今日の気分はこの曲
Vol.7「Taxman」The Beatles
1966年8月5日に発表されたビートルズの7枚目のアルバム「REVOLVER」の、
オープニングを飾るナンバー。
作詞・作曲はジョージ・ハリスン。
歌詞の一部をジョン・レノンが手伝ってます。
唯一ビートルズのアルバムのオープニングを飾った、
ジョ-ジの曲として有名です。
この曲の特徴は、ポール・マッカートニーによるベース。
来日コンサートでも使ったトレードマークのヘフナーではなく、
リッケンバッカーを使用してます。
その為、太くてゴリゴリと硬いリッケンバッカー独特の、
実にロックなベースラインになってます。
あとこの曲においてポールの大きな貢献が、ギター・ソロ。
あのソロはジョンではなく、ポールが弾いてるんですよ。
荒々しくてロックなソロですが、使っているのはエピフォンのカジノ。
来日コンサートの時、ジョンとジョージが使ったセミアコのギターです。
実はポールも、ジョージと同仕様のカジノを持ってるんです。
でもカジノって、こんな荒々しい音が出せるんですね。
てっきりストラトキャスターかレスポールと思ってただけに、意外でした。
対してジョンが担当したのは、コーラスとカウベルのみ。
作詞で貢献してるから、ポールに華を持たせたのでしょうか?
詞の内容がまた、皮肉だらけ。
当時のイギリスの政策、
「金持ちは所得税95パーセント」を痛烈にこき下ろしています。
それに言葉遊びがまた良いんですよね。
streetとseat、heatとfeetと見事に韻を踏んでます。
ジョージ自身もこの曲がお気に入りのようで、
1991年に行われた、生前唯一の来日ソロコンサートでも演奏されてます。
しかもギターソロは、盟友エリック・クラプトンが弾いてます。
ある意味オリジナルより豪華と言えるかも。
本当に残念なのは、これが日本での最後のツアーになったこと。
2001年11月29日、ジョージ・ハリスンは肺癌と脳しゅようのため、
58歳で亡くなりました。
カバーですが、まずは親交のあったトム・ペティのカバー。
ジョージを追悼して亡くなって一年後に行われたコンサート、
「Concert for George」でのテイクです。
ジョージとトムは覆面バンドの、
トラヴェリング・ウィルベリーズでも一緒でしたね。
追悼の気持ちが溢れてます。
次は悲劇の天才ブルース・ギタリストとして知られる、
スティーヴィー・レイ・ボーンのカバー。
かなり濃いブルースになってますね。
なんか別の曲みたいです。
でもキャッチーなのは、オリジナルがビートルズの曲だからでしょうね。
最後はジョー・ボナマッサのカバー。
ビートルズがデビュー前に箱バンドだったキャヴァーン・クラブでの演奏。
こちらもかなりブルース色が濃くなってます。
やはりこちらでもクセがそれほど強くないのは、
オリジナルがビートルズだからでしょうね。
という訳でビートルズの名曲、「Taxman」についてでした。