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経営学の卒論・修論を書き上げるためのアドバイス Part0-予告編-

はじめに

 2023年の5月にはじめてnoteに投稿をしてから、これまで「社会人MBAから博士課程というルートについて考える」編と『「博士論文が書けない」とはどのような状態か?』編を書いてきましたが、おかげさまで合計ページビューが約32,000を超えました。誠にありがとうございます。
 過去1年以上の間、全く新記事を投稿できていませんでしたが、それは今年の3月に刊行予定の書籍を執筆していたためです。ここからしばらくは経営学を学ぶ学部生、大学院生(修士課程)を想定した記事シリーズを短期集中で投稿していこうと思います。

背景となる問題意識

 昨今、就職活動(就活)の早期化・長期化がますます顕著になっています。学部3年生の夏休み前には既に企業のオープンカンパニーの選考が始まり、秋になるとインターンシップと言う名の早期選考が行われるようになります。就活の時期が前倒しにスライドするだけならまあ良いのですが、実情はそうではありません。業界や企業規模によって選考のピーク時期が異なるため、志望する業界が明確でない学生は、例え1〜2社の内々定を得られたとしても、不安を払拭するために就活を続けることが殆どでしょう。そして、いくつか得られた内々定の中から最終的に承諾先企業を1社に絞ります。無論、思うように就活が進まない学生もまた、当然のことながら長期間に渡って就活を続けることになります。ある程度就活の見通しが立つ頃には既に4年生の5月、6月になっているなんていうことも珍しくありません。
 当然、ゼミ当日に会社説明会や面接が入ってしまう可能性も十分にあるわけで、特に4年生はゼミの日に全員が揃うことの方が珍しいくらいです。但しこれは、僕がゼミよりも就活を優先していいよと公言しているからであり、全ての大学生がそうであるとは限りません。
 いずれにせよ、ゼミ(卒論指導)の日に全員が揃わないということは、僕は最低でも2回以上は同じ内容を誰かに教えなければなりません。ゼミ生の人数が多い年は、誰にどこまでを説明したかを把握するだけでも容易ではないのに、そこにゼミ生個々人の理解の程度という変数が加わってきます。
 ということで、卒論指導の序盤における指導内容(つまり個別の卒論テーマにかかわらない共通の)をモジュールに分けて、動画にまとめようと思います。もっとも、いきなり動画を撮ってもフィードバックが得にくいという性質上、ブラッシュアップがしにくいので、まずは文字、次にスライド、その後それらを用いて動画撮影という感じで、何年かかけてブラッシュアップしていく予定です。

制作予定のモジュール

 制作予定のモジュールは以下のとおりです。前提として、まずは経営学部を学ぶ学部生の卒論を優先しますので、問題設定は現象ドリブン、研究アプローチは事例研究(単一または複数比較)から作成します。その後、主に修士生に向けて定量アプローチを追加したり、理論ドリブンの問題設定についてのモジュールなどを追加していければと思います。

  • 研究計画書の書き方(後回し)

  • 問題設定の方法(現象ドリブン→バックグラウンドリサーチに基づくブラッシュアップ)

  • 文献サーベイの方法

  • リサーチクエスチョンの導出について

  • 事例選択の方法

  • 事例調査

  • 事例の考察

  • 形式(文献の引用、脚注の使い方) ←これは動画にする必要はなさそうです。

  • 参考文献リストの作り方 ←同上

スケジュール

 制作スケジュールですが、「事例選択の方法」までの記事をなんとか2025年3月中に作り、まずはnoteに記事としてアップしたいと思います。その後、それらをパワポに起こし、4年ゼミ生および来年M2になる院生に壁打ちしながらブラッシュアップしつつ、noteの記事にもフィードバックしていこうと思います。
 興味のある方はぜひフォローをお願いします。

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