海外トレック#1-2 「3泊4日で最果ての村へ」 メスチア-ウシュグリトレッキング 実践編 @ジョージア
コーカサス地方最高峰の山々に囲まれ、2200Mに位置する「最果ての村」として知られるウシュグリ(Ushuguli)。この村を目指して、世界中のハイキング/トレッキング/登山好きがジョージアのスヴァネティ地方に集まります。そして、最も有名なトレッキングコースが、本記事で紹介するメスチア-ウシュグリトレッキングコースです。メスチアという村から出発して、大自然や中世から受け継がれる建築物とホスピタリティを持つ村々を抜けて、最果ての村ウシュグリ駆け抜ける3泊4日のコースです。
今回の『メスチア-ウシュグリトレッキングのコース概要+アクセス編』
では、コースの概要(難易度/装備/宿泊/総距離/注意点/予算など)とメスチアまでのアクセスの仕方をまとめておきます。メスチア-ウシュグリトレッキングの見所のダイジェストが知りたい方は、このリンクから関連記事が見られます。
本記事では、
読者がメスチア-ウシュグリトレッキングコースを実践するための記事です。
トレッキングに挑戦したい方が、どれくらいの距離を歩き、何を準備/予約して、どれくらいの予算で、どの季節に結構するか、を想定し実践できるような記事を書いていきます。
メスチア-ウシュグリトレッキングコースの
・登山の行程の概要と難易度
・トッレキング前に知っておきたいこと(おすすめの時期、天候、食事、言語、予算、装備など)、
・おすすめのゲストハウス
・テント泊に挑戦したい場合
・アクセス
シェアしていきます。
登山の行程の概要と難易度
本記事では、3泊4日でゲストハウスに宿泊しながらトレッキングを終える場合のの概要を記載していきます。ただし、私の場合は、テント泊で2泊、ゲストハウスで1泊という日程でトレッキングを終えました。テント泊に興味がある方は、「テント泊に挑戦したい場合」を読んでみてください。
これ先から下線が引かれている地名は、
クリックするとGoogle Mapに飛ぶようになっています。
是非、参考にしてみてください。
また地名の()内にMapsMe内の名称も記載しておきます。
今回のトレッキングコースのほとんどがGoogle Map上にあらわれないため、Maps Meのオフラインマップの名称に従い記載していきます。
3泊4日の概要
トレイルスタイル:Point To Point
歩行距離: 約56km
最高標高: 2737M
最低標高: 1411M
獲得標高: 5208M
歩行開始地点: メスチア(Mestia)
往路終点:ウシュグリ
Day1 Mestia→Zhabeshi
初日は、難所がないので、肩の力を抜いて進んでいきましょう。メスチアをスタートしたら、ほのかな木漏れ日がさす森を抜けていきます。少しずつ標高が上がり、"村々とMt. Tetnuldiをのぞむ丘"に到着すれば、標高は1900Mです。その丘からは、なだらかに降って行き、牧歌的草原を歩いて公道に合流できます。
Day2 Zhabeshi→Adishi
距離が短い一方で、一山越えるので、体力の消耗が激しいです。Tasaldashi教会からスキー上のバーにかけての上り坂は、道が狭く登りが急なため、7月8月は混み合う可能性があります。2日目の朝は、早めにゲストハウスの出発がおすすめです。
翌日の行程は、4日間の中でも最もきついです。Adishiにて、よく休息をとりましょう。
Day3 Adishi→Ipari
本トレッキングで最も体力的/技術的に大変なセクションがDay3です。一方で、それに見合った絶景が待っています。Adishi渓谷、Adishi氷河、チュクンデリ・パス(Chkhunderi pass)は、ウシュグリと並ぶ最大の見所です!!
