師匠#2 サリー・ウォード
お父さんになり、いくつか本を買ったらバイブルに出会った。
正直、「毎日30分の語りかけ」なんかできるかい!って思ってた。
ムリムリ!普通のお父さんに実践できるわけない。
そんな気持ちで本を開いたが、この本は乳幼児の月齢にそって、赤ちゃんのの成長過程とそれにふさわしい保護者の接し方を解説している。
一気に読む必要もない。自分の子供の章を、3か月に1度、読むだけでいい。
例えば、9ヶ月から1歳までの章にはこんなことが書いてある。
たくさん語りかけることは間違いだった。
翻訳本のタイトルは、本旨とはかけ離れることが多い。
師匠は「たくさん話しかけよ」とは言っていない。極端にいえば「ひたすらたくさん話しかけること」は子供の教育にはよくない。
子に接する際の基本方針は次の3点を守らないといけない。
1.子供が意識を向けている物・事について話す
幼児の頭は、注意を向けている事柄ですぐ頭がいっぱいになる。
「考えを保留する」ことができない。
他の事を考えると、さっきの事は忘れてしまう。
だから赤ちゃんが何かに注目しているモノ、それが主題だ。違う話は厳禁。
興味の向いている事柄について、天の声を入れると理解が早い。
大人でも興味のない話は頭に入ってこない。
子供ならなおさら頭に入ってこないのは、仕方がない。
2.大人が話したい事象に意識を誘導しない
最新の注意が払わないといけない。
「意識を向けさせる」は「現在の関心を遮る」と同義だ。
彼らはいつも何かに注目している。
別の話をするのは関心が途切れるまで待つべし。
割って入る=集中を邪魔するだ。
いつもの、部長へ相談に行く時と同じ要領だ。
3.間違いを訂正してはいけない
発音の間違いも、単語の言い間違いも、訂正しない。
例えば🍙を「おぎにり」と言ったら「うん、おにぎり だね」と相槌する。
間違いは自分で発見し、いつかしれっと直す。
逆に間違いを指摘された子は、OUTPUTを躊躇する。間違ったという事実を印象づける行為なので、自信・自尊心を醸成する機会を潰している。
この本から会得した子育てルール
この本は子供の成長段階に合わせて、細かく聞き方が載っている。
そもそもこのような振る舞いは、子供に対してだけに大切な点じゃない。
僕は会社員だが、チクチク間違いを指摘したり、当人のペースを無視した指導は、新人教育として効率的ではないと経験上学んだ。
(社会人としてもすこし成長したかな、少なくとも頭は。)
紐のしおりが2つあるのも都合がよかった。うちは2児なので、子供それぞれの月齢に沿って約6年かけてチビチビ読み進めながら、実践した。
さらに、我々は子育ての素人であるから、読むだけで根拠のない父としての自信がわく。本屋で本を探すだけで子育てしている満足感も得られてお得。
4歳児以降の子育てに関する一冊にはまだ巡り合えていない。
誰か愛読書があれば教えてください。