認知科学に基づくコーチング理論解説
私はこれまでに様々な業種のビジネスを行ってきました。現在は、ロボティクス系のスタートアップを経営しております。
私が学んだ認知科学に基づくコーチング理論は、これまで私が組織に対して行ってきたマネジメントなどを言語化してくれただけでなく、これからの人生にもかなり有効な衝撃的なものでした。
人はマインドの使い方ひとつで世界の見え方が変わり、日常の生き方さえも変わり、そのことにより「自分らしい人生を歩ける」ということがこの理論だったのです。
その認知科学に基づくコーチング理論を解説します。
と、その前にこの理論の概要を下記に記載します。
どんな人に役立つのか?
得られること
セッションの内容
認知科学に基づくコーチング(マインドのからくり)
挑戦、成長をしたいと思っている人に認知科学を基礎にした脳の仕組み(マインドのからくり)を使って、その人の本音でやりたい未来の姿を見出し、現状の外のゴールの設定を共創することがMindsetの認知科学に基づくコーチングです。
では、そのマインドのからくりについて、解説していきましょう。
コンフォートゾーン
人は安心、安全でいられる「コンフォートゾーン」と呼ばれるストレスや不安が無く、限りなく落ち着いた精神状態でいられる場所を常に持っています。
このコンフォートゾーンから、出るまたは出されると戻る仕組みが強烈に働き出します。
これは「恒常性維持機能」(ホメオスタシス)と呼ばれ、「無意識に安定した元に戻る力」や「慣れ親しんだものを維持しようとする力、一定の安定した状態を維持する力」です。
これは外気温が0度や50度であろうとも自身の体温を平熱に保とうとする、生理的な機能の一つです。
例えば、90度のサウナに入って自分の体温が80度以上になった経験はありますか? ありませんよね?
サウナに入ると汗が出てきて、カラダを外気から守り体温を一定にしようとします。
また0度の場所に行った時も、カラダは震え、体温をあげようとします。
これが「恒常性維持機能」(ホメオスタシス)です。
それはだれしも経験したことがあるので、わかりますよね?
この機能は生理機能だけでなく、マインドでも機能します。
「目標達成のためのタスクだけど、先延ばしにしてしまう…」「やれば出来るけど、・・だから今日はやめておこう」というような出来ない理由を探してしまう。これらは全て、コンフォートゾーンに戻ろうとする力、これを心理学用語で「モチベーション」といいます。
張り切って、普段よりも早い、例えば6時に起きて、ランニングしても三日坊主で終わってしまうことありましたよね?
コンフォートゾーンに戻ろうとする力、モチベーションの力によってかつての現状、つまりコンフォートゾーンに引き戻されてしまったのです。
このモチベーションの力を未来のゴール達成に生かすためには、ゴール側にコンフォートゾーンを設定するしかありません。
セルフトーク
その方法とは、現状の外側にゴール設定し、ゴール側にコンフォートゾーンをズラすのです。
そのことで自分自身につぶやく言葉の「セルフトーク」の書き換えが起こります。
人には、内部表現をするワード「セルフトーク」があって、初めて映像が見えて、感情が生まれて、パフォーマンスにつながります。
ネガティブなセルフトークが響けば、パフォーマンスも落ち、ポジティブなセルフトークが響けば、パフォーマンスは上がります。
例えば、ゴルフのショットを打つ時に右に行きやすいからといって、「右の池に行かないように!」というセルフトークが響くと右の池を強く意識してしまい、池に行ってしまいます。
この時は、「大丈夫。右に行ったところで大したことない。練習でも出来たようにまっすぐ飛ばせる!」と意識的にポジティブなセルフトークに書き換えることで上手く行く確率は上がります。
RAS(Reticular Activating System)
ゴール達成するためには、ゴールへの道筋が見える脳の仕組みを利用することが効果的です。
我々は認知、つまり情報を脳に入力することで、メンタルや感情が動き、出力、すなわち行動に移します。
この入力の際、情報の重要性をマインドが無意識に決めて、重要だと思ったものだけを入力しています。
脳には情報を取捨選択するフィルターシステムがあり、重要な情報しか脳に届かないのです。それは視覚情報だけではなく、全ての五感でも言えます。このフィルターのことを「RAS」と呼びます。
「RAS」とは「Reticular Activating System」の略です。
