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🗝鍵復元のブレークスルー、組織を超えた協業Hedera, Algorand, Constellation Network, Casper, RippleX

機関投資家、企業、そして個人にweb3が広がるきっかけに!



 先日2024年2月にDerec Allianceについて概要を取り上げました(過去記事Link)。

 そして2024年5月、Derec Allianceへの参画企業が増えました。(RippleXやConstellation Network, Casper Networkなど)

 今回は再度概要を振り返りつつ、Derec Allianceが実現しようとしていることをピックアップしたいと思います。


 これがトークン化経済にどのようなインパクトを与えるか、その印象だけでも抱くことができると思います。


 すでにトークン投資を行なっている人は、今後も握力強く投資しつづけるためのヒントになる部分もあると思います。


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もくじ

  • 🙈はじめに、Gox(ゴックス)とは

  • 💡Derecとは

  • 🔗Gossip (ゴシップ)

  • 📘DAG (有向非巡回グラフ)

  • 🔔増加する参画企業、Constellation Network, RippleX, Casper

  • 🕑デジタル資産のリカバリ、秘密鍵の復元

  • 🚴🏼‍♂️どんどん参入する機関投資家、企業、そして個人

  • ♟4兆ドルのトークン化された資産予測

  • 🏛トークン化資産を流動させる市場、プラットフォーム

  • 💰いつ・どこに投資するか

  • さいごに



🙈はじめに、Gox(ゴックス)とは

「ゴックス」とは保有している暗号資産にアクセスするための秘密鍵を紛失したり、忘れたりして暗号資産を失うこと。

 秘密鍵はなくさないように慎重に管理するもので、もちろん他人に見せたり、盗られたりしてもいけない。

 しかし人間はミスをしてしまう生き物。秘密鍵のメモを忘れたり、メモするときに間違えたり、紛失してしまうことも多々あるだろう。

 万が一にそなえてどのような準備をすればよいのだろうか。


このような鍵紛失の恐れがある以上、web3、暗号資産、トークン化資産の普及は難しい。


近年、この秘密鍵紛失に対処する、大きな業界の動きがある。それがDerec Alliance。

https://www.coinbase.com/learn/crypto-basics/what-is-a-private-key



💡Derecとは

DeRec Alliance は、Web3 エコシステムを統合して、ウォレット間でデジタル資産のリカバリを痛みなく安全にするオープンソースの業界標準の方法論を提供することを目指している。

https://derecalliance.org/


DeRec Allianceは、Algorand財団とHedera Hashgraph財団が協力して推進し始めていた。下図は発足当時の資料より抜粋。

Derec Allianceは2024年1月頃から始動している。以下は当時の資料より;

2024 年 1 月 11 日 — HBAR 財団、アルゴランド財団、 Hashgraph Association、Swirlds Labs、DLT Science Foundation、および業界パートナーである The Building Blocks と BankSocial は、暗号資産やその他の資産の回収と導入を大幅に簡素化する新しい相互運用性回復標準の開発に協力しています。 


Web3 アプリケーションが主流になるにつれ、アプリケーション プロバイダーは、世界中の何百万人ものユーザーに広く採用されるよう、ユーザー エクスペリエンスをシームレスで使いやすく、シンプルなものにしたいと考えています。

現在、このエクスペリエンスには、デジタル資産、アカウント、キー、パスワードなどのオンライン秘密を保護するという面倒なタスクを喜んで引き受ける、非常に洗練されたユーザーが必要です。


DeRecを一言でいうのは難しいが、要約すると以下のようなもの。

「あなたが秘密鍵を失ったとき、あなたが設定していた知人たちに協力してもらって、承認し合い秘密鍵を復元できる。もちろん知人に秘密鍵がバレることはない」


秘密鍵紛失というリスクが軽減すれば、web3・トークン化経済の進展を後押しする。



🔗Gossip (ゴシップ)

上記のように、DeRec AllianceはHedera Hashgraph(HBAR)とAlgorand(ALGO)が協力して取組みはじめた。


Hedera Hashgraphはゴシッププロトコルを利用したネットワークである。

2024年、Algorandはネットワーク構造を変更することを発表し、P2Pゴシップネットワークに移行していく予定。

HederaやAlgorandのようにゴシッププロトコルを利用するネットワークは、よく聞く「ブロックチェーン」とは異なるものである。



📘DAG (有向非巡回グラフ)

上記のゴシッププロトコルは、「有向非巡回グラフ (DAG)」や「ハッシュグラフ」と表現されることもある。


以下は、主要なコンセンサスアルゴリズムベースの分散台帳システムの比較図である。難しいことについてはまずはイメージで捉えることが大事である。ハッシュグラフ(図右端)のトランザクション処理数はブロックチェーンを凌駕する

https://techstartups.com/2018/03/14/future-of-blockchain-will-hashgraph-make-blockchain-obsolete/

「ブロックチェーン」というキーワードはテレビ報道でも耳にすると思うが、実用的ユースケースを展開していっている実際の業界では、ブロックチェーンではなくDAGやHashgraphの展開が目立つ


上記のように「DAG」(有向非巡回グラフ)についても注目していた(2024年2月過去記事)が、以下に紹介するように、まさに「DAG」方式を採用している Constellation Networkも、このDerec Allianceに参画し始めた



🔔増加する参画企業、Constellation Network, RippleX, Casper

 HederaとAlgorandを中心に発足したDerec Allianceであるが、2024年5月に入り、Constellation NetworkやRippleX、Casper等が参画しはじめた。


