押出フィルムのラボテスト
弊社には、過去ご紹介した "多層押出試作機" に限らず、様々な押出フィルム製膜装置があります。
これらの装置は1,000㎜幅前後のフィルムを製膜可能なスケールの大型装置なので、その分フィルムの原材料(樹脂ペレット)を多く仕込まなければなりません。例えば、"多層押出試作機"の場合は原材料の仕込量目安は200kg以上が必要になります。
そうなると、先ずテーブルテスト的にフィルム化実験をして少量のサンプルを採取したい場合においても、原材料を大量に用意しなければならず、結果的に原材料ロスが多く発生してしまうため、『気軽に実験する事が難しい』という悩みが付き纏います。
そんな時に活躍するのが弊社にある小型ラボ押出機です。
この記事では、日頃我々が実験する際に使う、 1 ) ラボ押出機 と 2 ) どんな事ができるのか について簡単にご紹介します。
1 ) ラボ押出機 について
|スペック ・ノンベント押出機 /単軸φ15㎜程度 / 温度:~320℃まで可 / ギヤポンプ付 ・ダイス:単層 (リップ100㎜幅 / ハンガーダイ) ・その他:巻取装置 / エアナイフ付 / 水冷却ロール付
|説明 おおよそ80㎜幅の単層フィルムを製膜することが出来るライン全長2m弱の小型押出機です。50~500㎛くらいまでの厚みのフィルムを実験的に少量製作する事が多く、5kg程度の原材料があればフィルム化することが出来ます。
2 ) どんな事ができるのか?
このラボ押出機で作成したサンプルの極一部を今回特別にお見せします。
この様に、少量の原材料で小規模のフィルム化実験ができるので、 ラボ押出機の温度対応範囲内であれば、テーブルテスト的に製膜条件(適正温度や冷却条件)の模索することも出来ますし、スケールアップ試作を行う際の最適な設備仕様を検討していく事も可能になります。 また、フィルム改良のための原材料選定のテストをしたりしています。
普段我々は光学用途向けの " ポリカ " や " アクリル " といった高透明樹脂を扱うことが多いですが、このラボ押出機では、その他の樹脂(主にナイロンやオレフィン系樹脂など)も気軽に実験を行う事ができ、それらの実験結果をもとにスケールアップし、新しいフィルムの開発に取り組んでます。
いかがでしたか?
フィルム化試作等ご興味ございましたら弊社ホームページもご覧ください。