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『トリプル9――裏切りのコード』@アマプラ

このような快作がアマプラ評価で3点しかなく、信じがたい。YouTube で高く評価している人がいて見てみたんだけど、悪人とダメ人間しか出てこない。誰も彼もが、ひたすら破滅へ突っ走る。素晴らしい!

出演はケイシー・アフレックを始め、ノーマン・リーダス、ウディ・ハレルソン、ケイト・ウィンスレット等々、有名俳優ばかりなんだけど、最後までほとんど気づかなかった。白人の顔は見分けがつかない……

そもそも主役がケイシー・アフレックだということに最後まで気づかなかった。言わずとしれたベン・アフレックの弟だけど、長髪だと印象がまるで違う。

ウィキを見たら、ワシントン大で物理学や哲学を学んだインテリなんだね。本作と同年の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」で、アカデミー主演男優賞を受賞している。兄のベンより役者としての才能は上じゃないかな。てかオレは、兄貴のほうは全く評価してない。表情が硬く、精彩がない。

ロシアン・マフィアの女ボスというアクの強い役柄なのに、演じているのがケイト・ウィンスレットだと気づかなかったのは我ながら迂闊。ことによると敢えて有名俳優のオーラを消した演出を試みたのかも。いかにもB級めいた作りで、こういったところにアマプラの素人衆の評価が低迷する理由がありそう。

全体に説明不足の感が目立つのは確かだけど、逆にそれが疾走感を生み出している。まさに裏切りに次ぐ裏切り。2時間近い尺をまったく飽きさせない。

タイトルは「トリプル9」とするしかなかったんだろうけど、これだけでは何が何だか解らないよねー。警官が襲われたとき、応援を呼ぶ警察内の暗号のようなもので、その場所にすべての警官が駆けつける。その隙に悪党たちが難攻不落の国土安全保障省の施設を襲撃しようと企てる。

最後は皆んな自滅する、というオチがいかにも清々しい。


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