワーのうちでも盤面に残る者を乗せるべきだ。アルバータや直接召喚のメイが乗らぬよう意識せねばならない。若干、アグロセッカの中でも複雑な部類ではないかな。

もう一つだけ。大型連勝の難しさである。なにぶんドローできるカードはスイミーエルフの場合すべて1ドロー、11枚。加えて低コストプレイばかりだから、ちょくちょくいわゆる手札事故に出くわす。どうプレイしても勝てない試合がある、という十字架を背負ったデッキだ。おそらく他のアグロセッカはこれを嫌って奇跡の実りを入れているのだろう。
 トータルすれば勝率はすこぶる高いが、安定を捨てている。このピーキーな性能には、慣れるしかあるまい。

欠点を補って余りある魅力

しかし!それしきのことでスイミーエルフは屈しないぞ。なぜなら時間と労力をつぎ込むほどに、こちらに応えて力を発揮してくれるデッキだからだ。
私とてこの構築にたどり着き、習熟するまではかろうじて6割勝率を保てるほどだった。ただやみくもに使うだけでは決して勝てるようにはならない。常にトライ&エラーを繰り返すことで未知なる強い手がいくつも発見される。
通常構築が手札、盤面の2次元で戦いをするのに対し、この構築はデッキからの直接召喚を加えて3次元を駆使する。これが可能性の幅を広げている所以だろう。

※2021年1月23日追記。
そしてもうひとつ、これは私の主観を多分に含むゆえ発信をはばかっていたが、皆さんにもきっとうなずいてもらえることと期待してこの度お伝えさせていただく。
試合中、バトル情報を眺めていて気づくことがある。プレイしたカード一覧は当然ながらとんでもない1コストカードの羅列だ。こんなにもプレイを積み重ねたのかと、我がことながら驚き、少し誇らしい。
だが次のページ、破壊されたフォロワー一覧を見てみると一転!閑古鳥が鳴く少なさである。少々のフェアリーと切り捨てたメイ、1試合でもせいぜい5体程度がザラだ。これはバウンスによるところが大きいだろう。
ここまで両極端なデッキは他にあるまい。フォロワーを死なせない。忙しく行ったり来たり働いてはもらうものの、決して彼らを生け贄に勝利することはしない。命を尊重し、皆を生かして勝利の栄光を分かち合う。
生命力溢れるクラス・エルフらしさがあり、『スイミー』のテーマに通じる部分もある。この美しさ・崇高さに気づいたとき、私はこのデッキを愛し続けると決めたよ。

生存率99%の特殊工作員部隊。それがスイミーエルフだ。かっこいいでしょう。


終章 今後の展望

繰り返すが、相手に読まれにくい伏兵構築ゆえの奇襲能力の高さがこのデッキを強くしている。環境が今は追い風と言える。
私はいずれスイミーエルフがtier1に躍り出ると確信している。そうなれば対策を練られ、構築の変更を強いられる可能性はあるだろう。また、他有力デッキへのカウンターとして採用しているカードも、環境の流動により増減しうる。具体的にはブラストフェアリー、深謀の獣人、自然の導きは可変的なパーツだと考えている。
やはりアンリミテッドの面白さはパーツがいくらでも転がっている点だ。新パックの登場もありあおりを受けるだろうが、スイミーエルフという概念は手を変え品を変え繁栄を続けていく、息の長い構築になるにちがいない。

アンリミにおいてエルフ自体が今は下火気味というのが世間の見方だろう。
だからこそ、皆さんには是非このスイミーエルフを使ってほしい。
私には見える。こいつが全エルファーにとって反撃ののろしを上げる火付け役、そしてメシアになる未来がね。
我々一人一人は、1コストフォロワーと同じく非力な小魚。皆でこのデッキを手に取り群れをなし、強大な外敵を討ち滅ぼすのだ!!!

それがスイミーエルフの本懐である。

末筆ながら、最後までご精読いただいたこと感謝している。皆さんに希望を託して、ここで筆を置かせていただく。

P.S.スイミーエルフ、引いてはアンリミフォーマット全般に関するご質問・半信半疑ゆえプレイで証明してほしいという決闘の申し込み、いつでも歓迎している。

おまけ 動画コーナー




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