![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157062331/rectangle_large_type_2_2505d3a994ac5cb27fe484726f7af781.png?width=1200)
推しが尊い!!から「敬遠」する??
岐阜県立池田高校で
高校生にインタビュー記事の書き方を教える機会がありました。
高校生の書いた原稿を読んでいたらひとつの誤字を発見。
その誤字は「嫌煙」
原稿では「敬遠」と書くべきところで、「嫌煙」となっていたんです。
この二つの言葉、実は、会話では意外と間違いやすいんですよね。
「嫌煙」は「けんえん」と読みます。
「敬遠」は「けいえん」と読みます。
でも、しゃべっていると
「敬遠」も「けんえん」に近い「けぇえん」的な発音になりがちですよね。
ちょっと気になったので、
改めて意味を調べてみました。
けん‐えん【嫌煙】
他人の吸うタバコの煙から受ける害を嫌うこと。
けい‐えん〔‐ヱン〕【敬遠】
1 表面では敬う態度で、実際にはかかわりを持たないようにすること。「口うるさいので周囲から—される」
2 かかわりを持つことを嫌ってその物事を避けること。「めんどうな仕事を—する」
3 野球で、投手が打者との勝負を避け、故意に四球を与えること。「強打者を—する」
わたしが一番よく耳する敬遠は3番の野球で使われる「敬遠」ですね。
(そういえば、メジャーで活躍中の大谷選手は
あまり敬遠されたと聞かないのですが、
塁に出すと盗塁されちゃうからでしょうか?
それともメジャーリーグの風習なのでしょうか?)
ちょっと注目したいのが、1番目の意味です。
辞書の1番目に載っているということは、これが本来の意味なんだろうなと、さらに掘り下げてみました。
調べてみると元々は
「相手のことを敬いすぎて、近寄ることができない」
という意味だったとか。
たとえば、
推しアイドルが目の前にあらわれたときの
「尊い! マジ、ムリっ! 近づけないっ!!」
という感覚なのかもしれませんね(笑)
そう思って感じをよく見ると
「敬っているから遠く離れる」
という雰囲気が表れていますよね。
現在は「嫌う」ニュアンスが強いことばですが、
元々は「敬う(リスペクト)」だったんですね。
そこから考えてみると、
野球で利用する「敬遠」が一番元の意味に近いのかもしれません。
ボールをストライクゾーンに投げないということは、
相手を強打者として認めて敬っているといえますからね。
ことばひとつも、
こうしてじっくり味わうと奥深くて面白いですね!
もしも気になることばに出会ったら、
ちょっと調べて味わってみてくださいね!
いいなと思ったら応援しよう!
![悠さん(悠木まこと)🐈ことば×ゆるAIで『つなぐ』情報発信📝岐阜のインタビューライター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65212491/profile_b99e9cd6ca32b4e7354d3c9ac0d67436.jpg?width=600&crop=1:1,smart)