“異性の最大瞬間風速”の話
女性には勝てねぇなと、若い頃に思い知らされた。
今だとこう言えるが、実際は嫉妬や妬みの類だった。
小さな頃から仲の良かったアイツもアイツも、
どこの馬の骨とも分からぬ女に、たった一晩で骨抜きにされやがって。
たった一晩で私を追い越していった女は、1人や2人ではない。
しかも実際に会っていい子だったりすると、勝ち目は無かったよ。
もちろん私自身にも身に覚えがある分、
批判したい訳ではなく、ただちょうどいい枕が欲しかっただけだ。
これは別に
“男がどう”とか
“女がどう”とかそういう話ではない。
「瞬発的な力」と
「持続的な力」があるってだけだ。
「100m走」と
「マラソン」でも別に良かった。
常々“どちらも兼ね備えたい”と思っていたが、
こう見ると少し自重が必要なのかもしれない。
いくら頑張っても女性にはなれない。
ただそれを妬んだりせずとも、私には男性としての、女性にはない良さがきっとあるんだろう。
その証拠にどうだ。
過去に私を置いて行った男たちは例外なく、私の所に帰ってきた。
きっと私は、彼らにとって“ごはん”だったんだろう。
いいさ。
たまには“ステーキ”でも“ピザ”でも食えばいい。
皆まで言わずとも、ひとつ裏側のネタを察してくれるような人と、長く付き合っていきたい。