自分が車が欲しいと思い始めると、今まで気にしなかった車の種類が見えてきて、どのメーカーが多いとか少ないなどのことを認識出来るようになります。
そのように、入力の重要度を変えることで、今まで見えなかったもの、ことが見えるようになります。
スコトーマ
ゴール設定してから、日常の様々なコトの見え方が変わる状態を「RASが発動した」、「スコトーマが外れた」といいます。
スコトーマとは「盲点」のことで、RASのフィルターにより除外された、存在するが見えない情報のことを言います。RASと一対をなす言葉と思ってもらってよいです。
例えば、パーティ会場で周りが騒がしくても、仲間同士の話は聞こえてきます。この時の「周りの音、声」が無意識に認識しないと決めた情報、つまり「スコトーマ」です。
現状の外側にゴールを設定しても、つまり現状では達成方法が全く分からないほどのチャレンジングなゴール設定だとしても、ゴールを達成したときのセルフイメージの解像度をあげていくと、勝手に脳がゴールを達成する方法を見つけてきてくれます。
これが「RASが発火しスコトーマが外れた瞬間」です。
まさにRASがゴール達成のための情報を探すように、マインドのからくりが動き出します。これまで重要と認識してなかった情報を、ゴールを達成するための情報として、次から次へと脳に届けてくるようになるのです。
特に未来のゴールに関して、決断し、責任意識を発動させることにより、より「RAS」が発動し、「スコトーマ」が外れ、ゴールまでの道筋が勝手に見えるようになります。
ここで重要なことは、未来の実現している姿を解像度高く想像し、その自分から現在を見つめることです。
「(未来の自分は)沢山のスタッフもいて、商材も売れている。組織図はこう完成している。」
「(未来のゴールにいる自分なら、)お金を調達する方法は既に知っているし、怖くない。」
と言うような未来から見るフィードフォワードをする事でエフィカシーは上り、道筋も見えてくるようになります。
ただし、その未来のゴール設定は、現状の外側、現状とのギャップが必要になります。ギャップがなければマインドは大きなエネルギーを出さないのです。コーチングではこのカラクリを利用します。
このギャップを使いマインドに大きなエネルギーを出してもらおうと働きかけます。
エフィカシー
クライアントが望む未来であるゴールの達成のために最も重要なものが「エフィカシー」と呼ばれるものです。
このエフィカシーとは、「やれる気+やる気」の自己評価です。つまり、やったことのないことに対して、根拠のない自信(やれる気)があるという状態かつ、やりたくてしようがない態度(やる気)のことをエフィカシーが高い状態と言います。
コーチは、クライアントがどうしてもやってしまうこと、やらなければいられないことを一緒に見つけ、クライアント自身がもつ才能の再認識、つまりクライアントが自分の才能に対して気付きを得るように導きます。
そのことにより、エフィカシーが高まり、クライアントのゴールへ向かう態度が自主的になります。
コーチはクライアントのゴール達成のために、彼のwant toと才能を見える化し、気付きを与え、エフィカシーが高まるサポートをします。
設定したゴールの解像度をあげ、ビジュアライズし、フィードフォワードすることでセルフトークは書き換わり、コンフォートゾーンが徐々にゴール側にズレて来ます。
また周りに宣言したり、本当の危機意識をもったり、決断することでも、セルフトークの書き換えが行えます。
そうすれば自然とセルフイメージは未来のゴールに対しポジティブなものに変化していき、結果的にエフィカシーを高めるサポートになります。
want toとhave to
肝心の未来のゴール設定ですが、ゴール設定は「want to」から設定すべきです。
人の評価を気にする、責任感からやるべきこと、評価されて出世、売上UPのための動きをする。やらなくてはいけないけど、面倒であまりやりたくない事。自分からではなく、誰かの評価基準でやっている事。
これらはすべて、「have to」です。
このhave toにまみれていては、イノベーションは起きないので、本音のやりたい事「want to」から導き出した自分のベクトル、自身の才能で達成し得るはずのエッジにゴール設定をします。
「want to」はどうしてもやりたくなること、頼まれてもいないのにやってしまうことです。
例えば、新しい環境に行った時に
その現状の外側へのゴール設定だけが、なりたい自分がいる人生を創ります。
ゴール設定
やり方が今はわからない、そこにいる自分を想像すると怖い、出来るわけないじゃん。
でもでも、もし出来たらメッチャいいじゃん!!
