トロフィー道#18 PS5『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』
プレイステーションタイトルのプラチナトロフィーを取る過程やトロコンしたからこその感想、トロフィーハンターとしての奮闘をお届けする「トロフィー道」。第18回は『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』です。
龍7自体は発売日に購入して既にトロコン済みではありましたが、PS PlusのフリープレイでDLC込みのPS5版が遊べるということで『龍が如く8』に向け、ストーリーのおさらいも兼ねて再度トロコンに挑戦しました。
PS4版とはトロフィーが若干異なっていてトロコンまでの道のりが大変になっていたりもするので、その辺も解説しつつ感想などお伝えできればと思います。ネタバレはネタバレ感想の項目に書こうと思うので未プレイの方も安心して読み進めてもらってOKです。
アクションが苦手だった人も遊びやすい!新しい主人公は人間味があって良い!
今作はゲームシステムがアクションからコマンドバトルに変わったのが最大の特徴。賛否はかなりあったが(主に否の方)、僕としては違和感なく楽しめたしきちんと『龍が如く』になっていたように感じました。
バトルシステムの話からすると、アクションの時は難易度が選べたもののライトユーザーにとっては難しいとか操作が複雑と思う人が少しは居たし、慣れるまでに時間がかかるのは確か。技術介入部分が多いため、ボスの攻略などの再現性が低いのもネックだったかもしれない。慣れればめちゃくちゃ楽しいのですが、普段あまりゲームで遊ばない人もプレイするシリーズなのでハードルが若干高かったのでしょうか。
ですが、コマンドバトルになったことで技術介入がほぼなくなり、強敵が倒せない時などはレベルを上げたり装備を整えたり、攻略通りにコマンドを選択して戦うことで攻略の再現ができるようになりました。作中『ドラクエ』というワードがでてきますが、どちらかといえばバトル感はペルソナシリーズっぽい感じです。コマンドバトルには変わりないのですが、攻撃や極技の発動時などたくさん動いてくれるのでバトルは見ていて楽しいです。龍シリーズ全作品遊んでいる僕はすんなりと入ることができました。
特に「今までのシステムと違うから」と敬遠している人は実際に遊んでみると楽しめるはずです。
そして、主人公も今作から「春日一番(かすがいちばん)」にバトンタッチ。桐生一馬の伝説ともいえる物語が完結してこれからどうなるのか不安の方が大きかったですが、これに関しても実際に遊ぶことで、いらぬ心配だったと思わされました。
桐生は最強でシリーズ通しても無双しているイメージがありましたが、春日はそうではなく、どちらかといえば一般人寄りです(それでも十分強いけど)。本作ではまだ龍になっていない男という設定のようなので、桐生より弱く、仲間と協力して戦うのも納得できます。そういう背景もあって先ほど触れたコマンドバトルは春日を象徴しているものだし、この主人公に合っているバトルシステムだなと思いました。バトルとストーリーが切り離されていないでしっかりとつくり込まれている点はさすが龍スタジオだなと。
僕は春日は弱さゆえの人間味があって、桐生にはない魅力をもっていると感じました。桐生は単純にかっこいいしすごいなーという感じでしたが、春日に関してはリアルな部分も多く共感できることが多かったです。泥臭く熱い生き方がプレイヤーに勇気を与えてくれる、そんな存在ではないでしょうか。
他には、ハローワークで転職できたりRPGのお約束やおなじみの名言など、随所に『ドラクエ』要素が詰まっています。上手いこと龍の世界観に落とし込まれているので違和感もないですし、シリアスな場面とのギャップもあって遊び疲れしないのも良いと思います。本当に芸が細かい。
プラチナトロフィー獲得は龍シリーズ史上最も簡単!
