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【2024年度】研修医の教科書まとめ【来世も買う】

新研修医の先生へ

国家試験の合格発表も終わり、卒業旅行、遊びの予定も尽きてきて、新生活の準備を始めている頃でしょうか。
同時に1週間後には医者として働くことに不安と期待が入り混じっている複雑な感情で、「ちょっと勉強でもしようかな」「どうやって勉強するのがいいかな」と迷っている頃だと思います。

私は普段から研修医におすすめの教科書を紹介するポストをしていますが、今回は分野別に一気に紹介します。私がもし生まれ変わって来世も医者になったとしても、内科医でも心臓外科医でも自由診療医でも、また必ず買う買ってよかった教科書を厳選しました。好評だったら詳細なレビューも書いていこうと思うのでリプライやコメントくれると嬉しいです。

※前提として
私は、研修医の間は教科書で勉強するよりも指導医から直接教えてもらう「耳学問」の方が大事だと思っています。エビデンスがどうのとか、最新の研究がどうのとかよりも、まずは「一般的にはこうだよ」という全体像をしっかり学ぶことが重要です。
その上で、文献的根拠も知りたい、とか。指導医ともっとハイレベルな指導を受けたい、とか、そう思ったら勉強するくらいでよいと思います。
私自身、指導医から勧められた教科書を中心に、初期研修医時代に50冊くらいの教科書を買いましたが、全部読み切ったのは半分くらいです。

この記事にはPRを含みます。

その前に…私が書いたnoteも是非読んでみてください。出展を省いた代わりに臨床の常識を総合内科医目線で書いてます。

病棟管理の教科書

・内科レジデントの鉄則
研修医みんな持ってる。ほぼ指定図書。


・総合内科病棟マニュアル
とりあえずこれ持ってれば病棟管理は完了。これ以上のことは専門科に丸投げでOK。

・自信がもてる!せん妄診療はじめの一歩
せん妄はめっちゃcommonだけど上の先生も結構適当。


↓ここからはちょっと難しめ。

・心不全治療薬の考え方、使い方
”心不全パンデミック”に備えて心不全の勉強は何科でも必須。


・ホスピタリストのための内科診断フローチャート
難しめだけどこれ一冊でほとんどカバーできる。内科外来診療にも。


当直の教科書

・当直ハンドブック
1年目の時はとりあえずこれを頼りに当直してました。


・京都ERポケットブック
薄くて小さいのに内容はぎっちり。座学には向かない。


・救急外来ただいま診断中!
座学で読むならこれ。


・骨折ハンター
整形外科に行かないなら本当に全員読んだ方がいい。


・急性腹症ブラッシュアップ
名著。


・誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた
「風邪」以外を正しく診断するために重要です。


・女性の救急外来ただいま診断中
若い女性の急性腹症は鑑別に〇〇と〇〇と〇〇を加えます。


感染症の教科書

・感染症プラチナマニュアル
安いしみんな持ってるし網羅性高いしおすすめ


・サンフォード感染症治療ガイド
プラチナとどっちかでいい。渋い人が好みがち。


心電図の教科書

・心電図のみかた、考え方
非循環器医に必要なスクリーニング知識はこれで十分。


・心電図の読み方パーフェクトマニュアル
この本でわからないことは循環器内科医にしかわからなくていい。


集中治療の教科書

・重症患者管理マニュアル
ICU患者を受け持つならこれ。


・ICU/CCUの薬の考え方、使い方
カテコラミンとか、挿管患者に使う薬とか。組成、用量、副作用など薬のまとめ。


読影の教科書

・CT読影レポート、この画像どう書く?
「なんとなく胆嚢壁厚いな〜」から脱却。重要な部分に絞ってるので意外と読みやすい。


・がんの画像診断、重要所見を見逃さない
たまたま撮ったCTで癌を見つけて正しくコンサルトするのは大事。訴訟も怖い。


外科の教科書

・研修医のための見えるわかる外科手術
手術操作、扱う血管がわかるので手術を見るのが多少楽しくなります。めちゃくちゃいい本。


以上、23冊の教科書を紹介しました。何科に進むとしてもこれだけあれば困りません。ここから自分の興味に応じて増やしていくといいと思います。


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