バッハ：管弦楽組曲第3番 BWV1068 Orchestral Suite No.3 in D major, BWV 1068
07:41 II. Air, "Air on a G String"
12:05 III. Gavotte I-II
15:40 IV. Bourree -
17:07 V. Gigue
再生時間 19'' 50'
**演奏者情報:**
### 指揮者: Yehudi Menuhin (ユーディ・メニューイン)
ユーディ・メニューイン（1916年4月22日 - 1999年3月12日）は、アメリカ生まれのヴァイオリニストおよび指揮者であり、20世紀の最も著名な音楽家の一人です。彼は幼少期から天才と称され、多くの著名な指揮者やオーケストラと共演しました。メニューインは、第二次世界大戦後にイギリスに移住し、その後イギリス市民権を取得しました。彼は音楽教育にも情熱を注ぎ、音楽学校の設立や若手音楽家の育成に尽力しました。
- **生誕地:** アメリカ合衆国ニューヨーク市
- **経歴:**
- メニューインは8歳でニューヨーク・フィルハーモニックとデビューを果たしました。
- 彼はジョルジュ・エネスコ、アドルフ・ブッシュ、カール・フレッシュなどの著名な音楽家から指導を受けました。
- 指揮者としての活動も広範で、世界中の主要オーケストラと共演しました。
- メニューインはまた、人道的活動にも積極的で、音楽を通じた平和と理解の促進を目指しました。
### オーケストラ: Bath Festival Orchestra (バース・フェスティバル・オーケストラ)
バース・フェスティバル・オーケストラは、イギリスのバース市で毎年開催されるバース・フェスティバルのために設立されたオーケストラです。バース・フェスティバルは、音楽、演劇、文学、その他の芸術形式を含む総合芸術祭であり、1948年に設立されました。
- **設立:** バース・フェスティバル・オーケストラは、バース・フェスティバルの一環として活動しているオーケストラです。
- **活動:**
- オーケストラはフェスティバル期間中に様々なコンサートを行い、クラシック音楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを演奏します。
- ユーディ・メニューインが指揮者として参加したことで、国際的な注目を集めました。
- メニューインの指導の下、オーケストラはバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどの古典的な作品を高い評価で演奏しました。
### 公開者情報: Seraphim, 1961. SIB 6085.
- **レコード・レーベル:** Seraphimは、EMIによって設立されたクラシック音楽のレーベルで、幅広いクラシック音楽のレコーディングをリリースしています。
- **リリース年:** 1961年
- **カタログ番号:** SIB 6085
**作品情報:**
### Orchestral Suite No.3 in D major, BWV 1068 (バッハ作曲)
- **作曲者:** ヨハン・セバスチャン・バッハ（1685年3月31日 - 1750年7月28日）
- **作品:** Orchestral Suite No. 3 in D major, BWV 1068
- この組曲は、バッハの最も有名な管弦楽作品の一つであり、特に「エア」（Air on the G String）が有名です。
- 全曲は5つの楽章から構成されています：
1. Ouverture
2. Air
3. Gavotte I/II
4. Bourrée
5. Gigue
この録音は、メニューインとバース・フェスティバル・オーケストラによって、1961年にSeraphimレーベルからリリースされました。この演奏は、バッハの音楽の精緻さとエネルギーを見事に捉えており、特にメニューインの指揮とオーケストラの調和が際立っています。
バッハの管弦楽組曲第3番 BWV 1068 は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ（Johann Sebastian Bach）が作曲した4つの管弦楽組曲のうちの一つです。この組曲は、多くの人々に「エア（Air）」として知られる第2曲「エア」が特に有名です。以下に、この作品の背景、経緯、および楽曲の詳細について解説します。
## 作曲の背景と経緯
### 作曲時期と場所
バッハの管弦楽組曲第3番は、おそらく1720年代半ばから後半にかけて作曲されたと考えられています。バッハはこの時期、ライプツィヒのトーマス教会のカントールとして活動していました。彼はそこで、宗教音楽の作曲や演奏の他に、市民や貴族のための世俗音楽の作曲にも取り組んでいました。
### ライプツィヒ時代
ライプツィヒはバッハの生涯における最も重要な時期の一つです。彼は1723年からライプツィヒのトーマス教会でカントールとして勤め、そこで多くの宗教音楽を作曲しましたが、同時に世俗音楽の作曲も行っていました。管弦楽組曲第3番もこの世俗音楽の一部であり、バッハの多彩な作曲活動を象徴しています。
## 楽曲の構成と詳細
### 第1曲：序曲（Overture）
フランス風序曲の形式で書かれており、重々しい序奏部分とリズミカルで軽快なフーガ部分から構成されています。この形式は、バロック音楽の特徴の一つであり、華やかな宮廷の雰囲気を醸し出します。
### 第2曲：エア（Air）
この楽章は特に有名で、優雅で静謐なメロディーが特徴です。弦楽器によって奏でられ、バッハの作品の中でも特に美しい旋律として広く知られています。「G線上のアリア」という名前で親しまれていますが、これは後世に編曲された際の名前であり、原曲ではそのような題名はありません。
### 第3曲：ガヴォット I と II（Gavotte I & II）
快活な舞曲であり、バロック時代の舞踏会を彷彿とさせます。ガヴォットはフランスの田園舞曲であり、リズムが明確で親しみやすい楽章です。第Iガヴォットと第IIガヴォットは、通常の繰り返し形式で演奏されます。
### 第4曲：ブレー（Bourrée）
ブレーもフランス起源の舞曲で、テンポが速く、軽快なリズムが特徴です。この楽章はエネルギッシュで活気に満ちています。
### 第5曲：ジーグ（Gigue）
最後の楽章はジーグで、イギリス起源の舞曲です。非常に速いテンポで演奏され、複雑なリズムと活発なメロディーが特徴です。この楽章は、組曲全体を華やかに締めくくります。
## 楽器編成
この組曲は、弦楽器（ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス）と通奏低音（チェンバロまたはオルガン）、およびオーボエ、トランペット、ティンパニといった管楽器を含む編成で演奏されます。豪華な管弦楽の響きが、この作品に一層の華やかさを与えています。
## まとめ
バッハの管弦楽組曲第3番 BWV 1068 は、バロック音楽の代表的な作品の一つであり、バッハの多才さと音楽的な豊かさを示す作品です。各楽章は、それぞれ異なる舞曲の形式を取り入れ、多彩な表現を楽しむことができます。この作品は、バッハの作曲技術の高さと、彼の音楽が持つ普遍的な美しさを感じさせるものです。
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