まず結果から言うと、僕のトロコンまでの時間は約66時間。攻略を知っていたり一回遊んだことがあるにしても、まぁまぁ早い気がします。シリーズ通してトロコンまでの平均は80〜100時間くらい。7はかなりボリュームがあるので、今回はしていないストーリースキップなど効率よくトロコンだけを目指していけば50時間くらいまで短縮はできそう。まともにプレイしていれば数時間コントローラーを触っていない時間がありますから。
『龍が如く7』のトロコンが簡単なワケ
ここからは『龍が如く7』のトロコンがなぜ簡単なのかをみていきます。
①周回プレイや高難易度クリアの必要が無い!取り逃がしも無し!
今までの龍シリーズでプラチナ獲得を目指すには、周回プレイは必須でした。しかも2週目は1番難易度が高い「EX-HARD」で挑むことになります。このモードはコンティニューできないのでゲームオーバーになればセーブポイントからやり直しです。しかもバトルシステムがアクションなので、苦手な人はかなり苦労することでしょう。
しかし本作は1週でトロコン可能なうえ、難易度も問いません。取り逃がし要素も無いので気持ちが楽です。
②ミニゲームをたくさん遊んだり収集物などのコンプの必要が無い!
これも龍シリーズのトロコンにおいては定番。将棋に麻雀、ゴルフにゲーセンなど寄り道要素が多く楽しい反面、トロコンを目指すとなると苦行になります。『龍が如く1』のバッティングセンターは心が折れる人がいるくらい難しいものでした。
本作では全く遊ばなくて良いわけではありませんが、極める必要がないので気軽に寄り道程度で楽しめます。自分が得意なもの、遊びたいものを遊んでいけば効率も上がります。また、収集物コンプの必要もないので装備を全部集めたりなどもしなくてOK。
全52個のサブストーリーはトロフィー目的だけなら40個クリアで良いですが、せっかく遊ぶのであれば全てクリアすることをおすすめします。1つ1つの出来が良いのと、サブストにはシリーズ通して登場する名物キャラがいたり今後のどこかで繋がってくる可能性もあるのでクリアしておいて損はないです。
③攻略に従えば向かうところ敵無し!
この点は事前情報を入れるかなどプレイする人次第ですが、バトルに技術介入はほぼないため攻略が容易になりました。例えば倒せない敵がいたとして、攻略を見ると「○○になったら〇〇攻撃が来るのでスウェイでかわして…」などと書かれてもそもそもかわせないよって人もいるはず。僕の友達がそうでした。ですが、本作はコマンドバトルなので、攻略通りの装備で推奨レベルのキャラを連れて攻略通りに技を使っていけば必ず勝てます。他の方の攻略法が簡単に再現できるようになった故の利点です。どんなに強い敵であってもレベル上げや装備製作など時間をかけてやっていれば必ずクリアできるので、時間さえあれば誰でもトロコンは可能。
PS4版とインターナショナル(PS5版)のトロフィーの違いに注意!
