大根も、牛肉も、エッセーも切り方ひとつでおいしくなる
最近改めて気になること。
それは、切り方をちょっと変えただけで、野菜も、肉も味が劇的に変わること。
不思議ですよね? 素材は同じ。調理もしないのに。
たとえば大根。大根おろし、鬼おろし、つま、短冊切り、さいの目切り‥‥いろんな切り方があります。味はそれぞれ。焼き魚には大根おろしです!
どうして味が変わるのか。食感が変わるから? 食感は味? よくわかりませんが、やっぱり味は違います。
もっというと、「おろし金」によっても、大根おろしの味は変わりますよね。100均のもの、燕三条のもの、1万円級のもの。ふわふわ感、シャキシャキ感、ベタベタ感‥‥。
牛肉も同じです。ひき肉か、スライスか、塊か。シュラスコをがっつり食らいたいときに牛丼が出てくると、ちょっと拍子抜け。同じ肉なのに。
よく考えたら、こういうことって良くありますよね? 髪の切り方もそう。盆栽の枝の切り方もそう。フラワーアレンジメントもそう。
実はエッセーも同じです。同じ場所へ行き、同じ景色を見ても、同じ体験をしても「切り口次第」でエッセーの内容は魅力的にも、また平凡にもなります。
たとえばカンボジアに行くと、トゥクトゥクの運転手は客がいないとき、車内に小さなハンモックをかけて昼寝していますよね?
これを見て、「あ~寝ている」としか思わない人もいれば、「カンボジアでハンモックがここまで普及しているのはなぜだろう?」と思考を深めていくか。この違いが切り口です。
ちなみに東南アジアでここまでハンモックが普及しているのはカンボジアだけ。しかもカンボジアのハンモックはかけ方(ロープワーク)が特殊で「軍隊式」なのです。ひょっとするとカンボジア内戦がハンモックを普及させたのかもしれません(キューバ革命では実際、チェ・ゲバラもハンモックを担いでゲリラ戦を戦った)。
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