▼2024年5月; Constellation Network公式ポスト

▼2024年5月、Derec Alliance公式ポスト

https://x.com/DeRecAlliance/status/1788554994033017093


Constellation Network(DAG)については過去ニュースレターでも何度も取り上げてきた。


Casper Networkについては下記記事を参照いただきたい。

https://11shiten.theletter.jp/posts/b478f560-1f73-11ee-891d-d1705a5834dc



🕑デジタル資産のリカバリ、秘密鍵の復元

これからさまざまなRWA(Real World Asset, 現実世界の資産)がトークン化され、デジタル資産としてあらわされ、流動化を後押ししていく。そのようなデジタル資産を機関投資家や企業、そして個人が保有するにあたってはデジタルウォレットが必要となる。


そのデジタルウォレットにアクセスできなくなったとき、それはデジタル資産にアクセスできなくなることを意味する。


 機関投資家や企業においては、何兆円、何百億円にもおよぶデジタル資産を保有する会社もたくさん出てくるだろう。そんな莫大な額面のデジタル資産にアクセスできなくなれば一大事である。そのような紛失リスクを排除しない限りは、機関投資家・企業の大流入は始まらない


 個人においても、何千万円、何百万円、何十万円という、個人それぞれにとっては貴重な資金をデジタル資産に振り向けていこうとする中で、秘密鍵紛失のリスクが残ったままでは、デジタル資産投資・トークン投資に踏み切れないだろう。

 紛失したデジタル資産へのアクセスを取り戻すためには、大切な秘密鍵をだれにもバレないようにして復元する技術が必要となる。それを実現するためにDerec Allianceが活動している



🚴🏼‍♂️どんどん参入する機関投資家、企業、そして個人

web3のネットワークプラットフォーマーとして大きな存在である、Hedera, Algorand, Ripple, Constellation Network, Casper, Cardanoなどの主要メンバーがDerec Allianceの開発・社会普及を推進しており、それが実現すれば、機関投資家・企業・個人のweb3業界参入はさらに加速していくだろう。


 すでに世界最大の機関投資家; Blackrockやフランクリンテンプルトン、世界中の主要金融機関・銀行はトークン化資産、トークン化債券への取組みを主導し、実践している。

 今後もそのような主要リーダー企業の姿をみて、後追いで世界中の機関投資家・大企業もこぞってデジタル資産を保有したくなっていくことが予想される。

 そして、過熱する株式市場を横目に、個人投資家もデジタル資産・トークン投資に関心を抱き始めるだろう。




♟4兆ドルのトークン化された資産予測

下記は2023年4月11日、Quant Networkの公式HPで紹介された、Citiの予測レポートである。


https://quant.network/research/citi-predicts-4-trillion-of-tokenised-assets/

・Citi はトークン化がブロックチェーンの主な原動力であり、業界全体を動員して大量に採用することになると予想しています。


・トークン化はプライベート市場で 80 倍に成長し、
2030 年までに 4 兆ドル近くの価値に達すると予想されています



・トークン化された最大 5 兆ドルのうち、
1.9 兆ドルが負債、
1.5 兆ドルが不動産、
0.7 兆ドルがプライベートエクイティとベンチャーキャピタル、
0.5 兆ドルから 1 兆ドルが証券
の形で発生すると銀行は推定しています。

上記のような業界・市場予測が複数の金融機関、コンサルが発表している。そのようなデジタル化していく社会を前に、いつ・どこに先行投資しておくかがこれからの資産形成で大きなポイントとなる。




🏛トークン化資産を流動させる市場、プラットフォーム

そんなデジタル化していく社会、トークン化が進む社会において、大きな役割を果たすのは、
「デジタル資産をやりとりする場」
「取引市場」
「デジタル資産を記録し、流動させるためのネットワーク」

といったような「プラットフォーム」が重要である。


現在のweb2.0とよばれる、中央集権的なプラットフォーマー(GAFAMのような)のビジネスモデルをみても、プラットフォームビジネスに投資することは投資家として成功するためのひとつの手法である。


プラットフォームビジネスの概要については以下記事を参照。

https://note.com/dginv/n/n3d0e70881285



💰いつ・どこに投資するか

 デジタル化していく社会、トークン化経済にむけて、世界中のグローバルリーダー、大企業たちが計画をもって推進している。

そのような中で、このニュースレターをみてくださっている皆さんは、いつ・どこに投資をするだろうか。


投資で成功するポイントのひとつとして、「周りが気づいていない時に始めること」というのは大事な観点だと思う。

 気になる方は以下の記事もぜひご覧いただきたい。


https://note.com/dginv/n/n0b66af29e430



さいごに

 今回は2024年1月に始動したDerec Allianceについて再度紹介し、そのDerec Allianceに他の主要企業もどしどし参画していることを取り上げました。そしてそのDerec Allianceの取組みが実現したとき、トークン化経済の大きな躍進、資金の流入が本格化し始めることが予想されます。

 短期的な暗号資産やトークンの単価変動に一喜一憂することなく、将来の社会像を予測・イメージし、デジタル化社会・トークン化経済を支えるインフラ企業のセキュリティトークン・ネイティブトークンに先行投資しておくことが肝要と思います。


 今後もニュースレターの配信を続けたいと思いますので、購読いただけますとうれしいです。


注意事項

 投資行為および投資後の判断、税金手続きなどは投資をする皆様自身の責任によります。当ニュースレターに掲載した情報に基づいて被ったいかなる損害についても筆者は一切責任を負いません。投資をする場合はご承知おきください。


以上

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