と思える、これこそが現状の外側のあなたのゴールです。
認知科学に基づくコーチングにおけるゴールには、3つの条件あります。
①本音のwant toであること
本音の本音で、やりたい!と思うことってありますか?
誰かの期待に応える!とかそういう話ではなく、本当に自分がやりたいことです。
この本音の欲求(〜したい)であるwant to。
この本音の「want to」に生きる。そうすることでエフィカシーが上がり続けるのです。
②現状の外側であること
現状の外側、という考え方です。認知科学に基づくコーチングでは「現在の状態のままいけば十分に起こりうると予測される未来」は全て現状としています。
では、現状の外とは?
これはゴールを達成するためには既存のビジネスモデルや組織構造を変えないと達成ができないようなものです。
「やり方もわからない、想像するとこわくなるぐらいのもの。周囲の人に話したら止められてしまうぐらい。」
※今の自分の頭では道筋が思い浮かばないものと認識してください。
つまり、ゴールは過去の経験から考えるのではなく、ゴールは作る(設定する)ものなのです。
※ゴールは探すでも、見つけるでもないということです。
たとえば、年収600万の方が、
「よし、ゴールは年収1000万!MBAとって、転職だ!」
というゴール設定をしたとします。
これは、現状or現状のそと?どちらだと思いますか?
これでは現状なんです。そこまでの道のりがおぼろげながらも見えていますね。
これを「理想の現状」といいます。
では、方法がまったくわからないから、年収1億だったらいいのか。
数字が大きくなればなるほど、現状の外に行ってる感じはするんです。
ただこれだと、リアリティがないですよね。
周囲の人に話しても、
「お、おぉ、よくわからんけどがんばれよ。」
みたいな反応が返ってくるとおもいませんか?
現実味がないですし、ほんとにやりたいの?ってなりますよね。
なんかとりあえず大きい数字を出しただけの「妄想」になってしまっています。
ですので、現状の外のゴール設定をするときに必要なものは、
自分の「want to」=「自分が心からやりたいと思えること」に沿ったゴールです。
やらされている感、つまり「have to」は厳禁ですね。
本当に自分が心からやりたいと思うものに正直にゴール設定をしていきましょう!
③複数の領域で設定すること
1つのゴールだけではその他の領域とうまくバランスが取れないことがあります。
例えば、仕事が好きでめちゃくちゃ働いてしまい、健康や家族を犠牲にしてしまうなど、皆さんにも経験ありませんか?
こうなってしまうと、結果として仕事のゴールを邪魔してしまうこともあったりしますよね。
これをコンフリクトと呼んでいます。だからこそすべての領域で作るのが大切です。バランスホイールでゴール世界をデザインし、未来を整合させていくわけです。
人生におけるこの8つの分野それぞれのゴールを持つことが重要です。
このようにコーチングでは、自分の「want to」に沿ったゴール設定の手助けをしていきます。
まずは、自分の「want to」知りたいという方には、その抽出からお手伝いすることもあります。
自ら現状の遥か遠くにあるゴールに対して、
出来る!と確信を持って突き進んでいける人は少ないですよね?
1人でやるのが難しいからこそ、
我々のような「コーチ」が必要なのです。
つまり「コーチング」とは、
脳と心(マインド)の仕組み、使い方を教えて、
クライアントのエフィカシーを高い状態にする事です。
自分の「want to」に沿った現状の外のゴール設定に対し、決断し、コミットメントすることで、RASが発動し、スコトーマがはずれ、未来の道筋が見えるようになり、コンフォートゾーンがずれて、新たに設定したコンフォートゾーンへ戻らずにはいられない「モチベーション」が生まれ、自身の内側からエフィカシーが湧いてきて、ゴールへ進むことができるのです。
人生の全領域で、義務感じゃなく純粋に自分がやりたいことで、自分すら想像できないぶっ飛んだレベルのゴールを掲げて、24時間を夢中で過ごす。
いかがですか?
これが正しいゴール設定によるマインドのからくりを利用したパワーです。
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