ORACLE Cloud Infrastructure どころか ORACLEさんから一方的にフラれたお話
概要
2022年の春頃から話題になっていた「OCI(ORACLE Cloud Infrastructure)を使っていたら突如アカウントが停止された話」を他人事と思ってたら自分も食らったので仕方なくお別れするまでの経緯です。
出会いと幸せな日々
ネットの片隅でほどほどに遊んでおりましたところ、結構なスペックのARMインスタンスがお試しできるという話を聞いて2021年末にORACLE Cloudのアカウントを作成、OCIの利用を開始しました。ホームリージョンはOSAKAを選択。TOKYO混んでそうでしたので。
ブームが落ち着いていたのかAmpere A1インスタンスはあっさり確保。ARMならではの罠にひっかかりながらも、最大24GBものメモリと4ocpuと100GBストレージを無料枠内で使えるA1インスタンスの性能は申し分なく、バックアップの仕組みやネットワークの組み方、Email配信用ゲートウェイなど盛りだくさんの機能が(他社と比べると)リーズナブルにわかりやすく使えるため、「これは良いものだ」と本腰を入れようと2022年1月に無料アカウントから課金アカウントに変更。
Ampere A1インスタンスは一度作り直し、AlwaysFreeの枠内で再構築。4ocpuと100GBのストレージ、メモリは24GBも要らないなと12GBで。Free枠でなくても良かったのですが、A1インスタンスはAlwaysFree枠を超えないと課金が発生しないようでしたので、じゃあもっといろいろな用途に使わないといけないなー、とかA1以外のインスタンスも作ろうかなー、などと夢を広げておりました。
突然のさよなら
2022年6月始めにAmpere A1インスタンスの反応が途絶。あわててOCIの管理コンソールに行こうとしたところ、
締め出されてました。「テナント/ユーザーの無効化操作により、アカウントが無効化されました」ど、どういうことだ? 昨日まで元気だったじゃないか? などと思いながらMy Supportにアクセス。
ダメです。事前に開通していないと使えない、といった情報も見ましたが、こういうのって困った時にはじめて開通する物だと思うのです。
念のためメールを確認し、事前に警告なり通知が来ていたかを確認するも、請求メールは来ていたもののそれ以外の連絡は無し。本当に突然の事でした。
いったい何があったのか
正直この時点で復旧に関しては諦めており、幸いOCIで動かしていたサービスは本格稼働前の検証段階だったため、このまま放置して無かったことにして終わろうかとも思ったのですが、自分のデータがOCIに残ったままになるのも気持ち悪いなというのと、本当に何も理由を教えてくれないのかという確認だけしたかったという好奇心から、
こちらを参考にORACLE Digitalの窓口に問い合わせ。本来販売前営業用である窓口に問い合わせる行為は(ほぼ同業の身としては)躊躇いもあったのですが、チャットで不毛なやり取りをした上に「Have a good day」されて追加ダメージを負うのは流石に嫌でした。
CSI番号も発行されていなかったため、本人確認のために様々な情報のやりとりを続け、一週間ほどで回答が返ってきました。
案の定といいますか何といいますか、アカウントが終了していたことがわかりました。状態が判明してよかったよかった。
「終了」した旨も含めてOCIからの連絡は一切来ていないのですが、担当部門が「終了しました」というからには終了しているのでしょう。ちょっと心配していた「TOTPまで設定してたのに誰かにアカウント乗っ取られた」とか「自分で無効化操作をした事を忘却してた」とかではなくて良かったです。特に後者は怖すぎます。
ところでこの回答、「Oracleは」であって「OCIは」ではない点が気になります。もしかしたら「OCIの使い方」ではなくて「Oracleの使い方」が間違っていた可能性があるのです。OCIの利用規約はちゃんと読んでいたつもりでしたが、そちらは盲点でした。(該当する使用条件について聞いたところOCIの資料が返されたのでやっぱりOCIの使い方の問題だった様ですけど)
回答を受けて
先の回答以外にこちらが得られる情報が何一つ無いので、唐突にブチ切れた人に「なぜ私が怒ってるかわかる!?」と言われてる気分も無くはないですが、そこはもう「ぼくが悪かった」としか返しようがありません。「使用条件の範囲外の行動をしたと判断した」とある以上、無自覚に何かやらかしたんでしょう。ここで「わからないよ! じゃあどうすればよかったの?」なんて返そうものなら修羅場まっしぐらです。そんな修羅場は嫁さんとだけで十分です。いや嫁さんとも勘弁ですけど。
ORACLE Digitalの窓口の方は実に親身にご対応くださり、たぶん他の方からも同じような問い合わせされてるんだろうなと思うと本当に申し訳なく。こんなお金にもならない話に対応いただけただけでとても有難かったのですが、ユーザーと担当部門の間に入って先の回答を転送せざるを得ない心境はどんなだろうと色々と思いを馳せつつ、これ以上時間を浪費するのはお互いに無駄でしかないと、本状況を終了することにしました。
この結果をどう見るかは受け手にお任せするとして、私としてはこの経験をした上でORACLEのクラウドサービスを使おうという気分にはとてもなれず、個人利用はもちろん、業務用途に選定することもしないと心に決めております。万が一むこうからやってきた場合は死力を尽くして逃げます。地の果てまで。
一方で、OCIは後発なだけあって仕組み自体はよくまとまっていて、使用条件の範囲内ならできないことは無さそうに見えたので、上手くORACLEと付き合える方は存分に利用されればよろしいかと。私と同じ事態になった場合は・・・・・・頑張ってください。
確認したこと
今回のやりとりの中でいくつか気になったことがありまして、一応確認しました。
・・・・・・。
・・・・・・えーと。
ま、まぁ細かいことはもういいです。さようならORACLE。半年間ありがとうございました。
P.S.
ROM前提だったとはいえ、noteに入会した時はこんな内容を初エントリにする羽目になるとは予想もせず。noteの使い方はわかってきたので、今後はもうちょっと普通のエントリを書いてみたい所存です。DMARCの話とか。
P.S.2
後日、インスタンスが止まってちょうど一か月くらい経った頃にこんなメールが届きました。
アカウントはORACLEさんの手によって終了させられていた筈なのですが、これが今頃になって届くという事は、ORACLE Cloudのアカウントはあの時点では終了していなかったのでしょうか。チグハグと申しましょうか、よくわかりませんが、もう理解しようとも思いません。さらに半年後位に「Javaアップデートして!」なんて連絡がきたりもしましたけど。
P.S.3
その後パッタリBANされたという話も聞かなくなりまして。怖がって使う人がいなくなった、なんてことは無いでしょうから、この時期だけ何か基準が違ったとかいう話になるのでしょうか。もはや真相は闇の中・・・フフフ・・・。
・・・と思ったら、騒がれてないだけで、2024年現在もあんまり変わってないようです。結局再審査で復旧されたようですが理由は不明のままなので怖いですね。
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