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おっかない音楽

ベーシストの原さんの怪談と出会ってなければ、全くスルーするところだった。
こういう都会的で難解なバンドの曲は自分からはまず聴かない。
the band apartのベストアルバム、"20years."を。

まず、バンアパのライブに行くならこれを予習として聴いておけば間違いない、という聖糞リスナーのおすすめにより買った。
どんなもんかいな、と壊れ狂ってるパソコンにインポートし、スマホに入れるという面倒くさい作業を終えた。
解説と歌詞を互い互いに読みながら聴いてて忙しい。
で、更に忘れないようにこれをメモ代わりに書きながら。
何やってんだろう。

曲解説の木暮さんの文才はすごいな、と思う。自分は全くその現場にいないのに、ラーメンや煙草やアスファルトの匂いがする。信号機の音や誰かの笑い声や階段を登り降りする足音も聴こえてくる。

2枚組になってるので、まずはdisc1から。
英語の歌詞。これが実は苦手である。洋楽もめったに聴かない。悪い癖だと思うが、興味がわかないもんは仕方ない。
すまんね、島国根性がいつまでも抜けないんだ。この年になってからますます、自分の閉鎖的な気質は頑なになっていく。
私はわりと歌詞に重きを置く傾向があるので、英語版のバンアパの場合は、楽曲のキャッチーさでどれが好きかを選んだ。

eric.W
real man's back
I Love You Wasted Junks And Greens

あたりかなあ。聴き込めば、また好きな曲が増えたり新しい発見があったりするだろう。


そいでもってdisc2について。
日本語の歌詞が多いがな。これは聴きやすいんとちゃうか?
となめてかかりました。すみません。
英語でも日本語でも、難解なのに変わりはなかった。
気に入ったのは

ノード
ピルグリム
禁断の宮殿
ZION TOWN
Castaway
38月62日(とりわけ、この曲の歌詞は、最近古い友人を亡くした自分の気分と重なって辛かった。けど聴いていたかった。亡くなった彼だけでなく、もう会えなくなった人たちと笑いあえる夏はもう来ないと思うと、辛くて仕方ない)

リフ、タメ、曲の展開、フィル、等々、どうしたらこうも四人それぞれのバカテクを延々と演奏し狂えるんだろう。
私がわんこそばを食べていると、バンアパの四人が次を待たずにどんどん蕎麦をお椀に入れてきて収拾がつかなくなっている感じ。
すいません、許して下さい。負けました。勘弁して下さいと土下座しても許してもらえない。
容赦なくとてつもない技術と洗練された楽曲が降りかかってくる。脳がフリーズしてしまった。 
だって、今までずっとスリーコードで単純なロックンロールの歌詞、それだけで充分だったんだから。
もはや、わんこそばに埋もれてしまい、呼吸ができない。私はこのまま死ぬかもしれない。

ちょっと一旦落ち着いてからゆっくりと聴き直そう。
ちょ、ちょ、ちょ待って。私の足りない頭では処理しきれんのよ。うん、うんうん。


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くっすん
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