知的好奇心を刺激するワーケーション
ワーケーションの滞在中どんなことをしているかという話ですが、皆さんお仕事以外にどんなことをされていますか?
自分は結構散歩ついでにミュージアム巡りを楽しんだりしています。今回は具体的にどんなところに行ったかなどのお話したいと思います。
鳥取 境港 水木しげる記念館
境港でワーケーションした際に行ったのがこちらの「水木しげる記念館」。今年の3月に行ったのでちょうど改装直前に行きました。言わずとしれた鬼太郎の作者「水木しげる」先生のミュージアムです。
水木先生の生まれは境港ではないのですが幼少期を境港で過ごし、この地域には思い入れが深いようで、街は鬼太郎だらけという変わった街でもあります。地元の方に聞いたお話では「水木プロダクション」の中国支部が境港にあり、地元の方に格安で版権を提供してくれているので、たくさんのオブジェやお土産品が作られているそうです。
この水木しげる記念館がある「水木しげるロード」はちょっとしたテーマパークみたいになっています。
鬼太郎以外にも「悪魔くん」や人気が出たきっかけの「河童の三平」、妖怪に興味を持ったきっかけの「のんのんバア」のエピソードなどがたくさんです。墓場の鬼太郎がなぜゲゲゲになったのかという謎もここに来れば分かっちゃいます。
特に圧巻なのが、作品についてだけではなく水木しげる先生の半生についての展示。ラバウルでの戦時中の話は生々しい体験談で、現地の方に助けらて九死に一生を得た話は何度聞いてもすさまじいものがあります。晩年も全国各地に旅をしていて水木先生のバイタリティのすごさに終始驚きっぱなしでした。
こちらは2024年の春にまた再オープンするそうです。かなり充実したミュージアムですので境港に訪れた際は必ず行きましょう!
盛岡 もりおか啄木・賢治青春館
盛岡という街がモダンでロマンチックな風情を感じるのはこの「石川啄木」と「宮沢賢治」のおかげでしょう。盛岡でワーケーションした際にこちらの「もりおか啄木・賢治青春館」に伺いました。
お恥ずかしながらこのお二人のことは代表作ぐらいしかしらなかったのですが、この記念館を見たことでようやくどんな人か知ることができました。石川啄木と、宮沢賢治は青春時代に盛岡で過ごしていたんですね。当時に作られた作品のことやその時代背景なども詳しく紹介されており、あらためて作品に興味が湧きます。
なにがすごいってこちらが入場無料。
お仕事の合間などの息抜きで気軽に立ち寄ることができます。
あと1階にはカフェ併設されていて、そのカフェの名前が石川啄木の最初の詩集「あこがれ」から来て、粋でおしゃれだなーと感心してしまいました。建物もレンガ造りの美しい近代洋風建築で存分にノスタルジックを感じることができます。
盛岡 鈴木敏夫とジブリ展
常設展示ではないのですがちょうど盛岡滞在時にやっていたので「鈴木敏夫とジブリ展」を見に行ってきました。これもまた面白かったです。
ジブリ好きにたまらないあの作品のイラストや立体物が盛りだくさんです。場所は岩手県民会館で結構広いスペースだったのですが、見るのに1時間以上かかりました。オプションで音声ガイドもあるようで、それを使うとさらに深く展示を楽しむことができます。
個人的にはジブリと言うよりプロデューサーの鈴木敏夫さんにフォーカスを当てている点が面白かったです。鈴木敏夫さんが若かりし頃どのような経緯でジブリと関わっていったか、初期の葛藤、試行錯誤の様子、どれをとってもイベントプロデュースを生業としている自分からすると「分かるー」と声を出したいぐらいでした。
現在は福岡で開催中とのことです。各地で巡回展なのでタイミングが合えば是非ご覧ください。
北九州 北九州市漫画ミュージアム
北九州が漫画家さんとゆかりの深い地区ってことご存知ですか?小倉は銀河鉄道999の松本零士先生が少年時代を過ごしたことでも有名です。またシティハンターの北条司先生やわたせせいぞう先生、リリー・フランキーさんなど著名な漫画家さんやイラストレーターさんのゆかりの地になっています。
