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Queen Of The Night という曲を作ったよ

 今年(2024年)、ありがたいことにお声がけをいただき、:quilik:さんが主催するDTMサークルimage sketch Studioの仲間に加えてもらえました。
 image sketch Studioで制作するコンピレーションアルバムに参加したので、全てが忘却の彼方に行ってしまう前に、備忘録と宣伝のためにnoteの記事を作ります。

まず始めに

image sketch Studioについて

 image sketch Studioは、ジャンルや形態に拘らず、DTMを楽しむことが主な目的のサークルです。(僕みたいな時代に合わないサウンドが好きな人が誘ってもらえたことはとてもありがたいことです。)

Prism Sketch Vol.2について

 Prism Sketchは、image sketch Studioで作るコンピレーションアルバムです。2024年5月に、Vol.1が発表されています。

 そして、2024年12月25日に、Prism Sketch Vol.2が発表されました。

https://big-up.style/MX9ewaebPO

 僕はこの中の9曲目、Queen Of The Nightという曲で参加しました。
 アルバム制作の際のトータルコンセプトとして「花」というテーマで、サークルのメンバーがそれぞれ楽曲を作成して、13曲(イントロ、アウトロ合わせて計15曲)のボリュームとなっています。(サブテーマとかもありましたが、この辺は:quilik:さんのnote記事を参照のこと)
 手前味噌になってしまいますが、皆の曲が非常によくできていて、聴き応えのあるアルバムだなと思います。

楽曲について

 こんな曲です。単体動画ですが、アルバム全体で聴いてもらいたいので、ぜひ、アルバムを手にしてください。

モチーフとか

 上に書いた通り、アルバム全体のテーマは「花」ということで、モチーフにしたのは月下美人の花です。英語でQueen of the night。楽曲タイトルそのままです。(英語だと何種類か呼び方があるみたいだけど、一番Queen of the nightが詩的)
 とは言っても、花のイメージから楽曲を作れるほど器用ではないので、先に曲を作って、曲のイメージに合いそうな花を選んで歌詞を書きました。

歌詞とか

夜空の星を眺めては
届かない言葉を並べて
儚げに輝く姿を
叶わない夢に重ねた

通り過ぎる時が
彷徨う世界を塗り替えていく

すれ違う瞳は決して交わらない
白い時が訪れる前に
束の間の夢に誘うQueen of the night

視界が白く染まったら
麗らかな孤独に漂う

押し寄せる波が
抗う視界を覆い尽くす

離れゆく心は決してつながらない
白い時が訪れる前の
夢に縋りついているだけ

越えられない境界を
見えないふりをして願う
夜を超えたその先までも
咲き続ける姿を…

すれ違う瞳は決して交わらない
白い時が訪れる前に
束の間の夢に誘うQueen of the night

儚げな姿は二度と現れない
白い花が朽ちていく前に
束の間の夢に誘うQueen of the night

 歌詞について詳しく解説はしませんが、イメージ的には「夜空を見つめて物思いにふける姿。その傍らに月下美人の花が咲いている。」的な情景でしょうか。

作曲について

 この曲、KeyはAメジャーなのですが、もともと作曲時は1音低いGで作っていました。最初にサビを作って、そのあとAメロ、Bメロと作ったところで、仮でSynthesizer Vを歌わせたところ、歌メロが結構低く、ボーカルが気持ちよく響かなかったため1音上げることにしました。
 自分的に工夫したのはそれだけで、それ以外には特別ひねったところのない、とてもシンプルなコード進行になっていて、Cメロとサビの一部を除いたほとんどの部分が3コードでできています。

バッキングトラックについて

 基本的には、ベース、ドラムのリズム隊のほかは、楽曲全体でアコースティックギターがコードを弾いているのと、クリーンのギターが2本、歪んだギターが左右で1本ずつ、味付けでシンセ類が鳴っているだけのシンプルな構成です。
 イントロの後はアコースティックギター1本で歌が始まるのですが、このあたりは80年代のアメリカのメタルバンドのバラードのイメージで作っています。PoisonのEvery rose has it thornとか、WarrantのHeavenとか、Skid RowのI remember youとか、FirehouseのLove of a lifetimeとか(90年だけど)そのあたりですね。
 それ以外にも、知っている人が聴くと「これあの曲かな?」みたいな箇所がいくつか出てくると思います。

使用機材とか

 使ったギターです。(過去に作った記事で、持っているギター自慢という記事があるのですが、そこも見るといいかもしれません。)

