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コグニティブデザインの講座を受けてみた

はじめに

こんにちは!新米デザイナーのkoです。仕事以外で幅広いデザイン知識収集していきたいと思い、多摩美術大学が提供しているオンラインのデザイン講義を受け始めました。

Tama Design University

2021年の年末に開催された新たなデザイン領域を知るための講義プログラムです。2年前のプログラムですが、コンテンツがyoutubeで無料公開中なのでおすすめです。


「行動や判断の手がかりはデザインが可能なのか?」

登壇されたのは多摩美術大学統合デザイン学科の准教授、コグニティブデザイナーの菅俊一さん。

菅 俊一
1980年東京都生まれ。多摩美術大学統合デザイン学科准教授。人間の知覚能力を基盤としたコグニティブデザインの考え方による行動や意志の領域のデザインを専門としており、近年は、線や点といったわずかな手がかりだけで動きや質感を感じさせるための表現技術や、人間の創造性を引き出すための制約のデザインについての探求を行なっている。

六本木未来会議

コグニティブデザイン(Cognitive Design)とは

コグニティブデザインという言葉自体はまだそんな認識されていないですが、日々の暮らしとはとても深く関連しているものだと今回の講座を通じてわかりました。コグニティブ(Cognitive)というのは、「認知」という意味を表していて、制作物を作るのが目的ではなく、その制作物を受け取る人の判断や行動の手がかりをデザインすることが目的です。

講義中では、街中でよく見かける小さな違和感や菅さんの実体験がわかりやすくされています。

「Tama Design University」講義プログラム

字間と行間が同じくらいになっていますので、縦に読むのか横に読むのかい一瞬戸惑いますね。些細なことですが、字間を調整するだけで見る側に伝わる情報がこんなにも変わることが実感しました。

デザインとは人の心を動かし行動を変えるもの。ビジュアル、形、ルールを美しく適切な姿で設計することで行動の変化を自然と促すことができる。

デザイナーとして、そのものをデザインするだけではなく、受け取る側ががこの制作物を通じて情報を生む手がかりをデザインすることが大事だと。

制作事例について

講義の後半では視線や動線について、菅さん実際の作品や取り組みを紹介してくれました。

特に日常的な行為の続きを想像させる作品が面白かったです。限られた視覚情報が与えられている状況でも、想像力で自動的に情報を補うことができます。この作品を通じて普段無意識的にやっていることが可視化されて、新しい気づきを得ました。


今回の講義を通して、デザイナーの役割について新たな視点から気付かされました。成果物を見てどう受け取るのか、ユーザー視点で考えるのは大事だと改めて実感しました。そして日々の暮らしの中こんなに小さいデザインに関する発見があることを知り、今後を意識して日々小さな認知のデザインを観察してきたいと思います。

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