好きなものと気持ちで彩る独自の世界|何様シラン(「失敗作ミュージアム」インタビュー)
デジタルハリウッド大学×面白法人カヤックpresents「失敗作ミュージアム」との連動企画!DHU公式noteでは、ミュージアムに展示された「失敗作」にまつわる在学生・卒業生のインタビューを連載でお届けします。
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第5弾は、デジタルハリウッド大学3年生の何様シランさんです。
自由な発想とアートを通して独自の世界観を創り上げる何様シランさんに、表現のメソッドを伺いました。
何様シラン
1999年、北海道生まれ。デジタルハリウッド大学3年。アート展示団体HAT.に所属し、「何様シラン」のアーティスト名で活動。大学1年次、落合陽一特任教授の夏期集中講義「メディアアート」にて、『金のなる木』を制作し、MVPを受賞。自分自身の人生がコンテンツであると捉えながら、”生のリアル”を落とし込んだ作品が多い。趣味は詩を書くこと。
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――「ゴミに出したい絵」と自身の失敗作を評価していますが、理由を教えていただけますか?
可愛いくてキラキラしたものが好きで、そういうものをコンセプトにした作品制作をしてきました。でも自分らしい表現手法が定まらず、満足のいく創作ではありませんでした。
▲失敗作「ふわふわさん」
大学2年の時に制作した「ふわふわさん」は、頭の中に浮かんだ可愛い空想を色鉛筆で描き下ろしただけだったので、ストーリー性もなく、作品としてはしょぼいレベルです。
――その後、自分らしい表現をみつけることはできましたか?
「埋花」では、自分の気持ちと好きなもので作品を形作るために、ハート形のキャンバス、フリルなど様々な素材を使って制作しました。絵に描いた女の子には名前と性格を与えて、作品に親しみを持ってもらう工夫をしました。
▲現在作として展示されている「埋花」。キャンバスにフリル、バラの造花など、多様な装飾で彩られている
自分らしく表現できた作品です。性質や種類の異なる素材を用いて作品を創作する、「ミクストメディア」という表現手法に近いですね。
――「ミクストメディア」という表現手法に出会ったきっかけを教えてもらえますか?
2022年2月22日(火)〜3月4日(金)にかけて開催される「笑裏蔵刀」という展覧会のために、クラウドファンディングを実施しました。展覧会の概要を解説するために、参加するアーティストは作品と共にクラウドファンディングのページに掲載されることになったんです。
▲「笑裏蔵刀」(readyforより)
掲載された私の作品がミクスドメディアとして分類されているのを見て、初めてこの表現手法を知りました。ミクストメディアを作ろうと思って創作しているわけではないですが、何様シランというアーティストとして活動するうえで「なんでもあり」を作品創作の指針にしているので、こういうジャンルもあるんだなあ、と思いました。
――では最後に、当ミュージアムをご覧いただいた高校生・受験生のみなさんにメッセージをお願いします!
作品をご覧いただきありがとうございます。私は他人に興味がないし自分に自信がないのでいい感じのメッセージを書くことができません。この時点で「何様?」と思われても仕方がないのですが、知りません。そのような感覚で自分の機嫌を大事に大事に取ってきた結果、このデジタルハリウッド大学にいるのが私です。
何においても、結局は自分の内に秘めているものしか勝たないと思います。あと図太い神経をもっているとすっきりします。私みたいなアーティスト的な何かになりたい方がもしいるならば、死ぬまで欲に忠実に生きましょう。社会は後回しです。他人に壊されないあなただけの世界を大切にしてください。
――何様シランさん、ありがとうございました!
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デジタルハリウッド大学では、グラフィックデザインやメディアアートなど、デジタル分野の専門スキルを幅広く学ぶことができます。詳しく知りたい!という方は公式Webサイトをぜひご覧ください。
▼デジタルハリウッド大学
https://www.dhw.ac.jp/feature/lecture
▼デジタルハリウッド校友会(卒業生インタビュー)
https://dhaa.jp/interview
▼失敗作ミュージアム
https://www.dhw.ac.jp/p/shippai
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