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系譜 Genealogical note & 略歴

系譜

幕末・明治初期に生きた母方の曽祖父は、大奥退官後の瀧山の養子になり後に宇多(近江)源氏佐々木三郎盛綱の直系であった妻[華族女学校和歌教授]佐々木濱子(母方の曾祖母)と婚姻関係に入ることにより佐々木家に入籍した佐々木綱親(貞庵:1838-1903)[蕃書調所=洋書調所=開成所仏蘭西学蘭学教授・京都兵学校=兵部省大阪兵学寮(後に陸軍・海軍兵学寮として東京に移転:陸軍兵学寮は陸軍士官学校の前身)数学教授・伊予宇和島伊達藩医]。福沢諭吉の同時代人であり、大村益次郎の親友。佐々木綱親 (貞庵)の本籍地は旧大鋸町(〒104-0031 東京都中央区京橋1丁目)。

以下二枚 佐々木綱親の著書『洋算例題』(筆者所蔵・撮影)


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島物かたり 佐々木濱子著

(Original from the University of California Digitized14 Dec 2010)

大村益次郎とは伊達宇和島藩時代からの関係があり、大村の数学塾鳩居堂で1856-1862に教授していたと思われる。佐々木綱親と佐々木濱子夫妻はユニテリアンであったと推測され、両人は現在青山霊園に永眠。

大奥の最後の総元締めで4代の将軍に仕えた瀧山は、大奥に仕官するに際して、それを可能にするための条件として、母方佐々木家の養女となった(1862年と推定)。その恩義により、瀧山は現在の六本木深広寺に佐々木家代々の墓を建立。墓は後に六本木墓苑に移転。瀧山は、大奥職員の再就職先の確保に尽力した上でこのシステムを終わらせた。


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父方の祖父は、旧安田財閥二代目安田善次郎=安田善之助であり、私の父はその非嫡出子。父方の祖母は、香取市佐原(旧佐原市)の日蓮宗浄国寺を開いた浄妙院日施上人永澤伊豆守俊元の系譜。

私の母が生まれたのは、かつて大岡越前守忠相の私邸があった赤坂一ツ木町、現在の一ツ木通沿いの一角。母方の祖母は増山姓で栃木市の麻問屋の出。

日本の近代数学教育の始祖とも言える曽祖父佐々木綱親(貞庵)の数学教育に関する詳細な事跡に付いては、2006年5月末に拙著『<告白>の行方ー《欠如の迷宮》の旅とその破壊』の出版社を通じて連絡の労を取って下さった前大阪教育大学教授 松宮哲夫氏の記念碑的論文「大阪兵学寮における数学教育ー佐々木綱親の経歴 及び著書『洋算例題』の特徴ー」(「数学教育研究」第34号 2004 大阪教育大学数学教室)及び氏の私宛書簡二通(2017/1/09/・2017/1/11)・氏との電話による聞き取り(2017/1/14)等を参照した。

1987年以来の松宮哲夫氏の調査研究が無ければ、佐々木綱親の事跡は埋もれていたに違いない。ここに謹んで感謝したい。

松宮氏には、直接連絡を取った上で、受け継がれてきた由緒書その他の資料の写しを送付し受領して頂いた。また、松宮氏からその後懇切丁寧な返信を受け取った。氏の今後の一層の研究に活用して頂けることを祈念している。

略歴

独立哲学者 旧東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得(指導教官久保元彦・実川敏夫)。NPO法人 The Human Potential Institute(代表:元ICU大学院教授・元ハーバード大学・オックスフォード大学招聘学者 宮永國子)監事。先祖に宇多/佐々木源氏佐々木盛綱・佐々木綱親/貞庵[曽祖父:陸軍士官学校前身兵部省大阪兵学寮数学教授・蕃書調所/開成所仏蘭西学教授]、旧安田財閥二代目安田善次郎[祖父]がいる。
1990年代に、学校法人河合塾国際教育センター講師として小論文指導。1998年-2000年世田谷市民大学講師補佐(明治大学文学部教授 齋藤 孝担当人間ゼミ) 
1996年から2013年にかけて、「宗教と社会」学会プロジェクト「個人主義の再検討」および「個の可能性研究会 ワークショップ」 (主宰者:宮永國子)においてNTTプロジェクトマネジャー等多くの研究者・開発者と協働研究・研究発表を行う。
1990年代末から2000年代初頭にかけて、詩誌『潮流詩派』(村田正夫主宰)に詩作品を発表。作品の一つは、『二〇〇〇年詩集』(村田正夫編 潮流出版社 2000年)に収録。
2000年より大学非常勤講師として、「汎優生主義 Pan-Eugenics」「生体政治工学」概念を軸に教育研究活動を継続している。
著書に、『カンブリア革命』水声社、『〈告白〉の行方―《欠如の迷宮》の旅とその破壊』日本図書刊行会、『グローバル化とアイデンティティ・クライシス』(共著)宮永國子編 明石書店、『グローバル化とパラドックス』(共著)宮永國子編 世界思想社、『近代化と寛容』(共著)村上陽一郎編 風行社、『フェミニズムと精神分析辞典』(共訳)多賀出版、編著書に亡母最晩年のエッセイ『戦争、そして今──あの日々を、一人の女性が生きぬいた』Kindle Desktop Publishing、永澤春榮著・永澤 護編、などがある。
主な論文に、「自己形成の困難から「生体政治工学」の問題圏へ――311以後の〈自己の身体〉の創造」(「宗教と社会」学会誌『宗教と社会』第19号)「生体政治工学の問題圏へ――〈自己の身体〉の創造プロセスとシステムによる生体工学的介入の接点を切り出す」(「宗教と社会」学会誌『宗教と社会』第20号)、「〈生体工学的介入〉の分析論――哲学的探究としてのメタ生命倫理学構築の試み」(旧日米高齢者保健福祉学会・現国際ヒューマンサービス学会 学会誌第3号)、「《我々=人間》の消滅とその彼方――ミシェル・フーコー『言葉と物』第2部 7~9章読解を核に――」(旧日米高齢者保健福祉学会・現国際ヒューマンサービス学会学会誌第4号)、「概念分析によるロールシャッハ解釈」の読解――〈概念システム〉への問いの試み」(非営利学術団体『心の諸問題考究会』(url: http://www.eonet.ne.jp/~aaa-zzz/)電子ジャーナル
『心の諸問題論叢』vol.3)、「〈我々自身の無意識〉としての「普遍化された優生主義」の社会哲学的含意――「応答型文章完成法(Responsive Sentence Completion Test)」を活用した分析を通じて」(旧日米高齢者保健福祉学会・現国際ヒューマンサービス学会 学会誌第2号)など。
研究・創作活動は、個人アカウント(https://note.com/dharmazeroalpha)において継続的に公開中。





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永澤  護 /dharmazeroalpha
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