ハイドン 弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」, Op.33, No.2,Hob.3:38

00:00 I. Allegro moderato
03:46 II. Scherzo: Allegro
07:08 III. Largo e sostenuto
12:44 IV. Finale: Presto

再生時間 15'' 36'

ハイドンの弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」(Op.33, No.2, Hob.III:38)は、1779年に作曲され、「ロシア四重奏曲」とも呼ばれるOp.33の一部として知られています。この「ロシア四重奏曲」全6曲は、ハイドンが従来の作曲スタイルを刷新し、四重奏の形式に新たな要素を取り入れた作品群であり、「まったく新しい特別なやり方で書かれた」とハイドン自身が語るほど革新的な作品です。「冗談」は、Op.33第2番のニックネームとして、終楽章におけるユーモラスな仕掛けから名付けられました。

### 作曲の経緯と背景
1779年、ハイドンはエステルハージ家の楽長としての仕事に従事しながらも、宮廷の外で作品を発表する権利を得て、より自由な作曲活動が可能となりました。この変化に伴い、ハイドンはOp.33の弦楽四重奏曲を発表し、音楽市場で広く流通させることができるようになりました。これにより、彼の四重奏曲はヨーロッパ中で人気を博し、特にロシアの大公妃に捧げられたことから「ロシア四重奏曲」とも呼ばれるようになりました。

### 楽曲の構成と特徴
「冗談」というニックネームが示すように、この四重奏曲には、ハイドン特有のユーモアと意外性がふんだんに盛り込まれています。以下は各楽章の概要です。

1. **第1楽章:アレグロ・モデラート(Allegro moderato)**
- ソナタ形式で書かれており、親しみやすい旋律が特徴です。ハイドンはこの楽章でリズムやテンポの緩急をうまく活用し、軽快な雰囲気を作り上げています。

2. **第2楽章:スケルツォ(Scherzo: Allegro)**
- 当時としては斬新なスケルツォの形式を採用しており、これはハイドンの四重奏曲の中でも新しい試みでした。独特なユーモアが感じられる楽章で、軽やかなリズムが特徴です。

3. **第3楽章:ラルゴ・エ・ソステヌート(Largo e sostenuto)**
- 一転して静かな美しさが漂う楽章で、優美な旋律がゆったりと流れます。このラルゴでは、繊細な表現が求められ、四重奏の各楽器が密接に対話することで深みのある音楽が展開されます。

4. **第4楽章:フィナーレ(Finale: Presto)**
- この終楽章で、ハイドンの機知とユーモアが最も発揮されます。楽章の最後に繰り返し出てくる「間」を持たせたフレーズにより、まるで曲が終わるかのような錯覚を聴衆に与え、その期待を裏切ることで意図的に驚きを演出しています。この効果が「冗談」というニックネームの由来です。

### 楽曲の意義と影響
ハイドンのOp.33の四重奏曲、特に「冗談」は、その後の弦楽四重奏の発展において重要な位置を占めます。ハイドンは、四重奏曲の形式を独自に進化させ、各楽器が対等に対話し合うスタイルを確立しました。このようなアプローチは、モーツァルトやベートーヴェン、さらにロマン派の作曲家たちにも影響を与え、弦楽四重奏というジャンルの独立した表現手段としての発展を促しました。

「冗談」は、そのユニークな構成とエンターテイメント性から、ハイドンのウィットに富んだ性格を体現する楽曲として愛されています。また、演奏者が聴衆とコミュニケーションを取るための要素としても重要であり、演奏の度に異なる「間」や表現が求められることで、作品に新鮮さが保たれています。

ハイドンの「弦楽四重奏曲 変ホ長調『冗談』」Op.33, No.2, Hob.III:38は、1781年に発表されたOp.33四重奏曲集の一部で、親しみやすいメロディと独創的なユーモアを含む作品です。この四重奏曲集は「冗談」や「鳥」といった愛称がつけられ、当時から人気を博しました。「冗談」の由来となるのは最終楽章で、終わりそうでなかなか終わらない、予想を裏切るユーモアに満ちた構成が特徴です。

### 演奏者情報:プロ・アルテ弦楽四重奏団 (Pro Arte String Quartet)

1933年12月11日の録音で演奏を担当したプロ・アルテ弦楽四重奏団は、20世紀の初頭から活動を続けたベルギーの著名な四重奏団で、クラシック弦楽四重奏の歴史に大きな足跡を残しました。

- **1stヴァイオリン:アルベール・ジョルダン(Alphonse Onnou)**
- アルベール・ジョルダンは、プロ・アルテ弦楽四重奏団の創設者であり、1stヴァイオリン奏者として独自の音楽性と高い技術で多くのレコーディングに貢献しました。彼の音楽スタイルは、洗練された表現力と力強い演奏で知られ、四重奏団のリーダーとしてアンサンブル全体をまとめ上げました。

- **2ndヴァイオリン:ローラン・ハレマン(Laurence Halleux)**
- ハレマンは四重奏団の2ndヴァイオリンを担当し、演奏において確かな技術力と安定したリズム感を提供しました。彼の役割は、1stヴァイオリンのジョルダンと調和を保ちながら、ハイドンの作品特有の軽快なリズムやハーモニーを支えることでした。

- **ヴィオラ:ジェルマン・プルードマン(Germain Prévost)**
- プルードマンはヴィオラ奏者で、プロ・アルテ弦楽四重奏団の音楽に深みを加えました。ヴィオラは弦楽四重奏の中で中音域を担う楽器であり、彼の演奏はアンサンブルにおいて特にハーモニーの豊かさを引き出す重要な役割を果たしました。

- **チェロ:シャルル・パルモン(Charles Parrenin)**
- パルモンはチェリストとして、四重奏団における低音部を担当しました。チェロの深みある響きでアンサンブルの基礎を築き、特にハイドンの音楽ではリズムを明確にし、安定した演奏を提供していました。

プロ・アルテ弦楽四重奏団は、クラシック音楽の録音における先駆者的な存在でもあり、当時としては画期的な録音技術を駆使して、精緻なアンサンブルと統一感のある演奏を後世に残しました。彼らの演奏は、特にハイドンやベートーヴェンの弦楽四重奏曲の普及に大きく貢献し、四重奏曲の魅力を広く伝える役割を果たしました。この1933年の録音も、四重奏団の卓越した演奏とハイドンの音楽が見事に調和しており、今でもクラシック音楽ファンに愛され続けています。

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