夏はいつまでも終わらないのだろうか

なんとなく、そんなことを考えます。

人生には時折、熱に浮かされたような季節が来る

今日は、広義の「夏」の話をします。
気温が高くなくてもいいです。蝉が五月蝿くなくてもいいです。
浮かれてたら夏です。そういう感じで聞いてね。

まず。

多分これは僕だけではないと思うのですが、若い時なのか青い時なのか、いわゆる青春の時候には、アルコールがなくたって酔っ払っているような気分になれるタイミングがあるような気がしています。

(今は酔ってるけど)

万能感とか、希望とか、美しさとか。そういうものが不確かに目の前にあって「永遠にこのままならいいのに」って思うような時季とか。青春小説ならここで終わるよね、みたいな瞬間とか。

誰しも多かれ少なかれあると思うんですよ。僕の人生なんかは随分と地味〜ですけど、それでもいくつかは思い当たりますしね。

で、その瞬間って、永遠に続くんですかね?

「めでたしめでたし」で人生は終わらない

地球は僕らを中心に回っているわけではないし、宇宙も地球を中心に回っているわけじゃない。僕らは回ってる側で、移り変わっていく側なんですよ。

いや、もしかしたら、人生が高止まりすることはあるかもしれない。ただ、右肩上がりのあの時間が永遠に続くことはありえない

ハッピーエンドに到達したら、今度はどうエンディングを迎えるかを考えなきゃいけないのが、僕らなわけです。

その宿題を消化しない限り夏は永遠に終わらない、なんてこともない
終わらなくても新学期は始まるし、授業は進みます。友達も、自分自身も、

花火の色やラムネの味を忘れていきます。磯の香りや日射しの痛さも、日増しに薄れていきます。

つまり、僕らはピークの感動を抱えたまま、ピークじゃない日常に戻ることになる。僕らの気持ちの準備なんか関係なく、否応無しに、自然に来ます。

夏は、終わります。

いずれ飽きが来る熱さに対して

そう考えると、夏なんて拗らせただけ困る、一過性の病ですよね。
そんな夏を目の前にしたあなたには、三つの選択肢があります。

終わらせない。太陽の運行の如く走り続ければ、夏は終わらない。
終わっても構わない。きっかり一年後に、また夏は来るんだから。
どうせ終わりが来る夏だ、いちいちはしゃぐのなんて莫迦らしい。

これは、僕らの夏に与えられる、永遠の宿題です。

どれを選ぶのが正解、ということではないです。むしろ、どれを選んでも失敗することはあると思います。
夏を続けようとして無理して風邪を引く少年がいれば、夏を諦めたフリして引きずり続ける大人もいるし、夏が嫌いになってしまった少女だってきっといるでしょう。

ただ。

どれを選ぶにしても、どうせ夏なら、思い出せる夏にしたいですよね。

夏休みの宿題は来学期末まで手をつけない、あくび侍でした。

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あくび侍@日常のこじつけと、非日常の筋立て。
常に前よりダサい語りを心がけます。