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今日の気分はこの曲

Vol.2「秋桜」山口百恵


すっかり秋めいてきましたね。

秋といえばコスモスの花。

つい「秋桜」と書いてしまう方もいると思います。

それはこの曲の影響でしょうね。

1977年10月1日、山口百恵の19枚目のシングルとしてリリースされました。

作詞・作曲はさだまさし。

グレープ以来の典型的なさだ節の曲です。

前のシングルが「イミテイション・ゴールド」であったように、

それまでの路線から大胆に変更した曲です。

それまでの彼女にはどこかツッパッたようなイメージがありました。

少女が無理して大人ぶってるような。

「ひと夏の経験」からのイメージですね。

またアイドルとしてのイメージが強かったように思います。

「百恵ちゃん」という呼び方が似合うような。

しかしこの曲一曲で、見事にイメージは一変します。

嫁ぐ前の大人の女性の気持ちを見事に歌い上げたのです。

もう「百恵ちゃん」なんて呼び方は彼女には似合いません。

「百恵さん」が相応しくなりました。

真の意味での「国民的歌手・山口百恵」はこの曲によって生まれたのです。

恐るべき点は、この曲は彼女が18歳の時の曲であるということ。

彼女は1959年1月17日生まれの早生まれなので、

高校を卒業してまだ1年経ってない時期。

なのに大人の女性を立派に歌い上げてます。

今の歌手でそういう人はいるでしょうか?

これからもそういう人は出てこないと思います。

でも本当に凄いのは、あるエピソードがあります。

この曲がさだまさしに依頼されたのは、完成する2年半前なのです。

以来はされたものの、さだまさしは2年間忘れてて催促があり、

それから半年で書き上げたそうな。

つまり本来は彼女が16歳ぐらいの時に出る筈だった曲なんです。

多分彼女のことだから、16歳でも立派に歌い上げていたと思います。

後の活躍が、それを証明しているように思います。

またさだまさしは、実の妹の佐田玲子をイメージして、

詩を書きあげたそうです。

まだ佐田玲子は独身ですが。

「ウエディングドレスを仕事で着ると結婚が遅れる」

って言うジンクスに似たようなモノなのかなぁ?

カバーでは、忘れちゃいけないさだまさし本人によるバージョン。

やはりピッタリ曲に合ってますね。

本人だから当たり前といえば当たり前なんですけど。

「スター誕生」の後輩にあたる(年齢は一つ上ですが)、

岩崎宏美さんのカバーバージョン。

キーが違うから、音の高さが目立ちますね。

下手じゃないんだけど。

あとピアノのアレンジは変ですね。

野口五郎と三浦祐太郎によるカバーバージョン。

三浦祐太朗は母親そっくりですね。

見事しか言いようがありません。

また実力派の野口五郎も貫禄十分。

しかも並のギタリストより上手い彼のギター演奏という、素晴らしさです。


という訳で山口百恵の名曲、「秋桜」についてでした。

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