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今日の気分はこの曲


Vol.11「Purple Haze」

Jimi Hendrix Experience

ジミヘンことジミ・ヘンドリックスが1967年に発表したシングル。

グループとしての名義になってます。

一気に彼の名を高め、音楽シーンを塗り替えた曲です。

特徴は彼の演奏するギター。

今では普通のハードロックに聞こえますが、当時は画期的でした。

だってハードロックが存在してなかったのだから。

1964年に発表されたキンクスの「You Really Got Me」等、

萌芽とされる曲はありました

だけどVol.9で書いたように彼らはこの路線を捨て、

イギリス人の日常生活を歌うようになります。

1965年に米国音楽家連盟から4年間アメリカでの活動を禁止されたのが、

大きな原因のようですが。

つまり当時はハードロックの需要はあるものの、

米国音楽家連盟の活動禁止処分が怖くて発表できない状態。

みんな飢えてたんですよ。

そこに殴り込みのような状態で登場したのが、ジミなのでした。

しかもそのギターによる大胆なアーミング。

ギターのアームというモノは音程に変化をつけて、華を添えるためのモノ。

タマに使うぐらいのモノというのがそれまでの意識でした。

ジミの使ってたギター、ストラトキャスターのメーカー、

フェンダー社でさえも。

しかもストラトキャスターは、当時生産中止の危機にありました。

だって使ってるギターヒーローがいなかったから。

ストラトキャスターが世に出た1950年代後半には、

バディ・ホリーがいました。

「好青年のロックンローラー」として一躍スターとなった彼ですが、

1959年2月3日、わずか22歳で航空機事故のために亡くなりました。

以来、ブルース・ミュージシャンに絶対的支持があったもう1本のギター、

テレキャスターに対しストラトキャスターの売り上げは落ち込みます。

バディ・ホリーのような悲劇に遭いたくなかったのかなぁ?

そこに登場したのがジミ。

ストラトキャスターの売り上げは一気に上昇へと転じ、

絶対的名器としての評価が高まります。

そしてあまり評価はされないのですが、彼の声も良いですね。

太くて、温かみがあって。

もし存命だったらファンクも似合ってたかもなぁ、と思うのでした。


カバーですが、まずはゲイリー・ムーアのカバー。

「Parisienne Walkways」でブルースギタリストと思われがちですが、

彼ってシン・リジィにも在籍してましたからねぇ。

まぁ、シン・リジィ自体、かなりブルースよりのハードロックなんですが。

後任のスノーウィ・ホワイトも、ブルースギタリストになりましたし。

次は日本でもお馴染みのマーカス・ミラーによるカバー。

デヴィッド・サンボーンがサックスを吹いてる、豪華なセッションです。

ジミを生前から認めてたのはマイルス・デイビスが有名でしたが、

もし彼が参加してたら、と思うバージョンです。

最後は2 CELLOSによるカバー。

名前通り、チェリスト2人によるユニットです。

チェロに関してはシロウトなんですが、どー見てもヤバいなぁ。

ジミのギターを表現する為、ジミと同じくらいチェロに負担を掛けてる。

ジミもかなりギターを壊したけど、かなりチェロを壊してると思います。

どー見ても普通は「ダメ」と、シロウトでも分かる弾き方してるし。

二人は元々クラシック畑をずっと歩んできた人間なので、

プロゆえの高等テクニックだとは思いますが。


という訳でジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの名曲、

「Purple Haze」についてでした。




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