見出し画像

IC-Light MAPを試してみた感じ

DiamondUkai

IC-Light Mapを試してみた

AIを駆使して画像内の照明効果を操り、違った魅力的な画像を作り出すこの技術は、エンターテインメントや広告、デザインの分野で無限の可能性を秘めている可能性があります。本記事では、その所感と体験装置としてできそうなアイデアをつらつらと（AIに助けてもらいながら）書いていきたいと思います。

IC-Light Mapとは？

IC-Light Mapは、人物映像や画像にLight Map（照明のパターンを表すデータ）を適用し、AIによってライティング効果をリアルタイムで変換する技術です。具体的には以下のプロセスで動作します：

  1. 映像とLight MapをAIに入力：Light Mapは光の方向や強度を定義したデータで、照明の「設計図」と言えます。

  2. AI変換プロセス：プロンプト（指示）に基づき、AIが映像にLight Mapの効果を適用。単なる光の追加ではなく、映像全体の雰囲気を一新します。

  3. 出力映像：照明効果が組み込まれたクリエイティブな映像が生成されます。

この辺りを参考にしました。
https://www.runcomfy.com/ja/comfyui-workflows/comfyui-ic-light-workflow-for-video-relighting

魅力的な特徴

  1. 照明デザインの自由度
    通常の映像制作では不可能な複雑な光の効果をAIが再現可能。ユーザーがプロンプトを調整することで、まるで映画のワンシーンのような照明を簡単に実現できます。

  2. 既存の素材をアップグレード
    一般的な写真や動画に後から特別なライティング効果を追加できるため、既存素材の価値を大幅に高めることが可能です。

  3. ユニークなスタイルの演出
    カートゥーン調や幻想的なライティングなど、独創的な表現が可能。プロモーションやアート分野で新しい価値を生み出します。

試してみた結果

プロンプトやパラメータなど工夫してできるだけ近づけましたが、顔などやっぱり別人になってしまう。画像の生成であればなんとかやりようがあるのですが、体験コンテンツに使用するために生成時間をなるだけ短くしようとすると他機能を入れないといけず時間が大幅にアップするのでこれが限界か

最適解はアニメ調にしたりしてそもそものそもそもの人物とは違うようにするか２個目の動画のように暗い部分を強くして顔が解らないようにするみたいな手が考えられそう。
さらにもっと言うと一番の最適解は動画ではなく画像に絞ってしまうということ。生成時間と短縮とクオリティが上がりやすい。
でも動画がいいよなー。

克服すべき課題

  1. 計算コストの高さ
    特に動画では、処理に10分以上かかることが多く、リアルタイムでの利用はまだ困難です。

  2. 表現の安定性
    人物や光の効果が一定しないため、プロンプトの調整に高いスキルが求められます。また、動きの多い映像では品質が劣化しやすいのが課題です。

  3. 実写映像への適用制限
    リアルな映像よりも、CGやカートゥーンスタイルに適用した方が自然な結果が得られる傾向にあります。

商用利用の可否

IC-Light MAPの商用利用は、以下の条件に基づいて検討する必要があります：

  1. ライセンス条件
    現時点では、IC-Light MAP自体がまだ商用向けの明確なライセンス提供を開始していない可能性があります。ただし、使用するAIツールやフレームワーク（例えば、Stable DiffusionやOpenPoseなど）によっては商用ライセンスが必要になります。

  2. コンテンツの用途
    商用映像や広告に使用する場合、生成物の品質と権利の管理が重要です。特に、既存のライティングテンプレートが他者の著作権を含む場合には注意が必要です。

  3. 技術的な制約
    現段階でのIC-Light MAPは、動画では処理時間がかかるため、商用では短尺映像や静止画の制作に適していると考えられます。

類似AIとの比較

IC-Light MAPと同様に、ライティング効果を活用するAI技術も存在します。それぞれの特徴を比較すると、用途に応じた選択が可能になります。

IC-Light MAP・・・ライティング効果の適用カスタマイズ性が高く、静止画や短尺動画向け。処理に時間がかかる場合もある。
Relight AI・・・画像や動画の光源を変更主に静止画での自然なリライティングに強み。短時間で処理可能。
Adobe After Effects + AI Plugins・・・動画編集とAIライティング効果追加動画編集ソフトと連携。精細なライティングを表現可能だが高度な技術が必要。
NVIDIA Kaolin・・・3Dライティングを含むリアルタイムレンダリング3Dモデルや動画向け。ハイスペック環境が必要。

IC-Light MAPの強みは、Light Mapを活用して手軽に高度なライティング効果を付加できる点です。特に、既存の動画や画像に簡単に適用できる点で、商業利用を視野に入れた利便性があります。

IC-Light Mapを活用する3つのサンプルアイデア

1. パーソナライズドライトアート作成サービス

概要:
写真スタジオやイベント会場で、お客様が持ち込んだ静止画像にIC-Light Mapを適用してカスタマイズされたライトアートを生成するサービスを提供。完成したアートはデジタルデータとして即時受け取れるほか、印刷してポスターやグッズとして持ち帰ることも可能です。

技術の適用方法:

  • 静止画限定のIC-Light Map処理で、ライティングを適用。

  • 撮影後、画像をAIに入力し、数分以内に生成結果を提供。

  • プロンプトやパラメータは事前設定で最適化し、操作を簡略化。

実現性:
静止画に限定することで処理負荷を低減。現在の技術で十分運用可能。カスタマイズプロンプトの事前準備でトラブルも回避。

如何にしておもしろい体験に落とし込めるか

2. テーマパーク向けライトエフェクト記念写真スポット

概要:
テーマパーク内の特定のフォトスポットで、IC-Light Mapを活用。訪問者の記念写真に特定のテーマ（例: 魔法、冒険、未来）に基づいた照明効果を適用し、その場でユニークな写真を生成します。

技術の適用方法:

  • 簡易な背景を持つスポットで撮影を行い、画像にLight Mapを適用。

  • テーマに沿ったプロンプトを設定済みのテンプレートを利用して、生成を安定化。

  • 出力はその場でディスプレイに表示し、デジタルまたは印刷で提供。

実現性:
固定された背景とプロンプトのテンプレートにより、処理精度を高めつつ短時間で結果を出力可能。

売れそう

3. カートゥーンアバター制作アプリ

概要:
カートゥーン調のLight Map変換に特化したモバイルアプリを提供。ユーザーが写真をアップロードし、AIがその写真に特定の照明スタイルを適用してアート調に変換する機能を持たせる。

技術の適用方法:

  • モバイル向けには処理をクラウドベースで実行し、端末の性能に依存しない形で運用。（予算の話は一旦置いておいて）

  • 静止画限定で、シンプルなインターフェースにより、ユーザーがテンプレートを選ぶだけで変換を実行。

  • テーマやスタイルはプリセット済みで、操作を簡素化。

実現性:
クラウド処理を活用し、静止画に限定することで軽量かつコスト効率の高いサービスが実現可能。

スマホ・クラウド系はあまり現実的ではないかも

技術が描く未来

IC-Light Mapはまだ進化の途上にありますが、その可能性は広がるばかりで、特にリアルタイム処理技術の進化やAIによるプロンプトの最適化が進むことで、商業利用だけでなく、教育やエンターテインメント分野でも大きなインパクトを与えるかも

現時点では高コストな部分や安定性に課題が残るものの、これを活かして「体験を光で彩る」未来は、私たちのすぐそばにあるはず。

いいなと思ったら応援しよう！