・JacksonランディV
 メインで使ったギターです。バッキングはクリーンも歪みも両方ともこのギターです。
・Jackson Soloist(赤いギター)
 リードは基本的にこのギターで弾きました。1番気に入っているギターなのと、1弦24フレットが使いたかった。
・Gibson Les Paul
 1番の後の短いソロでフロントピックアップの音で使いました。
・YAMAHAのエレアコ
 以前に書いた記事に載せていないギターです。(FJX905SCって書いてある。確か島村楽器とYAMAHAのコラボ商品という触れ込みのギターだったような)

 エレキギターはすべてラインで録っていて、アンプシミュレータもDAW上でかけています。
 アコギについては、ShureのSM58でマイク撮りした音と、ラインの音を混ぜています。マイクで録ったほうが、アコギらしい音で録れるのですが、マイキングの技術不足か、ちょっと低音が曇ったり、高音弦の分離感が足りないと感じたため、ラインの音を足すことで音の粒を立たせています。
 ドラム、ベース、シンセ類は打ち込みです。

プラグインの類

 ドラムは、Addictive Drums2を使いました。基本的にはStudio RockのArena Rockというプリセットキットのスネアを変えたり微調整して使いました。基本的にはプリセットの状態でかかっているエフェクトを生かしつつ、スネアだけパラアウトして個別にリバーブをかけています。
 ベースはMODO BASS2です。確かアクティブのジャズベースのモデリングを使いました。実はほぼベタ打ちです。内部のアンプシミュレータは使わず、ラインの音でオーディオとして書き出したものを2トラック分作って、片方をベースアンプのシミュレータ(BrainworxのAmpegのモデリング)を通した音、もう片方をラインの音のままにしてブレンドしてあります。
 シンセの類は、KorgのM1とArturiaのAnalog Labを使いました。主に鳴っているシンセストリングスがM1、それ以外はAnalog Labだったと思います。
 ギターのアンプシミュレータについては、クリーントーンとリードギターがSoftubeのAmproomを使っていて、バッキングの歪みはBrainworxです。全部ENGLのモデリングでした。
 エフェクトもシンプルで、ギターのリバーブとしてRelab DevelopmentのLX480 Essentials、ボーカル類はUADのプレートリバーブをかけています。あとは、各チャンネルにBrainworxのSSLコンソールのシミュレートを通してあって、基本的なEQやコンプはそこでかかっています。足りないと思った部分だけ、さらに別のプラグインを使う、という感じで進めました。
 マスタリングもシンプルにOzoneを通したものを微調整しただけです。

おわりに

自分の曲について

 今回の曲は、自分の中で「こういうものが作りたい」というイメージ通りのものを作ることができました。曲を作るときは、頭の中で鳴った音を重ねていく、というような感じで進めるのですが、自分の作りたいもののイメージと、頭の中で鳴る音に若干の差があって、作りたいと思っているものと少し違うものができたりします。今回は、自分のイメージと頭で鳴った音がぴったりはまった感じです。
 全然今どきの音ではない曲なので、コンピレーションアルバムの中でちょっと浮いてしまわないかとも思いましたが、いい意味でバラバラな趣向の人が集まったサークルなので、特別浮くこともなく「こんなのもあるよね」くらいの溶け込み方をしてくれたかなと思います。

コンピレーションアルバムについて

 個別の曲についての感想はここでは書きませんが、バラエティに富みつつ、テーマをそろえたことで、ある種の統一感も感じられるアルバムになったかなと思います。みんな作曲やDTMのスキルが高いので、置いていかれないようにしないといけいないなぁ…

おまけ。アルバムのアウトロについて

 実はアルバムのアウトロに、僕のアイデアが使ってもらえました。イメージとしては、「何かに誘われるように川のほとりを歩いていたら、花が咲き誇る庭園にたどり着いた」みたいな感じです。
 音楽部分はオルゴールの音色でシンプルにコードとメロディを鳴らしつつ、浮遊感のあるPad系の音色で空間を埋めています。オルゴール音源はKlevgrandのSpeldosaです。ちょっとサティのジムノペディっぽい感じ(拍子とか、低音1音→和音のフレーズとか)に、メロディを乗っけました。
 いろいろSEも使っていて、川の流れる音とか、鳥のさえずりとか、足音とか、子供の声が入っています。川を左手に見ながら歩いているイメージです。

全体的な感想とか

 2024年は、image sketch Studioに声をかけてもらえたこともあって、自分の中で音楽面で充実した年になりました。曲を発表できた数が少ないのは反省点と言えば反省点ですが、何かに追われて音楽を作っているわけでもないので、まあこんなもんかなという感じです。
 これからもマイペースに活動をしていきたいと思っています。来年は自分単体で曲を配信にのせるのを目標にしようかな。できるかな?

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