オンラインアシスタントに頼ったらワーケーションできるようになった
たまにこんなことを言われます。
以前にこんなデジタルツールを使ったらワーケーションできるようになったみたいな記事を書いたのですが、実はもう一つ秘密があります。
それが「オンラインアシスタント」です。
案件でもなんでもありません(笑) めちゃくちゃ便利なのにみんなあんまり使ってないと思いまして、今回は実体験をご紹介したいと思います。私はこれでワーケーションできるようになりました。
オンラインアシスタントとはなんぞや
文字通りオンラインでのお手伝いさんのことです。最近だとバックオフィスサービスとかいろんな表現があります。
調べてみると会社によって得意分野があります。
コンシェルジュ的なことを対応してくれる秘書系、人事業務系、経理系、クリエイティブ系、とにかく安いなど様々。ちなみに自分はこれまでに4社お願いしたことがあります。さらにその会社選定する際に4社面談をしたので合計8社分を把握した上でのお話です。
業務内容
どの会社も共通でやってくれそうなことをもう少し具体的に言いますとこんな感じです。
リサーチ業務
データ整理
データ入力
リマインド
連絡代行
資料作成サポート
発注連絡
経費精算
まさに秘書。自分の場合はイベント会社でかつ一人法人の経営者なのでまさに上記のような庶務作業が多く、オンラインアシスタントさんに手伝っていただけると非常に助かります。
イベント業における対応例
イベント制作は多様でかつ雑務の塊なのですが、オンラインアシスタントさんに柔軟に対応していただけました。例えばこんな依頼。
と伝えたら、翌日には資料が上がってきます。
こういう業務今はAIでもできそうなのですが、さすがに精度が危なっかしいです。やはり人に対応してもらえた方が安心です。
もう一例出すと、台本を作る時も助かりました。
するとこちらも何ページ目の表現が前回は○○となっていますが、今回は△△と変わっています。ここは前回のが残ったままの誤植ですか?などの意見をスクショ付きで送ってくれます。
イベントの進行台本は時には100Pとかになることもあるので、作った後に見直すのはなかなか骨の折れる作業。自分が徹夜で作って、翌朝から作業に着手してもらうことで自分の睡眠時間が確保できました。徹夜で集中力が落ちてる時は校正作業は難しいので本当にありがたかったです。
その他、Gmailなどにアカウントを入れてメールやり取りを代行してもらったりもしました。
例えばイベントでよくあるのがお弁当の発注ですが、これがなかなか手間で、20社ぐらいの会社に一斉に連絡をしてもらいました。
申請期日前に「本日締め切りですが、ご返信をお願いします」とリマインドでしてもらう、提出済みと未提出をリストでデイリー報告、未提出の会社に「ご提出をお願いします。」と再リマインド。
そしてその提出されたお弁当の数を1日目昼何個、夜何個、2日目昼何個、夜何個とスプレッドシートでまとめてもらい、合計数と合計金額を算出までしてもらいました。
これのさらにすごいのが業務予約ができるということ。
開催の2週間前になったらこれをやって下さい、と先に指示しておくことができます。期日が来たら「以前いただいた指示ですが、実行していいですか?」とメッセージが届きます。予定通りなら「お願いします」のスタンプひとつで実行、移動中でもトイレに入っていても業務が完結します。イベントは開催直前に作業が集中することが多いので非常に助かりました。
特殊作業について
会社によっては上記にあたらない特殊な作業をお願いすることもできます。そういうことができる会社は基本ちょっと高いです(だいたい1.5倍ぐらい)。
自分が頼んだことがあるのがデザインで、会場内の案内看板(通称サイン)を作ってもらいました。どこにどのような案内看板を出すかはサイン計画といって案外難しい業務なのでそれは依頼することはできませんが、内容は自分が考えデサインだけをお願いしました。その会社のスタッフさんはAdobeのイラストレーターが使えるそうです。
背景となるベースのデザインは統一でテキストだけを差し替えという業務なんですが、50種類ぐらいあったので単純作業とはいえ時間がかかる。まさにうってつけの作業です。レイアウトや文字の大きさは若干修正しましたが、翌日にちゃんとAiデータがフォルダにまとめてDropboxに格納されていました。
入稿の際にもトンボをつけて入稿データを作ってもらい、施工会社さんに送ってもらいました。この辺りは予算的にも業務内容的にもプロのデザイナーさんに頼むほどでもないもので、かつ自分でやるとめちゃくちゃ時間がかかるので非常に助かりました。
頼めない業務
会社によってはこういう業務は頼めないので要注意というものもあります。訪問対応、電話連絡、封入などの実現場業務、荷受け、深夜対応、休日対応、当日作業の急ぎものなど。電話連絡はやってもらった時もあるのですが、ほとんどの会社は難しいっぽいですね。
あとは当然専門領域の業務は難しいです。イベントでいいますと機材などの技術領域やクリエイティブなど。また判断や責任が伴うものもできません。
当日依頼は朝イチであれば対応してもらえることは多かったのですが、夕方とかで業務時間終了間近だと翌日対応となります、と言われます。
依頼の仕方、料金体系
ここまでお話ししてみて、「ええやん。でもお高いんでしょ」と思った方もいると思います。そこで依頼するにあたってのお話をしたいと思います。
候補の会社を調べる
オンラインアシスタント、バックオフィスサービス、オンライン秘書などのワードで調べると色んな会社がわんさか出てきます。その中で自分の用途にあった会社を選びましょう。
ページに得意分野や業務内容の記載がありますが、結構認識のズレがあります。選ぶにあたって、お願いしたい業務が対象内かどうかをオンラインMTGで確認した方がいいと思います。一度頼んだ時はデザインはできる、Illustratorは使える、と言われたので安心していたらPhotoshopは無理と言われて、その作業はしぶしぶ自分で対応したことはあります。
料金はいくらなの?相場は?
