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ナイト・パイプス
よくイタズラされる事でちょっと有名な名画、エドワード・ホッパーの「ナイト・ホークス」。
最近、たまに行くカフェ?(ジャズバー?)が代々木上原にあって、そこの壁にこのエドワード・ホッパー「ナイト・ホークス」のパロディ作品であるゴットフリート・ヘルンバインの「Boulevard of Broken Dreams(破れた夢たちの大通り)」が飾ってあった。かなり大きなパネル・ポスターで、とても印象に残った。
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マリリン・モンロー、エルビス・プレスリー
描かれた四人の人物は、20世紀の大スターたち。多分みんな本物ではないだろう。そうなる筈だった四人が、この小さなカウンターで夜を過ごしている。ちょっと寂しげな絵だ。
人物たちの視線が合ってなかったり、微妙に大きさが不自然で座り方も曖昧なので、この絵が何らかのコラージュだというのは、見てすぐにわかった。
しかしこの時点では、まだエドワード・ホッパーという画家の作品が元になっている事を知らず、ネットで調べて元の絵を見たら、更に寂しい絵だった。
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キャンバス・油彩、84.1cm×152.4cm、シカゴ美術館所蔵
後ろの建物を見ればわかるが、ヘルンバインの作品の方が全体的に明るい。モンローとプレスリーは笑っているし(ただ目線が定まっていないので恐いw)、店内の照明も煌々としているのがわかるだろう。
一方、ホッパーの作品は近代的な照明ではあるが、薄暗い。
そしてタイトルである「Night Hawks」だが、夜更かしをする人を差す言葉だというのだが、僕が最初に発想したのは「夜の鷹」=「夜鷹」だ。
エドワード・ホッパーが日本の事をどれだけ知っていたのかは知らないが、奥の女性の手元を見てほしい。
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これは、サンドイッチだとか紙マッチだとか言われているようだが、どうだろう?この色は明らかにドル紙幣ではないか?二つ折りになったドル紙幣、それ以外考えられない。
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隣の男性の煙草を持った手が、微妙に女性の左手と重なっているのに注目する。男性の左腕はダラリと下がっており、手元が見えない。
とまあ、色々な想像が膨らむ作品なのだ。
店員「キャシー、ここで商売するなって言ったじゃないか」
女「ふんっ」
男「黙ってろよフィル」
手前の男「へっへっへ」
そんなフキダシが入りそうだ。
フキダシをお題にしても楽しいが、色々とツッコミどころのあるこの作品は、様々なパロディ的二次作品が存在するようだ。
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探し出すとキリがない。
というわけで、僕もちょっとイタズラしてみた。
全員にパイプを吸わせて、店内をモクモクにしてみた。
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フォトショップなどのレタッチソフトで、案外簡単に遊べる。さっきまでアバズレに見えていた女性が、何だか熱心に火種を見つめる真面目な人物に変わった。まるでロングスモーキング選手権に出ているようだ(笑)。
とにかく、この不思議な空間の不思議な世界観に、ここ数日どっぷりと嵌ってしまっているのだ。
最初、ウォーターサーバーだと思っていた奥の2本の機械が、当時最先端のコーヒーメーカーだとわかったり、色々と奥が深い。
だいたい、1942年といったら、日本はアメリカと戦争中じゃないか。この時代のアメリカの景色。シュール過ぎる。
最後に、実際に模型を作って検証している不思議な動画を見つけたので紹介しておきます。
2023.11.26
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