冒頭でインターナショナルはトロフィーが異なるとお話しましたが、ここが苦戦するポイントでもあります。
PS4版ではDLC扱いだったトロフィーが本編のトロフィーに組み込まれており、インターナショナルのトロコンはPS4版よりも10〜15時間かかります。
今回はフリープレイに来ていたことやPS5版が未プレイだっためインターナショナルを選択しましたが、正直、トロコンを目指すにあたりエンドコンテンツであるDLCに興味がなければPS4版で遊ぶことをおすすめします。
トロコンした過程で苦労したところと、初心者が苦戦しそうなポイント
基本苦労するところはありませんが、インターナショナルにおいてはスーパー・ファイナルミレニアムタワー(以下SFMT)をクリアする「貴方に遊んで貰えてよかった」というトロフィーが面倒です。
SFMTとはクリア後モードで遊べるダンジョンのDLC版で、敵がLV99になっていたりとかなり厄介です。当然こちらもメインパーティーの4人はレベル99必須。それだけでなくジョブレベルもMAXである99にすることが前提です。クリアすること自体は最悪攻略を見ながら遊べば問題ありませんが、レベル上げの時間はどう頑張ってもかかってしまいます。トロファーの方々は全く問題ないと思いますが、あまりトロコンをしたことがない人にとっては苦行以外のなにものでもありません。挑む準備に10時間以上はかかると思っておいてください。ですが、ただこなすだけなので難しいことはありません。
僕はトロフィーに関係なければエンドコンテンツはあまり遊ばない人間なのでSFMTは初挑戦。前情報を入れようとネットで調べると、キャラレベル99、2〜3個のジョブレベル99、さらにはアッパーマラソンをして挑もうと言うものばかりが出てきました。
ネットの情報は鵜呑みにしない派なので、こういうことには懐疑的です。案の定そこまでやり込む必要はなかったのでリアルにどこまでやり込む必要があるかをお伝えしようと思います。
まずはレベル関係。キャラレベル99は…ジョブレベル上げの過程で自然とMAXになります。ジョブレベルについてはSFMT攻略時の職業は99、そのほかは2、3個くらい30で高いものでも60〜70レベルくらい。防御力やHPなどが上がる職業を優先しました。死ななきゃ勝てるので。
編成は春日(勇者)、さっちゃん(アイドル)、ナンバ(機動隊員)、足立(機動隊員)です。
次は装備関係。武器は最強のものが用意できたので各自それを装備。防具は適当ですが、簡単に作れる浪漫の鎧は全員に装備させていました。アクセは防御力が上がるものと、最終戦だけ身代わり石を装備。状態異常対策は全くしていません。全員防御力は550以上あったと思います。HPは毎ターン回復すれば良いので春日は1900くらい、他は1700前後あれば余裕でした。
全員を全回復できるキャラが2人(春日、さっちゃん)、デバフ係のナンバ、打たれ強く臨機応変に対応できる足立がいることで火力は微妙ですが安定性はかなりあります。さすがに1回目では厳しいかなと思っていましたが、あっさりクリアできたのでもう少しステータスが低くてもいけそうです。
アッパーマラソンについても一応お話ししておきましょう。これは「〇〇アッパー」という各ステータスを上げるドラクエでいうところのちからのたねやいのちのきのみのようなアイテムをマラソンして、効率よく集めるというものです。僕は3時間ちょっとやりましたが、これはやらなくても良いかなと。理由としては、何が出るかはランダムなのでHPの最大値を増やしたいと思ってもできないこともあります。だったらその数時間をジョブレベル上げに使った方が効率が良いのではと思ってしまいました。全ステータスをアップさせる「ウルトラアッパー」が出れば楽になるので試しに1時間くらいなら挑戦するのもアリ。1周3分程度なので結構楽です。
発売から時間が経っていることもあり攻略が出揃っているので、いざとなったら攻略など情報を頼りに遊んでみるのも1つの楽しみ方かもしれません。超効率的にタイムアタックなんていうのも面白そう。RTA勢の方の報告お待ちしています。
【おまけ】龍が如くシリーズはどの順番で遊ぶのがいいの?