一番気になるのはこの点ではないでしょうか。
自分の経験上でいいますと相場は時給ベースで 2000円~4000円 ぐらいです。月に20時間稼働で6万~10万ぐらいという感じでしょうか。これを高いと考えるか安いと考えるかはその方の環境次第なのでなんとも言えませんが、弊社の場合は安いと感じていました。
うちは今は自分ひとりですが、以前は社員が数名いました。
小規模の経営者にとって人を雇用するというのは非常に大きな意味を持ちます。東京で人を雇うなら少なくとも年間400万ぐらいはかかります。そしてその社員は忙しい時も暇な時もお給料を払わないといけません。社員には体調不良もありますし、仕事の得意不得意、技能レベル、性格、好み、機嫌の良し悪しがあります。また残業代などの給与計算、有給管理なども必要です。正直に言うと管理がめちゃくちゃ面倒なんです。
それを考えると忙しい時だけ3ヶ月だけなど短期でお願いするなどできて、20時間6万×3ヶ月で18万である程度の技能が約束されているのはリスクコントロールになります。もちろん会社のある程度のフェーズからは人的投資をしていく必要があると思いますが、フリーランスや小規模な事業であればオンラインアシスタントに依頼してもなんとかなる気がします。
イベント会社はコロナ禍で絶望的な状況に叩き落されました。
数年1円も売上がたたないのに給与を払わないといけないというのはやはり怖いです。継続的に人を雇うことは覚悟がいります。
月20時間って実際どれぐらい?
20時間、30時間、50時間、追加時間設定などのプランが用意されています。
忙しさに応じて決められるのですが、自分はだいたい20時間にすることが多いです。短いと思われるかもですが、営業日ベースで考えると1日1時間程度。案外時間を消化するのが難しいです。ちなみに自分はめちゃくちゃ忙しい時期でも余らせちゃったこともあります。
作業を依頼する時に所要時間の見積りをもらいます。指示をすると、この作業だとだいたい何分もらいます、などの連絡が返ってきて、それに合意したら着手開始となります。
指示の仕方
連絡ツールは希望に応じて対応してもらえます。以前はチャットワークだったのですが、最近ではもっぱらSlackですね。簡単なスタンプでのコミュニケーションがとれるので慣れるとこれが一番早いです。
作業は窓口のディレクターさんが1人いて、その下に実作業を対応するスタッフが複数います。なのでお願いをすると同時進行で複数の業務を対応してもらえたりもします(もちろんその分時間は消化します)。ディレクターさんが前回の指示などを踏襲した指示に噛み砕いて、チーム内にスタッフさんに作業を割り振ります。
注意する点
いいことしか伝えていないのですが、もちろん気をつけなきゃいけない点もあります。その部分もお伝えします。
対面ではないのでコミュニケーションが難しい
チャットでの指示は慣れないと難しいものがあります。やはり対面ではないので意思疎通がはかれておらず、予想と違う着地になってしまったこともあります。それはお互い不幸ですよね。
ディレクターさんが優秀な人ばかりではなく、指示が行き届かない場合もあります。またチームのスタッフも対応クオリティーに差があります。このあたりは値段に応じてとも言い切れない難しいところですね。
相性はありますし、人材の質もどうしてもバラつきます。できるだけ密にコミュニケーションを取るしかないのですが、慣れるまではやはり少し時間がかかると思います。コツで言うと、最初からガツガツやるのではなく少し助走期間を設定した方がいいと思います。
発注から正式契約までの期間
最初の契約は「明日からお願いします」なんてことはできません。
少し前からお願いしないと人材の確保ができず受けてもらえないことがあります。小さい会社だと、リソース不足で新規受付できません、なんてこともあります。開始の1ヶ月前には会社を決め契約開始時期の相談することをおすすめします。案外時間かかります。
指示をしてから作業着手までの時間
まず営業時間ですが、土日祝は休み、また年末年始、夏休み、GWも休み、平日は9時から18時しか受け付けないというのが一般的です。また会社によっては朝晩はルーティン系の業務が重なるのであまり作業してもらえない、また前日に翌日の作業を依頼していても明日は手一杯と言われてしまうこともあります。
あてにしているので困るよって思うのですが、オンラインアシスタント会社もリソース不足になる時があります。経理系を受けている会社は月末、月初が忙しく、一気に数時間の作業はお願いできない場合があります。
となると月に20時間といっても案外対応してもらえる時間と日って少ないんですよね。うちのようなルーティーンではない業務はそのあたりを慎重に相談しながらやらないと結構断られてしまいます。
まとめ
後半にネガティブな注意事項をたくさん書いてしまったのであれですが、、実際これで自分の時間がたくさん作れるようになったのは事実です。雑務から開放されて、自分の脳のリソースが増えたような感覚になれます。
コロナ禍以降からワーケーションをするようになったのですが、やはり社員がいたら気を使ってできなかったかもなと思ったりもします。今考えるとオンラインアシスタントさまさまだなと。
ワーケーションしたいけどできない!という方は実際雑務に追われてなんてことが多いんじゃないでしょうか。そんな時はオンラインアシスタントさんに依頼して自分の時間を作るようにしてみてはいかがでしょうか。