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一輪の紅いおすもうさん
わたしが初めて…じゃなくて…かなーーーーり久しぶりに現地で相撲を見た場所が、2021年3月場所(3月だけど、コロコロした諸事情により両国での開催)だった。
わたしが見たのは7日目と中日だった。4年近く経ったことし、2025年1月場所限りで海乃島引退、という報に触れて、つらつらと記している。
2021年3月場所二日目、東西幕下18枚目で海乃島-寺沢という一番があって、この相撲を見たのが(たぶん)きっかけで、応援して見ていた相手の力士が気にかかって見始める、というスタイルで、このひとの相撲を気にかけるようになった。小柄で低く潜るひとつの型があり、その相撲にしばし唸ることがあった。
ヘッダーのしゃしんはその流れで見ていた中日の相撲(対戦相手は靏林)で撮ったものである。
寺沢が関取になって朝乃若になって、その後幕下にさがってから、つまり、朝乃若-海乃島という相撲が3度あった。きょねんの名古屋は朝乃若が東幕下15枚目、海乃島が東幕下31枚目という、けっこう番付が離れた状態で組まれた7番相撲で、それは、朝乃若が6連敗で、出場している相星の力士が幕下じゅうを見渡してもおらず、番付が(比較的)近くて1つ勝っている海乃島と星違いの割が組まれたからだった(朝乃若は幕下で2度目のアレとなり、海乃島は2勝5敗で場所を終えた)
2025年初場所はその時以来の対戦で、また7番相撲だ(14日目)。
幕下以下の取り組みというのは前段で触れたような場合を除き、相星の相手を探して組まれる。ということは相星か?となった。西幕下48枚目で調子が上がらず、ここまで1勝5敗の朝乃若に…え、あれ、海乃島って、三段目じゃないか今場所は、となった、三段目でその星だということにその時気がついて変な声が出た。まさかなあと。
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朝乃若、既に来場所の三段目降格は避けられない星になっていて、この7番相撲、少しでもその下げ幅を減らせるとと思っていた。が、初場所というのは何かと胸騒ぎのする場所であり、相手がラストだったらどうしようという気持ちになった。知ってたわけがない。感覚的なものでしかない。まさかねえ
と思ってあべまをみていたら、控えでやけに神妙だと思えば(しゃしんは別の日の控えの様子です)前の相撲の物言いの最中にやけに後ろを振り返っていた…と思ったら、相撲は海乃島伝家の宝刀、みたいなすさまじい決着がついた。
海乃島が花道で花束を受け取る姿を見て、やべーと思った。それは相手の最後の一番に花を添えた(慣用句的な言い方)のかー、としみじみと見入っていたら、ほんとうの花が登場していたとは思いもよらなかった(あとで見た)。
なんだか整理がつかなくなって、そのあと母に誘われるがままに夕食の買い物に出て、戻ったら十両が始まるか始まらないかというところだった。いろいろな種類の声が出たこの日を経て、改めて、きょう発表された、引退力士の報に触れて、しみじみと。
いち朝乃若贔屓の戯言ではあるが、これからも、この世界で強かに確かに光を放ってほしい、そしてまた見たい姿を見たい、そういう意を新たにした、という日の相撲だったのかもしれないと感じてはいる。
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