小倉駅の北口にあるあるCityという商業施設があるのですが、そこの5階6階が北九州市漫画ミュージアムで、漫画に目がない自分は小倉にワーケーションした際に目を輝かせながら行ってきました。
この時に企画展でやっていたのが谷口ジロー展。かの有名な「孤独のグルメ」の漫画版の作者です。登山好きでもある自分にとっては「神々の山嶺」の作者としても知っている漫画家さんでした。「水分はどんなに摂っても摂りすぎるということはない」で有名なあの作品です。
谷口ジロー先生のデビュー当時からの作品が順に飾られているんですが、予想以上にたくさんの作品を描かれているということをこの展示会で知りました。緻密でありながら独特の空気感を表現する作風はもう漫画なのかよく分かりません。途中からアート作品を見ているよう気分になりました。
見て下さいこれ。山の美しさの表現が尋常じゃないです。生原稿でこれを見た時の衝撃はすごいものがありました。どうやって描いてるんだろうとやたら長時間凝視していたので、監視スタッフにちょっと警戒されてしまいました笑 でもそれぐらいまじまじと見たくなる作画がたくさん飾られています。
谷口ジロー先生は日本だけではなくフランスなど海外でも人気で、「物語性のある風景画」という評価をされているキャプションを見ましたが、まさにそれ!と心の中でうなずいてしまいました。
常設展の方は写真は撮れないのですが、漫画という文化について解説しているコーナーなどが充実していて、それもとても興味深かったです。吹き出しの役割や擬音の種類、コマ割りの技術など日本が誇る漫画カルチャーのすごさを学ぶことができます。
富山 富山県美術館
富山のミュージアムと言えば「富山県美術館」通称県美にも行きました。と言ってもその時は時間がなかったのでかの有名な屋上庭園「オノマトペの屋上」にだけですが、、
県美は環水公園のすぐ横にあり、散歩ついでに行くことができます。そしてこの屋上庭園は入場無料。ここから立山連峰を眺めたりしました。
オノマトペとはいわゆる擬音語で、この屋上庭園では音を形に表した現代アートがたくさん飾られています。「ぷりぷり」はまさにあれですね。。
他にも「ふわふわ」や「ひそひそ」「ぐるぐる」などたくさんのオノマトペが表現されています。子どもが楽しそうに遊んでいました!大人でも気持ちいい空間なのでアートを感じつつ一休みするのはいかがでしょうか?
他にもたくさん
他にもたくさん行っているのですが、キリがないので写真中心でご紹介したいと思います。
青森 ねぶたの家 ワ・ラッセ
富山 富山市ガラス美術館
倉敷 大原美術館
北九州 ゼンリンミュージアム
行きたかったけど行けなかった場所ですが、、
北九州 TOTOミュージアム
こちらも行きたかったけど行けなかった場所です、、
久慈 情報交流センター「あまちゃん」展示
あまちゃんハウスはもうないのですが、駅前で充実した展示が見れます
下田 黒船ミュージアム
まとめ
あまり学がある方ではないので、東京にいたら美術館とか博覧会とか全然行かないのですが、ワーケーションで地方に行くと行きたくなるのはなんでなんですかね。ワーケーションで直接その土地の文化や歴史に触れると知識欲が刺激されるのかもしれないです。
ワーケーションは遊んでいると思われがちなんですが、実際はこのように好奇心が高まるような気がします。自分の場合でしかないのですが、仕事のマンネリ化を防ぐためにこうやって適宜外的な刺激を与えるのは結構重要なんじゃないかと思います。人間環境が同じだとどうしても発想が狭くなります。
ワーケーションはどんな目的でもいいとは思いますが、このように散歩ついでにミュージアム巡りをするみたいに、自然と湧き出た興味から新しい知識を持ち帰ってみるのも面白いのではないかと思います。今回はそんなワーケーションの過ごし方のお話でした!