龍シリーズはナンバリングだけでなく、スピンオフも数多く発売されています。単純にストーリーを追いたいなら順番に遊んでいけば良いですが、今回はスピンオフや関連のあるタイトルも含め楽しく遊べる順番を紹介します。
極→0→極2→見参→3→4→クロヒョウ1→クロヒョウ2→OTE→維新→5→北斗が如く→6→7→JUDGE EYES→LOST JUDGMENT
以上がおすすめの順番です。クロヒョウに関してはPSPでしか遊べないため、今遊ぶとなるとPSP本体を持ってない人は面倒かもしれませんね。世界観が一緒というだけで無理して遊ばなくても大丈夫。北斗が如くについても、北斗の拳色が強いので好きな人は遊んでみてくらいな感じです。見参とOTEはPS3タイトルなのも注意が必要です。
この順番を考える時に1番悩んだのが0をどこに持ってくるかということ。時系列的には極(龍が如く1)の前の話なので0→1→2と遊んでいけば良いのですが、僕としては0から始めると真島の印象が大きく変わってきそうなので敢えて1である極から始めるということをおすすめしています。龍が如くを堪能したいならこの順番で遊んでみてほしいです
※ネタバレ注意!改めてクリアした感想。
『龍が如く7』を改めてプレイしてみると、細かいところは結構忘れている部分が多かったです。サブストも含めしっかり8の予習ができたと思います。
「光と闇の行方」というタイトルの通り、闇だった春日一番が光へと、光だった荒川真斗が闇へと変わっていく姿が印象的でした。最後のシーンで刺された真斗を抱きかかえて走っていく姿は、荒川真澄が赤ん坊を抱きかかえて走っていく場面と重なっていたりと細かい演出も素晴らしかったです。幸せに終われないのは、主人公が変わってもやはり龍が如く。でもこれがリアルなのかもしれませんね。
個人的な話になりますが、仕事を辞め地元に帰ってきてからは体調も崩したりプライベートな面でも色々な苦労が多く人生の「どん底」を経験しました。春日と比べるにはあまりにも小さいことかもしれませんが、僕の人生にとっては間違いなくどん底まで落ちたと言っても過言ではない状況でした。
そういうことを経験してきたから今があり、幸せなことに好きなゲームの記事を大手メディアで書かせていただく機会も頂いています。まだまだ苦労の日々が続いていますが、春日が最後に真斗に向けていうセリフ「どん底まで行きゃ、後は上しか行く道がねぇ。どん底から見える景色ってのは真っ暗じゃねぇ。地に足つけて上を見上げてりゃ、希望で輝いてんだ。」には思わず感動してしまいました。この他にも、春日のセリフには心に響くものがたくさんありました。そう感じたのは僕だけじゃないはず。改めてクリアして、単純に楽しかっただけでなく、春日一番という人間から勇気を貰いました。
今回だけでなく「龍が如く」シリーズには毎回元気を貰っています。発売日が決まった時には、辛くても発売日まで頑張ろうとか思ったり、遊ぶと様々なキャラの言動が明日を生きる活力のようなものになっていました。
このシリーズだけに限らず、ゲームとはこういうものであってほしいなと僕は思います。依存症がどうのこうのなど風当たりが厳しいですが、1人の人間の心の支えになっていることもわかっていただければと思います。
『龍が如く8』の考察や期待など
制作中ということだけが発表されている『龍が如く8』ですが、あるYouTube動画などで制作中の画面が見られたりして話題になっていましたね。
あくまで個人の予想(妄想)ですが、フリープレイが来たタイミングや動画を見る限りある程度出来上がっていた感じがしたので、発売日の発表は近いのではないでしょうか。
ゲームショウ出展→発売日決定&体験版配信の流れが自然かなと予想します。いつもの感じだと、発売日は早くて今年中か来年3月くらいになりそう。まぁいつになっても待ちますが。
ストーリーに関しては全く予想ができません。大きなヤクザ組織が解散してしまった状態でどう展開していくのかが気になります。バトルシステムはコマンドバトルのままですかね。いきなり変えるとも考えにくいですしここは当たってそうです。
例の動画を見る限りでは仲間はほとんど登場しそうですね。ハン・ジュンギや趙、鎌滝えりは出ない気がします。その分は新キャラで補う感じになるかもしれませんね。個人的には女性も参戦可能となったのでソンヒを仲間にできたらいいなーと。鎌滝えりが抜けた女性枠としてはリアルにありそう。
細かなところでは春日の髪型も気になりました。多分出所したときの髪型と一緒。また新たなスタートという意味があるのでしょうか。龍スタジオは意味のないことはしないと思うのでそこもポイントになりそう。そもそもどれだけ時間が経過したのだろうか。
気になるところだらけですが、まずはTGSになにかあることを期待して待ちたいと思います!