最も気をつけたいのが、川渡りです。特に7月、8月は氷河から溶け出る水が増えるとともに、川の増水が著しいです。トレッキングポールを用いて慎重に進みましょう。もしも自信がないと思ったら、馬で川を渡ってれるサービスがあるそうです。
Day4 Ipari→Ushuguli
ウシュグリまでもう少し!!最終日は、距離も登りもあまりきつくないです。ウシュグリ観光は翌日においておいて、ゲストハウスで休息をとってあげてください。
難易度
体力 :★★★★★
技術 :★★★★☆
アクスセス:★★☆☆☆
(★が多ければ多いほど難易度が高くなると考えてください。)
(体力/技術はYAMA HACKの基準を参考にしています。)
・体力面
3泊4日(最速2泊3日)で57KMの距離を踏むことになるので、体力面において初心者向けじゃないと思います。一方で、①真夏(7月上旬〜8月下旬)である、②ゲストハウスに3泊する、という2つ条件が揃えば、軽装備でこのトレッキングにのぞむことができます。加えて、時間がある方なら、天候や体調が悪い場合は、同じゲストハウスに2泊3日して、万全な状態でトレッキングを継続することもできます。村を散策して、石造の塔や古い教会を見るのも一興です。
・技術面
迷いづらいトレッキングです。標識があり、目視できるトレイルが続いています。また、幸か不幸か真夏のピーク時には、多くのトレッカーが押し寄せるため、誰かしらが歩いています。
一方で、テント泊を希望する場合は、キャンプ場がわかりづらい場所にあります。
念の為、ゲストハウス泊でもテント泊でも、MapsMeのようなオフラインマップを持っておいた方がいいです。
技術面で最大の難所は、川渡りです。最も浅い場所を自身で選び、川を歩いていく必要があります。トレッキングポールを使ってバランスをとりながら、ゆっくり、氷河の冷たい水に耐えながら歩いていくことになります。
幸い、お金(20GELだそうです)さえ払えば、現地の馬使いが、馬で渡ってくれるそうなので、上記の困難を避けることもできます。
・アクセス
メスチア(Mestia)まですべて公共交通機関でアクセスが可能です(下に載せた「アクセス」にて、詳しく説明します)。また、メスチアからトレッキングの開始地点までも5分から15分で到着することができます。
トッレキング前に知っておきたいこと
おすすめのシーズン
おすすめの時期は2つあります。1つ目は、7月上旬から8月下旬です。最も温暖のため荷物も少なくてすみます。同じコースを歩く人が多いので、道に迷いづらく、道すがら友達もできやすいです。2つ考慮すべき注意点は、暑さにより氷河から溶け出る水量が増えるため、川渡りの難易度が上がります。トレッキングポールを所持することをオススメします。
2つ目のおすすめは9月上旬から9月下旬がおすすめです。少し冷え込んでくるので、厚手の服を必ず持つ必要があるものの、①観光客が減るため静かな時間を過ごせる、②ゲストハウスも空いている、③川の水量が減少する、といったメリットがあります。私も9月下旬に挑戦しました。朝晩は冷えます(23時で10℃くらいでした)が、観光客が多過ぎず、静かな時間を過ごせました。
気温と天候
コースの最標高地点で、8月(真夏)の晴れている日でも朝晩10°〜15°まで冷えこむことがあります。そのため、春秋用のダウンが必須です。加えて、午後になるとにわか雨に降られる可能性が高いです。雨対策としてポンチョや耐水性の高いアウターを用意しておきましょう。
トレッキング中のゲストハウスの予約について
伝統的なコースに従えば、Zhabeshi、Adishi、Ipariと呼ばれる3つの村に宿泊することになります。トレッカーには事前予約する人としない人がいます。
予約する派のメリットは、確実にゲストハウスに宿泊できることです。ピークシーズンの7月と8月は、予約をしておいた方がいいかもしれません。ただし、そもそも事前予約できるゲストハウスが少ない、事前予約をしすぎると柔軟な予定変更ができないというデメリットを考慮する必要があります。
予約しない派のメリットは、圧倒的な自由度です。「疲れたし、明日の天気が悪いから、この村に2泊3日しよう」といった融通がききます。6月や8月下旬以降に挑戦するなら、予約なしでも大丈夫です。私も予約なしで、直接ゲストハウスの人に話しかけて宿泊しました。問題なく泊まれました。各村や近隣の村に予約サイトには出てこないゲストハウスが多くあります。到着したゲストハウスが満員でも、他の場所を探しに行きましょう。
一方で、予約しない派のデメリットとして、「早い者勝ち」ルールが適用されることです。人気なゲストハウスほど、早く辿り着いた人が部屋に入っていきます。特に7月と8月は混み合うので、競争が激化する可能性があります。朝食を食べたら早めに出発するのが吉です。
下の「おすすめのゲストハウス」にて、私が他のトレッカーに取材した結果オススメできると判断した各村ゲストハウスを下に載せておきました。是非参考にしてください!!
