カルストは秋の風Ⅰ 悠久の叙事詩
季節が変わる前にもう一度平尾台を見ておきたい
そう思ったのは1ヶ月前に来た時は小雨交じりの曇天で
壮大な風景を見ることはできなかったからだ
この日は清々しい晴天
遥か遠くの山並みまで見渡せる
暑い日差しは消え白雲が流れる空は高く爽やかな風が頬を撫でる
季節は早くも秋が始まっていた
ピナクルと呼ばれる岩々を一面緑のすすき野が覆っている
しかしよく見ると所々すすきの穂がもう出始めている
葉も幾分黄色味がかっているように見えた
道端には秋の野草がひっそりと咲いている
所々樹々の紅葉が始まっていた
もう間もなく見渡す限りすすき野の黄金色に染まる季節が訪れる
平尾台の石灰岩の歴史は3憶4千万年前から始まる
赤道近くの海洋生物(サンゴ、フズリナ)などの死骸が石灰岩となり地殻変動で現在の平尾台まで押し上げられたもの
四季折々に見せてくれる自然界の美と調和の世界
圧倒的な静寂
揺るぎない平和
この台地は「悠久の時の流れ」と「季節の流れ」という二つの異なる時間軸が織りなす壮大な舞台なのだと思う
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