1on1ミーティングの道具箱 - 第14回 プロのメンターが1on1のヒントとコツを紹介するシリーズ 道具:一人ひとりを見る、知る、合わせる
日常いかに一人ひとりを観察しているか。観察からそれぞれのコミュニケーションの傾向、職務能力と遂行意欲を分類することによって見えてくる一人ひとりに合ったマネジメント方法とは?1on1ミーティングに有効で部下は信頼と安心感を持ち、成長へと向かうでしょう。
継続的に結果を出していくには、粘り強さが必要です。
この記事を読む「3分ルーティン」を
ご一緒に続けながら現場で実践していきましょう。
「1on1ミーティングの道具箱 」シリーズ 第13回
現在地
はじめに
私たちは人生経験から身についた
よくない習慣に戻ってしまうこともしばしば。
それは自然なことであり、私を含む誰でもあること。
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズで大切なことはこの3つです。
全編でご紹介する道具(方法、スキル)をジム通いをするかのごとく
一つひとつ職場で実践しながら鍛えていきましょう。
ラポール・心理的安全性を形成する
部下とのかかわり方、マネジメントは、時代に沿って変化しており
上司/ボスというより、メンター/コーチの役割が求められています。
1on1ミーティングは、メンター/コーチの要件を学び、活かす
絶好の場であり機会。
前回、今回の「マネジャーの基本」「メンター/コーチ」をきっかけに
皆さん自身のビジネスマインドを改めて確認してみてはいかがでしょうか。
メンタリングとコーチングの違い
メンタリングとコーチングを混同する人が多い。
メンターのなすべき仕事の中にコーチングが含まれているからでしょう。
(個人的には”あんバター”のようなベストマッチだと思います lol)
数多諸説ありますので、極めてザックリとご説明します。
共通点は
相手との信頼関係のもと、自分で考え、行動できるよう支援する。
1on1ミーティングでは、メンタリング/コーチングのいくつかの方法、
スキル(技法)をそれぞれのケース、場面に合わせ、使い分けていきます。
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズ全編を通して、
必要な、有効な、基本的な考え方・方法・スキルを
厳選してご紹介しています。
第3章 1on1ミーティングを立ち上げ、粘り強く継続する
前回の # 13 "Quiz & FUN"
この問いを考えながら自身の1on1ミーティングをふり返る。
一人ひとりを見る、知る、合わせる
効果的な1on1ミーティング開始から継続のためには一人ひとりに合わせた
準備・計画・実践・ふり返りの基本的なプロセスが役立ちます。
一つひとつのプロセスがわかりやすいように
「1on1ミーティングの準備・計画シート」(マネジャー用)⇓ の
使い方をご説明します。
あなたが部下一人ひとりを日ごろいかに「観察」しているかどうかによって
記入内容の深さも広さも変わります。
❕=ポイント・ 注意点
1on1ミーティングの信頼関係につながる目標・目的を大まかに決めておく。期待する効果・成果も
例:自主性の促進
心身の健康状態の確認
業務のふり返り(再現/改善)
昇格・昇進の準備
❕ 無理にその通り進めるのではなくちょうど良い柔軟さで進めましょう。
本シリーズ 第2回・第3回
第1章「自分の思考やコミュニケーションのクセを理解する」
”コミュニケーションの傾向” をレビューしましょう。
1on1ミーティングでは、
相手との”対話”をうまく進めるために
まず自分自身をよく知り、理解していなければなりません。
自分を知ることから始めましょう。
それから、
部下一人ひとりを観察して示された、それぞれの「傾向」と
「具体的な行動例」を記入しましょう。
1on1ミーティングの前に聴き手としての心構えや注意が整えられます。
❕ 思い込みやレッテル貼りにならないようザックリと
「傾向」として捉えます。
行動科学者 ポール・ハーシー氏とケン・ブランチャード氏が提唱した
リーダーシップを「4つのタイプ」にまとめた「SL理論」
「シチュエーショナル・リーダーシップ理論」
直訳すると「状況対応型リーダーシップ」
この理論では
「メンバー 部下の状況(習熟度/職務能力と遂行意欲)に応じて」
リーダーシップを使い分けます。
「SL理論に基づく分類」を通して一人ひとりを見てみましょう。
① 例:新入社員
② 例:入社や異動のハネムーン期間が終わり、意欲が下がっている
③ 例:任される仕事も増えてきたが、自信が揺らぐ
④ 例:パフォーマンスも意欲も安定して高くノッている
それぞれの状況に合わせ
指示と支援の塩梅を加減し
有効なマネジメント(管理)方法、リーダーシップを使い分けます。
過干渉や放置を防ぎ、ちょうど良いかかわり方/育成により
部下は信頼と安心感を持ち、成長へと向かいます。
❕ ②や③に属する部下/メンバーに対して特に有効です。
ただし、遂行意欲の高いメンバーの態度や行動も日常
観察し、「変化」に注意しましょう
詳しくお知りになりたい方は (ご参考まで)
The Ken Blanchard Companies | Training the World's Best Managers (blanchardjapan.jp)
事前に自覚できた課題に対して「対策」を考えましょう。
対策には「1on1ミーティングの道具箱」シリーズの復習をお勧めします。
まず、あなた「聴き手」自身がふり返りを行いましょう。
❕ タイミングは皆さんそれぞれの事情、判断で。
1on1ミーティングの場で、あなた「聴き手」と部下「話し手」
両方でふり返り、それぞれに次の、これからの行動計画を立てましょう。
❕ タイミングは皆さんそれぞれの事情、判断で。
いかがでしたか?
聴き手が強みと課題を知り、自覚することと
一人ひとりに合わせたマネジメント方法を知ることによって
より効果的な1on1ミーティングを実践、継続できます。
次回、第15回では
1on1ミーティングを継続するエネルギーとなる
「承認・勇気/元気づける」パワフルな道具をご紹介します。
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズを通して
複雑な状況をうまく処理したり、
コミュニケーション(会話/対話)を円滑に進めたりするために
一本やりではない、成熟したコミュニケーションができる「道具」を
身につけた「フレキシブルなマネジャー」を目指しましょう。
ポイント
次回のテーマ
1on1ミーティングを継続させるエネルギー
遂行意欲が低い部下に対してどのように関わっていますか?
次回までに考えてみましょう!
メッセージ
with all of my thanks and friendship
お知らせ
「1on1ミーティングの道具箱」シリーズ 公開 お休みの予定日
(変更の場合あり)
おすすめの記事
組織運営とマネジメントについて総合的に学びたい方へ
"WorkStyle" シリーズ
社内コーチ育成プロジェクトのベストプラクティス
次の職場にエンパワーメントの文化はある? 見極める4つの方法 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
本シリーズの全記事はこちらから