言語
ジョージアの第一言語は、ジョージア語です。そして、今回トレッキングをするスバネティ地方では、スヴァン語が話されています。これらのどちらが話せれば、さぞ楽しいことでしょう。高齢の方は、ソ連の歴史的面影からロシア語を話す方もいます(反ロシア派の方が多くいるジョージアでは、ロシア語を話さない方がいいです)。
メスチアとウシュグリ、各村のゲストハウスや観光案内所では、英語が通じます。また、世界から集まるトレッカーと交流を持ちたい場合は、やはり英語を話せた方がいいです。
最低何日必要か?+だいたいの日程
飛行機でジョージア首都トゥビリシに到着してから、最低12日は必要です。3泊4日のトレッキングの日程に加えて、最終地点のウシュグリでも1泊2日はしたいところ!!さらに、天気を見定めながら、トレッキング決行の是非を判断する必要もあります。
加えて、どの国でもそうですが、ジョージアは見所がいっぱいある国です。おしゃれなカフェ巡り、温泉巡り、教会巡り、フリーマーケット巡り、要塞/中世の建築物巡り、多彩なグルメ、ワイン、アウトドアなど、ツアーがなくても楽しめる要素が散りばめられています。休暇が長ければ長いほどいいです。
さて、12日間の旅程を見ていきましょう。これはあくまでも、天気が良かったという仮定のもとに記載しています。天気が優れない場合に備えて、柔軟に日程を変更が求められます。
(トレッキング前に)メスチアですべきこと
①荷物を預ける
トレッキングで使わない余計な荷物(パソコン、本、スーツケースなど)は、メスチアのゲストハウスが預かってくれます。ほとんどのゲストハウスで無料で預かってくれます。もちろん、トレッキング前に、ゲストハウスに泊まることが前提での取引です。私は、Irma Beso & Aleko Khergianis Guesthouseというゲストハウスに泊まって、荷物を預けました。快く、荷物を預かってくれました!!感謝!!
②お菓子や軽食を買う
トレッキング中だと3倍の価格です。メスチアにいる内に、お菓子や軽食を用意しておいてください。私は、Sparで卵を買い、ゲストハウスで茹でました。もちろんそこで、お菓子も購入しました。
③オフラインマップをダウンロードしておく
Maps Meでは、詳しい登山道を表示してくれます。特に初日は別れ道が多く、余計な遠回りをしてしまう可能性があります。Maps Meでもなんでもいいので、トレッキングコースがオフラインで見れるAppを携帯にいれておきましょう。
④飲水の管理
ゲストハウスでは、給水が可能です。自身で3L〜4Lのペットボトルやマイボトルを用意しておきましょう。加えて、トレッキング中に、湧水スポットがあるので、携帯フィルターで水を汲んで飲むこともできます。
⑤現金をおろしておく
遅くともメスチアのATMで、現金をおろしておきましょう。ゲストハウスの支払い、川渡りの馬の費用、トレッキング中にどうしても飲みたくなるビール、基本現金決済です。また、ウシュグリ(Ushuguli)からメスチアまで戻ってくると時に、タクシーやマシュートゥカに乗るので、その費用も念頭においておく必要があります。
⑥ウシュグリの"タクシーマフィア"について
ウシュグリは、前回の記事でも紹介したように、「最果ての村」というニックネームに相応しく、山に囲まれた奥地にある秘境の村です。トレッキングコースの最終地点でもあるウシュグリに到着した観光客にとって、帰りの足が必要になります。
そこに登場するのが、ウシュグリのタクシーマフィアです。タクシー運転手が強い力を持つため、観光客は"安い価格"でメスチアまで戻ることができません。地元向けの安価のマシュートゥカに乗ろうとしたり、ヒッチハイク交渉をしたりすると、タクシー運転手が強引に入り込み、降りてタクシーに乗るように促します。マシュートゥカ運転手や地元の運転手も、その場を穏便に過ごしたいので、観光客が諦めるようにさとしてきます。
一人当たり50〜60GEL(2600円〜3100円程度)の価格を提示してきます。そういう時は、同じように帰りたいトレッカーや観光客を探して、一緒にシェアすることを伝えて、値段交渉してみてください。40GELまで価格が落ちれば上等です。30GELまで落とせたら、本当にすばらしいです!!
