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※ネタバレ注意 室井慎次 生き続けるものを見て。

まず、映画館で楽しみにしてわくわくと待っているのにネタバレされたと怒っています。
一度うるさいと言ったのですが聞こえなかったようです。邦画で有名作品となるとこれだから質が悪い。その後も永遠にしゃべり続けました。本当に勘弁してほしいです。映画館はあなたのものではありません。
口をついて出てしまうなら飲み物でもずっと口に含んでいなさい。迷惑です。
まぁそれはそうとして、りくくんの父親が出てきて、話は終わったわけですが。
観終わって思ったことは、生き続けるものとは…そういうことか、と。
生き続ける。例え、自分ができなくても意志を継ぐものということかと。

自分は、昔した約束を果たせずに組織をやめた。
えらくもなれず、約束も果たせず、”償い”と言いました。室井さんは、犯罪者の子供、犯罪被害者のこどもを児童相談所へ行って引き取り、暮らしていました。
あの事件、あの人が湾岸警察署に一人で乗り込んできたあの事件が背景にいろんな人が傷ついた。
警察関係者すみれさんはあの後退職して、後遺症に苦しんでいるなんて。
もういないのか。すみれさんはあの事件もまだ後遺症が起こってもおかしくないのに。
罪を犯し出所して出てきた父親を見て、りくくんはパパ!!と走っていきました。でもその後どうも様子がおかしくなりました。
児童相談所は、父親の元へと返すと言いました。
こどもの意見は無視なのでしょうか。
相談員の方がいいました。
『自分の方が”適正”だと思っていないか』
そうなのかもしれない。どんな親でも、実の父親という血縁関係が一番”相応しい”形というのかもしれません。
気に入らないから殴った。いうことをきかないから殴った。
多分大きな仕事が入ったというのも犯罪絡みだったのでしょうと想像してしまう。
あのアパートで、りくくんは他の人間と関わったことがあまりない、ということは、下手したら戸籍もなかったかもしれない。
冷蔵庫の中身は空っぽで、水しかでなくて水を飲んで腹をふくらませるけど、お腹は空く。
この前出所後の人間がどうなるのかについて調べました。
何か支援があり、家を借りられるようだと。
多分、あの父親は、生活保護を受けるためにりくくんが必要だったのでしょう。加算が必要だった。
しかし、生活保護も甘いわけではないから、可哀想に首輪をつけられてと言ったのでしょう。
まるで、被害者のようだ。と思いました。
自分は可哀想なのだから、援助してもらって当然。そのために子どもを利用するのも当然。

踊るシリーズで、真下正義のセリフの中で、自分がレールから外れたからって誰も犯罪者になるわけじゃない。と言ったようなセリフがあります。
そうなのです。世の中には、障害があっても、親がいなくても、犯罪に手を染める人間ばかりではありません。それを押しとどめるのが倫理観なのか、または人なのか趣味なのかということです。

