My Way Sid Vicious
元々はフランスのシャンソン歌手、
クロード・フランソワの「Comme d'Habitude」という曲。
それを聴いたポール・アンカが別の詞を英語で書いて、
フランク・シナトラに提供したもの。
シド・ヴィシャスのバージョンはカバー。
でもね、この曲の詞について考えてみると、
シナトラよりシドの方が相応しいと思えるんですよ。
だってこの曲は、死が近づいた主人公がそれまでの人生を振り返り、
「全ての苦難に対しやった事に自信を持ってる」って曲でしょ。
この曲をシナトラが発表したのは1969年、
彼が死んだのはそれから29年後の1998年。
しかも82歳での大往生。
対して1978年にこのカバーを発表したシドは、翌1979年におっ死んでる。
しかも21歳の若さで。
更にシドは死因が死因だし。
延々と29年もの間歌い続けたシナトラより、
1年未満で死んじまったシドの方がどー考えても相応しいよね。
やりたい放題やった、って感じだし。
確かにシナトラの方が歌は上手いし、曲としての完成度は遥かに上ですよ。
でもそれだけじゃないのが、ロックってモンでしょ?
身をもって歌詞の世界を体現したシドの方が、
遥かにロックでカッコ良いと思うのです。
別にシドの行為を肯定するつもりは、ありません。
ただこの曲の詞に相応しくて、ロックだと思うだけです。
ちなみに作曲者のクロード・フランソワも、1978年に亡くなってます。
入浴中に割れた風呂場の電球で感電死して。
39歳の時でした。
ちょっとロックじゃないよなぁ。