もしも交渉が面倒な場合は、ゲストハウスの人に40GELで乗りたい旨を伝えるといいです。メスチアに運転しつつ高給をもらえるので、ゲストハウスの人も喜んで価格交渉にのぞんでくれます。
私はあまりタクシーマフィアという呼称が好きじゃありません。観光客は貴重の収入源であり、現地価格と観光客価格に違いがでるのは、仕方がないと思っています。
⑦各村の泊まりたいゲストハウスを決めておく
事前予約しな人の場合は特に、少なくともZhabeshi、Adishi、Ipariの各村で少なくとも3つ泊まりたいゲストハウスを決めて、オフラインマップに場所を登録をしておくことをおすすめします。
⑧2人でトレッキングに挑戦した方がいい
2人(ないしは4人)でトレッキングにのぞむことをオススメします!!自国から一緒にチームを作って来るのもOKですし、現地でバディーを見つけるのもいいと思います。理由としては、①ゲストハウスの個室が基本的にダブルルームである、②いざとなった時にどちらかが助けを呼びにいける、③荷物の負担を分散できる、があげられます。特に①は経済的にも体力的にも看過できない要素です。
もちろん、1人でゆっくり楽しみたいのも分かります!!その場合は、ゲストハウス代のお金がかかることを受け入れるか、テント泊で挑戦するという選択肢があります!!
⑨お弁当箱
これが地味に大事です!!食べきれないほどの夕食と朝食がでるので、自身のお弁当箱に残った食べ物を忍ばせましょう。みんなやっていることですし、ゲストハウスの人もトレッカーがお昼ごはんを持っていないことを知っているので大丈夫です。
トレッキングの予算
一人当たり500GEL(26000円くらい)を持った状態で、トレッキング開始地点に立ちましょう。下記のゲストハウスの価格は2人でツインベッドに泊まることを前提にした価格です。また、価格の上下については、夕朝食をつけるかどうかを考慮した振れ幅です。宿泊のみであれば、40〜50GELで泊まれるはずです。
装備
※私の場合は三分の二がテント泊だったので、キャンプ用品を含んでいます。
1.服装(9月下旬)
フリース/UltraLightダウン/ウィンドブレーカー/ポンチョ/Tシャツ1枚/ロングシャツ1枚/手袋(春秋用)/ダウン長ズボン/ショートパンツ2枚/山ぐつ/靴下2足(春秋用)
2.寝具/調理器具
テント/シュラフ(-5°対応)/スリーピングマット/テントと地面の間に貼るシート/クッカー/携帯ガスタンク(メスチアで購入可)/水筒(0.8L)/ウォーターバッグ3L/携帯フィルター/お弁当箱(特にゲストハウス宿泊の方に必須!!)
3. 飲食物
ゆで卵20個/インスタントラーメン4つ/パン3袋/ピーナッツバター/ハチミツ/メスチアの余った朝食/スニッカーズ6本/チーズ/ポカリ粉
4. ガジェットやアプリ
スマートフォン / オフラインマップ(MapsMeなど)/Windy(おすすめの天気アプリ)/ヘッドライト
5. その他
歯ブラシ/トレッキングポール/ホッカイロ
おすすめのゲストハウス
下記には、私の他のトレッカーに取材した結果、高評価だったゲストハウスを集めてみました。注意書きとして、下記以外にも素敵なゲストハウスは必ずあります!!各村のゲストハウスは、観光客の取り合いの中で競争し合っているはずなので、(Adishiを除いて)ある一定の以上の質も保たれているはずだからです。どうか、参考程度にみていただければ幸いです。
Day 1 @Zhabeshi
【Lali's Guesthouse(Guest House in Zhabeshi Lali / ლალის საოჯახო სასტუმრო)】
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予約の可否:可(Booking.comより)
使用言語:英語/ロシア語/ジョージア語
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私が会ったトレッカーの30%くらいがここに泊まっていてました。部屋の清潔さと夕食の美味しさが高評価だったそうです。このゲストハウスのオーナーの料理目当てに来る人もいるそうです。
[Vodo´s guesthouse]
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予約の可否:可(Booking.comより)
使用言語:ロシア語/ジョージア語
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暖かく心地いいベッドとシャワー、そして豪華絢爛な夕食で、非常によかったと言っていました。オーナーさんは、英語があまり話せないそうですが、細かいところまで気づかってくれる優しい方だそうです。
また、ロケーションがよく、Zhabeshiの村よりも東にある、Chvabiani (ჩვაბიანი)に位置しています。Zhabeshiまで歩く必要がなく、翌日は南東の登りに直接入ることができるので、ショートカットができます!!
