タルティーニ:悪魔のトリル(Tartini:Violin Sonata in G minor, "Le trille du diable"

00:00 I. Larghetto
05:26 II. Tempo giusto
08:06 III. Grave - Allegro assai

タルティーニのヴァイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」(**Violin Sonata in G minor, "Le trille du diable"**)は、18世紀イタリアの作曲家・ヴァイオリニストであるジュゼッペ・タルティーニ(Giuseppe Tartini)が作曲した作品であり、その名の通り非常に技巧的で、伝説的な背景を持つ楽曲です。

### 1. 作曲の背景と伝説
「悪魔のトリル」という楽曲には、タルティーニ自身が語った有名なエピソードがあります。タルティーニはある晩、夢の中で悪魔が現れ、非常に美しいが技巧的なメロディをヴァイオリンで演奏したと言います。タルティーニはその演奏に魅了され、そのメロディを再現しようと目覚めた後に作曲を始めたものの、夢の中で聴いたほど完璧には再現できなかったと述べています。こうして誕生したのが「悪魔のトリル」です。この伝説が楽曲の強烈なイメージと結びつき、作品に特別な神秘性を与えています。

### 2. 楽曲構成
ソナタ形式で構成されているこの作品は、3つの部分に分かれています。

楽章構成と解釈
I. Larghetto affettuoso
ゆったりとした優雅な第一楽章で、タルティーニのバロック的な表現が際立っています。叙情的で感情豊かな旋律が流れ、ヴァイオリンのしなやかなフレーズが、夢のような雰囲気を作り出しています。この楽章は、物語の導入部分ともいえる穏やかな情景を描いており、悪魔の出現に至る前の静けさを感じさせます。

II. Tempo giusto
中間楽章ではテンポが速まり、正確なリズムと技巧的なパッセージが続きます。この部分では、ヴァイオリニストに高い集中力とテクニックが求められます。タルティーニの原作に忠実でありながら、ヴュータンはこの部分にロマン派的な要素を追加し、音楽に深みを与えています。

III. Grave - Allegro assai
最終楽章では、最も有名な「悪魔のトリル」が登場します。この楽章は、ゆったりとしたGraveの序奏から始まり、突如として激しいトリルを伴ったAllegro assaiへと展開します。トリルが次々に押し寄せ、まさに悪魔的な技巧が求められるクライマックスを迎えます。ここでの演奏は、ヴァイオリニストの高度な技術が光り、聴衆に強いインパクトを与えます。

この楽曲は、バロック期におけるヴァイオリン・ソナタの名作として評価されており、特にヴュータン編はその表現の幅をさらに広げ、現代でも頻繁に演奏されています。

Caroline Goulding(ヴァイオリン)とShuai Wang(チェンバロ)は、ジュゼッペ・タルティーニの**ヴァイオリン・ソナタ ト短調 GT 2.g05**の演奏者として、**ボストン:イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館**により公開された録音で共演しています。この演奏は、音楽的なアプローチと両演奏者の個性が見事に結びついた作品となっています。

### Caroline Goulding(ヴァイオリン)
**Caroline Goulding**は、アメリカ出身のヴァイオリニストであり、若年時から優れた技術と深い音楽性で注目を集めています。彼女はジュニア時代に数々の国際的なコンクールで受賞し、国際的な舞台でもソリストとして活躍しています。

彼女の演奏は、精密さと情熱を兼ね備えたスタイルが特徴で、古典から現代作品に至るまで幅広いレパートリーを誇ります。タルティーニの「悪魔のトリル」などバロック作品においても、彼女は音楽的解釈と技術的な表現の両面で卓越した演奏を披露しています。この作品でも、彼女はトリルや装飾音の処理が非常に洗練されており、曲にふさわしいドラマ性を持たせています。

### Shuai Wang(チェンバロ)
**Shuai Wang**は、中国出身で、アメリカを拠点に活動するチェンバロ奏者です。彼は歴史的鍵盤楽器に関する豊富な知識と技術を持ち、特にバロック音楽の専門家として知られています。チェンバロ演奏における技巧的なアプローチと、深い音楽理解に基づいた表現力が彼の強みです。

このタルティーニのソナタでは、Wangのチェンバロの演奏はバロック特有のリズム感と軽やかな響きを提供し、ヴァイオリンとのバランスを絶妙に保っています。チェンバロは、ヴァイオリンを引き立てながらも重要な和声とリズムを支える役割を果たし、彼の繊細なタッチとダイナミックな表現が、演奏全体の質を高めています。

### パフォーマンスについて
この演奏は、**クリエイティブ・コモンズのAttribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0**ライセンスの下で公開されており、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館におけるコンサートシリーズの一環として録音されました。GouldingのヴァイオリンとWangのチェンバロが、バロック時代の作品にふさわしい様式美を見事に表現し、深い歴史的理解を反映しています。

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