浄土真宗
母方祖母の実家が浄土真宗本願寺派なんですが、40年ほど前に入った最後の方も、それ以前に入った皆さまも"釋××位号"の形でしてねぇ。
あ、位号は戒名の最後につく信士、信女とか。ああいうやつです。
余談ですが、"水子(すいし/すいじ)"も位号の一種だったりします。水子(みずこ)供養の水子の由来ですね。死産した子供や乳児など、本当に早い時点で旅立った人につけられる位号です。
それでも0歳で死んでも、位号は嬰子や嬰女の方が多いんですがね。
さて…。
浄土真宗は本願寺派、大谷派、高田派と分かれており、いずれも戒名ではなく法名と呼ばれます。
釈迦の籍に入るという意味で必ず最初に"釋"とつきます。つまり、釋は名字と同じなわけです。分かりやすく、雑に説明しますとね。
本願寺派は"釋××"、大谷派は男性が"釋××"で女性が"釋尼××"、高田派は"釋(道号)××"が基本形(臨済宗大徳寺派の僧、一休宗純は「一休」が道号で「宗純」が戒名)。
本願寺派がいつから"釋尼"でなくなったのか、未だに怪しい。母方祖母の実家の菩提寺は先に書いたように昔(80年以上前)から"釋××位号"としていたので、寺によって違うのかも知れませんね。
(追記:本願寺派の"釋尼××"表記は1986年に廃止とのこと)
釋尼××の"尼"はサンスクリット語で女性を意味する「サットリー」の語尾が変化したもので、いわゆる尼さんの尼ではありません。
かつては「男性ではない」と差別的な意味合いで尼の字を小さく書いていたそうですが、今は寺によります。小さく書く寺もあれば、同じ大きさで書く寺もあるのです。
また、位号は用いないのが正式とのこと。
院号についても「一切衆生は浄土では平等である」教えが浄土真宗にはありますので、こちらを用いることへの反対意見もあります。
愛知県のとある葬儀社さんのブログで浄土真宗について触れられており、こちらに書かれている発言を切り取ると最近まで本願寺派でも"釋"や"釋尼"という形で男女の区別をしていたように取れるのですが、少なくとも母方祖母実家の菩提寺については、80年以上前から岡山県、香川県とも"釋××"でしたので(位号で区別はされてるが)、地域によって本当に違うと感動した次第です。
※先述の通り、本願寺派は1986年以降、法名における男女の区別を廃止しております。
また一つ、勉強になりました。
ありがとうございます😊