加えて、ソロトレッカー向けに大きなクイーンベッドのシングルルームもあります。
Day2 @Adishi
[Nino & Tarzan Guesthouse]
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予約の可否:可(Booking.comより)
使用言語:英語/ロシア語/ジョージア語
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親切なオーナー、安価な価格帯、料理の豪華さが有名な、シンプルなゲストハウス。Adishi自体、孤立した村なので、全体的に評判の悪いゲストハウスがある中で、私が出会ったトレッカーが高く評価をしていました。
Day3 @Ipari
[Betegi Guest House]
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予約の可否:可(Booking.comより)
使用言語:英語/ロシア語/ジョージア語
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清潔感があり、料理にも定評があるゲストハウスです。夕食のハチャプリが非常に美味しいそうです。トイレの数が少ないのだけが玉に瑕だったそうですが。
Day4 @Ushuguli
[Guesthouse Gamarjoba]
予約の可否:不可(guesthouse@gamarjoba-ushguli.comのEmailから予約)
使用言語:英語/ロシア語/ジョージア語
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ウシュグリの北側の際に位置しているため、非常に静かです。娘さんが英語を話すため、何か困ったら相談が可能です。私が出会ったポーランド出身のトレッカーは、ここに泊まりましたが、ベッドのふかふかさと夕食が最高だったと言っていました!!大コーカサス山脈最高峰の5193Mのシュカラ山(Mount Shkhara)へのアクセスの良好です!!
テント泊に挑戦したい場合
お待たせしました、強者たちよ!!私も2泊テント泊しました。多数派がゲストハウスに泊まるので、基本みんなに牛蒡抜きされていきます笑。
ここでは、メリットとデメリット、必須のアイテム、おすすめの無料キャンプ場を紹介します。
テント泊メリット
・経済的にお得
少なくとも120GEL(朝夕なしの宿泊費3泊分)が節約できます。さらに、朝夕食代も含めると、かなりの金額が節約可能。
・絶景が楽しめる
絶景をのぞむ立地の無料キャンプ場があります。下記で場所を紹介するで、是非参考にしてみてください。
・水源がある
幸い水源に恵まれたトレッキングです。念の為、携帯フィルターを持っておきましょう。
・喧騒を避けることができる
テント派が少数派であり、なおかつ、村から離れたところにキャンプ場があるので、静かな時を過ごせます。特に夏はトレッカーだけではなく観光客でも混み合うので、喧騒を好まないなら、テント泊を検討してもいいでしょう。
・疲れたらゲストハウスに泊まっても良い
天候不順や極度の疲労に見舞われたら、ゲストハウスに切り替えることができます。あくまでもトレッキングを楽しむことが目標です。臨機応変にいきましょう。
・顔を覚えてもらえる
さっきもいったように、みんなに牛蒡抜きされます。テント派が少数のため、だんだんと顔を覚えてもらって、ウシュグリでTaxiをシェアできる仲まで成長します。
・ゲストハウスで食事だけも可能
予約せずにゲストハウスに行って、「夕食だけ食べたい」とお願いすることができます。ただし、村からキャンプ場が離れているので、el mal del puerco(いっぱい食べたあとの気だるさと眠気)に誘われて、ゲストハウスで寝ることになるかもしれませんね笑。
テント泊デメリット
・荷物が重い
メスチアで荷物を預けられるので、そこまで重くはないですが、他の人比べる荷物が重くなるし、みんなよりも疲労が溜まります!!仕方がない!!
