見出し画像

飛び出せ!佐久間探検隊

第六回 阪堺電車の駅番号と幻の駅の謎


ドモ。佐久間探検隊の隊長、佐久間ディックです。

今回は阪堺電車の終点、浜寺駅前電停にやって来ました。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回001




電停に掲示してある、阪堺電車の路線図。
実はこれには謎があるんです。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回002




浜寺駅前電停の駅番号は、HN31。
しかし隣の船尾電停の駅番号は、HN29なんです。
その先の石津電停は、HN28なのに。
丁度、HN30の駅番号が欠番になってます。
その謎を探検隊は調査してみました!

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回003




浜寺駅前電停を出発する。
大きい道路は国道26号線。
道路の隣には、広大な浜寺公園が広がっている。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回004




すぐ先のバス停は、浜寺公園駅前通バス停。
今は石津川駅前と、堺市立総合医療センター前を結ぶ路線のバス停。
かつてはここと、北野田駅前を結ぶ路線のバス停だった。
堺市を横断する路線であり、所要時間は1時間。
しかも30分間隔だった。
衰退が窺える。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回005




ちょうどモ504号がやって来た。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回006




モ504号は1957年にモ501号~モ505号の5両が登場した。
カルダン駆動、空気ばね台車を装備した先鋭的な車両。
当時流行した、和製PCCカー(高性能路面電車)の貴重な生き残りである。
1985~86年に冷房化もされ、今日でも元気に走っている。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回007




浜寺公園にはローソンがある。
しかし外観は、景観を考慮した地味なもの。
ちょっとわかりくいと思うのだが。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回008




探検隊はさらに北へと進む。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回009




線路際に線路を置いてある場所が。
ここから工事列車が線路を積み込む。
積む貨車は、97式軽貨車
元は帝国陸軍の鉄道連隊で使われてた、年代物である。
牽引は、もっぱらモ161型の役目。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回010




参考までに以前撮影した、工事列車の返却回送。
真夜中にも関わらず、かなりの人が撮影していた。

阪堺電軌 住吉1447_result




線路を置いてある場所のそばには、踏切が。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回011




踏切の向こうには、南海本線の踏切が見える。
ちょうど電車が通過中。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回012




踏切を横目にし、先へ進む。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回013




南海本線を跨ぐ前、何やら怪しい施設が。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回014




施設のアップ。
実はこの施設、海道畑という電停のホームの基礎の跡なのである。
阪堺電鉄との乗り換えの電停で、1944年に廃止された。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回015




一旦側道に入り、ホーム跡の全景を見る。
1944年というと、阪堺電鉄が大阪市電気局(後の交通局)に買収された年。
と同時に湊ノ浜から浜寺までが廃止された年でもある。

それを考えると、
海道畑電停の役目が乗り換え用だったというのには、疑問が残る。
戦前の利用客の奪い合いは、激しいものだった。
南海と阪和の間では、社員同士が殴り合いをするほど。
それを考慮すると、

阪堺電鉄から一人でも利用客を奪う事

が真の目的だったように思えて、仕方ない。
阪堺電鉄の路線が廃止され、利用客が奪われる可能性が無くなったので、
海道畑電停は廃止されたのではなかろうか?

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回016




国道に戻り、北へ進む。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回017




浜寺公園北交差点。
阪堺電鉄の路線はこの交差点を右奥から左手前へと斜めに横断し、
浜寺公園内に乗り入れ、終点の浜寺電停があったそうだ。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回018




次の交差点を右折する。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回019




右折した先には、南海本線の踏切が。
南海本線には高架化の計画があり、現在すでに工事は始まっている。
この踏切も、近い将来姿を消す事となる。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回020




踏切から見た南海本線と阪堺線の立体交差部。
南海本線の高架化工事により、阪堺線もここから姿を消す。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回021




南海本線の踏切の先にある、阪堺線の踏切。
連続しているので、渋滞のネックとなっている。
ここも近い将来、姿を消す。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回022




阪堺線はここから北の地に仮電停を設け、
南海本線の工事終了後、浜寺公園駅まで戻ってくる予定。

どうやら駅番号HN30は、その仮電停に充てられるらしい。

仮電停の名はまだ決定していない。
個人的には浜寺公園駅とは遠いので、
海道畑の名が復活したら、嬉しいのだが。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回023




この坂も近い将来、姿を消す事となる。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回024




踏切を渡り、右折して阪堺線に沿った道路を歩いてみる。
閑静な住宅街が広がっている。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回025




道を歩くと、先に工事現場が。
高架化工事が既に始まっている現実を実感させられる。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回026




東側から見た、南海本線と阪堺線の立体交差部。
年代物の煉瓦が使われた橋脚部も、近い将来お別れ。
7100系は果たしてその時に残っているのだろうか?

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回027




下り線に残るホームの基礎の跡。
いつまで見られるのかなぁ?

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回028




道路は阪堺線に代わって、南海本線に沿って歩く形となる。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回029




道の先に、踏切が。

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回030




実は先程、線路を置いてある場所の横の踏切から見えた、
南海本線の踏切であった。
先に見えるのは、その阪堺線の踏切。
探検隊は踏切を渡り、浜寺駅前電停へと来た道を戻るのであった。
なお踏切を渡らず、南海本線沿いに歩けば浜寺公園駅の東口に行きつく。

こうやってレポートしてきたがこの区間の風景、
近い将来に大きく変貌するのは確実である。
また阪堺線にも堺市内区間の存続問題があり、
高架化工事完成後に阪堺線が戻ってくるかは、多少の不安が残る。
果たしてどうなるのか?
探検隊は期待と不安を感じていた。

「阪堺電車の駅番号と幻の駅の謎」

おわり

飛び出せ!佐久間探検隊_第六回031


いいなと思ったら応援しよう!