約束。
約束なんて言葉にしても簡単に潰される。なかったことにされることはよくあります。
でも、ずっと室井さんは、約束を守ろうとした。
ずっと室井さんは、行動し続けた。でもできなかったけど。
周りが出世してた。ここに話がつながってくるんだと思いました。
警察の組織がよくわかるシーンがあります。
室井さんが取調室に入ろうとして、上司に止められたところです。
一般人をいれていいのか、問題になる。
すると、どこかに電話していた。
あの時は、初の女性管理官として、開かれた組織をアピールするための管理官への出世だった。それがこう生きてくる。彼女の働きにも室井さんとの出会いがあった。
今でこそ、いや今でも女性が何かやると女性初のという冠言葉がつき、そして、美しすぎる○○だの○○女子だの。いろいろ気持ち悪いものがつき、車を買うにも、家を買うにも、何かを始めようとしても、”ご主人は?”と聞かれる。私は、自分の主人は自分だと思ってるので、私の主人は私です。と答えます。
当時観ていた私は彼女を頭がいい人なんだろうなと思っていました。さすがに馬鹿を出世させるほど組織は甘くありません。
傀儡を演じながらも、出世を続けた。
そこで、上司に「これは命令です」で黙らすことができた。
そして、取調室に入った室井さんは、犯人とされる人物と話しをした。それが功を奏したのか、自供を続けるようになったのですが。
洗脳するということは恐ろしいなと思いました。
初めはただの死体遺棄事件だった。
それが実の娘を洗脳し、問題行動を起こさせることで、結果的に室井さんの幸せを壊そうとした。
今まで、杏ちゃんが宗教の教祖である母親を捨てられなかったのは、捨てられる恐怖だったのでしょう。
お前は私の子ども。誰からも愛されない。そういい続け、里親に反抗させることで、目的を果たそうとしたのだとしたら。
無期懲役の犯人が獄中結婚をしたり、他者からの援助をしたりも実際の事件ではよくあります。
私は、そこまでロマンチックな人間ではないので全く理解ができませんが、きっと自分だけを頼ってくれる人間というのは心地よいのでしょう。
他人に暴力をふるう人間のもう殴らないもう手を出さないというのは、酒飲みが二日酔いになってもう酒なんか飲まないというのと一緒で簡単に破られるものです。信用するに値しません。
生きる力を身に着けろ。
そういいました。結局のところ人間は一人なのだとは思いますが、組織というものの強さもあります。
私は、ずっと頭の中で青島刑事の「トップが優秀なら組織も悪くない」という言葉がありました。
また経営者目線で考えろと言われたこともあり、多角的な考えをすることができるようになったこともあります。
りくくんは室井さんが自分を殴る父親とは違うことを知りました。
室井さんはそんなことでは怒らないのだと知りました。
こどもには、きれいごとをいう大人ではなく、信用できる大人が必要なのです。
そして、ボロボロになってでも、室井さんの家に帰ってきた。
田舎の陰鬱な空気が室井さんのおかげで変わっていったのでした。
まさに”生き続ける”とはこんなことなのでしょう。
父親が息子を取り返しに来て、りくくんは嫌だと言えました。成長の一つです。自分が嫌だと思ってもニコニコとするしかなかった頃とは違い、拒絶をできるようになりました。
本を売って、参考書を買うというのもきっとねだったら買ってくれるでしょうし、いろいろサポートもしてくれるでしょう。でもしなかった。
最近の古本屋には新古書店が多く、本の値段や絶版などもわからず、話題図書ばかりが並べられた本屋しかありません。
これが絶版だと、教えてくれるような親切な古本屋は少ないのです。
最近だと昔から某オフには、買取できないといって処分を頼んだはずの本が並んでいるだとか、抜き取ってセドリをしているとかはありましたが。
一部の人間が処分したと言って抜き取っていたことが発覚してニュースになっていましたね。
まぁ、話は戻りますが、最後に、外へ出たしんぺいを追いかけて、雪山で遭難した。犬は家族なのでおいかけるし、犬も室井さんと出会って家族だと思っているので離れなかったのでしょう。
昔うちの一緒に住んでいた犬達も皆家族思いの賢いかわいい子でした。
家族でいる時間は少ない。家族でいる時間は少なくても、ずっとそこにいる。
つまり生き続ける。
最後に室井さんの椅子に室井スタイルの草案が置かれ近所のみんなもみんな室井さんを悼んでいましたが、室井慎次という人間は、いなくなってもずっと生き続ける。
そういうことで最後にあの男が出てきたんですが、まだ続編があるのかという終わりでした。
しかし、映画館でネタバレしてわあわあ叫んでいた人間は絶対に許しません。これを見ていたら猛省していただきたい。喋ってしまうかもしれないなら、水分を口にずっと含んでいるか映画館にはいかずに、配信で見ていてほしいですね。他人にネタバレをしていいのはネタバレを踏んだ人間にだけです。









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