・雨の時が不快
濡れたまま、テントに入り、濡れた荷物と寝るのは、いまだに慣れることができない涙。
・野糞/野ション
キャンプ場には、基本トイレがありません。キャンパーはほとんどいないので、他人の目に晒されることは稀です。そもそも野糞/野ションができない方には、今回のテント泊は難しいと思います。私の場合は、野糞の際には、埋めて、トイレットペーパーは持ち帰りました。
おすすめのキャンプ場
Day 1 @Zhabeshi付近
Chvabiani (ჩვაბიანი)から南に進み、1時間ほど急勾配を登っていくと、傍に小川が流れるキャンプ場があります。2箇所しかテントを張る場所がないので、早い者勝ちです。水のアクセスあり、絶景あり、そして平坦な地面で寝れるおすすめの場所です。
Day2@Adishiの川渡りポイント付近
Adishi村を過ぎて、渓谷を歩き終えて、川渡りをする手前にあるキャンプ場。平坦で寝やすいです。朝は人に慣れた馬が集まってきます。朝に誰よりも早く川渡りをして登山にスタートができるので、静かに絶景を楽しめます。
Day3@Davberi付近
喧騒から離れたキャンプ場です。Davberi村を超えてすぐにあります。このキャンプ場までたどり着くには相当な体力が必要なので、3日目はIpariのゲストハウスで寝てしまう方がいいと思います。
アクセス(行き方)
首都トゥビリシからの行き方を記載しておきました。電車パターン(以後「電」)とマシュートゥカパターン(以後「マ」)のふたつがあるので、両方記載してみました。どちらも1日で到着でメスチアまでたどり着けます。①(時間がある人)途中下車して、寄り道ができる、②利用者数が多いため、他のトレッカーや観光客を探しやすい、③マシュートゥカパターンの競争が激しい、という理由から、私は、電車パターンをオススメします。
[(電)トゥビリシ(Tbilisi)→ズグディディ(Zugdidi)]
手段:地下鉄
価格:2等16GEL / 1等28GEL / ビジネス43GEL
出発時間:8:20
到着時間:14:20
出発場所:Tbilisi Central Railway Station(თბილისი ცენტრალი)
到着場所:Railway Station of Zugdidi (ზუგდიდის რკინიგზის სადგური)
3週間前までチケットの事前予約が可能です。こちらのリンクから予約ができます。TbilisiとZugdidiと日にちを選んで、名前/Email/パスポートを入力して、クレジットカード払いです。
予約完了後に、Eメールが送られてきて、リンクからバーコードを確認できます。そのバーコードをスクショしてもっておきましょう。このバーコードを車掌さんが確認しにきます。
私もこの電車の2等にのりました。きれいで広々としていました。席も指定されています。念の為、出発時間の30分前には到着しておきましょう。
[(電)ズグディディ(Zugdidi)→メスチア(Mestia)]
手段:マシュートゥカ
所要時間:4時間
出発時間:14時〜15時
出発場所:Railway Station of Zugdidi 出てすぐのロータリー
到着場所:メスチア中心街
電車を降りて、プラットホーム、または、改札を出るあたりで、おじさま達が待っていましたと言わんばかりに、「Mestia?Mestia?」と聞いてきます。メスチア目当ての観光客が必ずいるので安心してください。価格を確認し、40~50GELの価格帯であれば正規の価格なので、ついていって大丈夫です。もしもおじ様たちに会えなかった場合は、プラットホームから出て、白い壁の建物沿いを歩いて角を右に曲がると、メスチア行きのマシュートゥカが並んでいるロータリーがあります。その運転手に直接に聞いてみましょう。
注意事項として、7月と8月は特に混み合うので、手をこまねているとマシュートゥカが全台満員になってしまいます。極力早めに席を確保しましょう。私がこのマシュートゥカを利用した際には、後払いでした。
4時間ほどゆられるとメスチアの中心街に到着します。ここからは、徒歩で自身が予約したゲストハウスに到着します。
[(マ)トゥビリシ(Tbilisi)→メスチア(Mestia)]
手段:マシュートゥカ
価格:50GEL(現金)
所要時間:9時間
出発時間:7:00
出発場所:Navtlugi intercity Bus Terminal
到着場所:メスチア中心街
Navtlugi intercity Bus Terminalへ到着すると、チケットをカウンターで買うことができます。気をつけたいのが、ピークシーズンだと、席がすぐに埋まってしまう可能性があります。心配な場合は、数日前に来て、席を確保するか、+995 595 700 892(2023年8月時点にもらった番号)に電話をして予約をするといいです。ちなみに、この電話番号の人は英語が話せます。
アクセス(帰り方)
3泊4日の日程を終えて、体力的に疲れていると思います。ウシュグリからメスチまで、歩いて同じ道を帰れる強者はおそらく少数派です。基本的に、観光客はタクシーで帰ることになります。もちろん、タクシー以外により安価なマシュートゥカという選択肢がありますが、上記したように、地元の"タクシーマフィア"と呼ばれる人々が、観光客のマシュートゥカの利用を阻止し、タクシーに乗せてきます。トラブルを避けるために、タクシーに乗ること念頭に置いておいた方がいいでしょう。ただし、タクシーに乗る時の価格帯に注意しましょう!!2023年、2024年時点では、何人かで割り算すれば、40GELまで値段を落とすことができます。トレッキングやウシュグリのゲストハウスで知り合った人と一緒に帰る日時を事前に打ち合わせしてきましょう。グループで乗れれば、40〜50GELまで価格交渉ができるはずです。
私の場合は、途中で知り合ったポーランド人たちと合計4人でタクシーをシェアしました。価格は1人40GELでした。
また、ゲストハウスのオーナーが運転してくれる可能性があります。私もゲストハウスの人に相談した結果、オーナーが運転してくれることになりました。ゲストハウスの人の方が、比較的仲良くなれるため、価格や時間交渉がしやすいです。
ちなみに、"タクシーマフィア"と争うスリルを楽しみながら、地元プライスでメスチアまで戻りたい方は、この2ヶ所からマシュートゥカが出ています。出発時間は不透明ですが、Cafe Koshi 付近とChacha time付近で大きな車が泊まったら、地元向けマシュートゥカだと思ってください。ただし、"タクシーマフィア"は本当に怖いようです。おそらく、マシュートゥカに観光客らしき人が乗るのを彼/女らに見られたら、降りるように強要されるでしょう。
[ウシュグリ→メスチア]
手段:マシュートゥカ
価格:最低40GEL(2024年時点)
所要時間:40分〜1時間
出発場所:Cafe Koshi 、(運が良ければ)ゲストハウス
到着場所:メスチア中心街
Cafe Koshiの正面の駐車場で、観光客を待つタクシー運転手がいます。小さい村なので住民の誰かしらにタクシー運転手がいます。4人くらいのグループができていれば、40~50GELの価格に落ち着くはずです。
[メスチア→トゥビリシ/ズグディディ/クタイシ/バトゥミなど]
メスチアからは、さまざまな場所にマシュートゥカが出ています。首都トゥビリシ、トルコ国境超えの起点となるバトゥミ(Batumi/50GELでした)、主要都市ズグディディ(Zugdidi)、トゥビリシに向かいながら観光を楽しめる建築とワインの町クタイシ(Kutaisi)など、さまざまな選択肢があります。
購入の仕方は、直接メスチアのカウンターに行って、チケットを購入します。こちらのリンクがチケットカウンターです。オフィスが二つあるので、行き先によっては、別のオフィスに案内されます。
運が良ければ、ウシュグリからメスチアに戻ってすぐに帰りのマシュートゥカのチケットを買い、乗り込むことができます。7月〜8月は混み合うので、オフィスへ行って、翌日のチケットを買うことになる可能性があります。
ほとんどのマシュートゥカは早朝発とお昼の時間発があります。
私の場合は、ウシュグリから戻った後、メスチアからできる1Dayハイクをやってみたかったので、メスチアで一泊しました。戻ったその日中に、翌日のメスチア→バトゥミのチケットを購入しました。
みなさんも恐らく疲れていると思うので、メスチアに帰還したら、翌日のチケットを買って、ゆっくり休んで疲れを癒してはいかがでしょうか?
この度も本記事を読んでいただきありがとうございました。
次回は、実際の行程を旅行記形式でお見せしようと思います。具体的な道を提示しながらなので、本番時に参考になると思います。では次回!!
関連記事の紹介
本編のメスチア-ウシュグリトレッキングコース以外にも魅力的に登山/ハイキングコースが無数に存在します。ジョージアへ行くのであれば、私が今まで書いたジョージアの記事で詳しく紹介してあるので、是非参考にしてみてください。
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