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守破離から学ぶ、自習と未来のビジョン

このページをご覧いただき、ありがとうございます!私たち「Desk and Chair」は、徳島県内で4店舗を展開している会員制自習室です。今回は、「守破離」という日本の伝統的な概念をテーマに、成長や独自性を築くためのプロセスについて考えてみたいと思います。

この考え方は、武道や茶道などの分野で知られていますが、現代の学びや仕事、さらには「自習」にも通じるものです。ぜひ最後までお付き合いください。


守破離とは?

「守破離(しゅ・は・り)」は、学びのプロセスを3つの段階に分けて示した概念です。それぞれの意味は以下の通りです。
1. 守(しゅ):基礎を学び、師や伝統の教えを忠実に守る段階
2. 破(は):基礎を深く理解した上で、それを超えた新しい視点や方法を模索する段階
3. 離(り):既存の型にとらわれず、自分自身の独自性を確立する段階

「守破離」は万能な考え方というわけではなく、現代のスピード感や柔軟性が求められる場面では適用しづらいという指摘もあります。そのため、学びの指針としては、柔軟に活用することが大切でしょう。

ここで、「守破離」の本質を物語るストーリーを紹介します。

ストーリー:陶芸家の挑戦

ある陶芸家が若い頃、師匠のもとで修行を始めました。最初の数年、彼が取り組んだのはただひたすら同じ形の茶碗を作ることでした。師匠は彼に言います。「まず、この形を完璧に作れるようになりなさい」。弟子は退屈に思いながらも、毎日同じ作業を繰り返しました。

5年が経ち、弟子は茶碗を作る技術を完璧に身につけました。そのとき師匠は言いました。「さて、次はこの形を壊してみなさい」。弟子は驚きながらも、自分の作った茶碗に新しいデザインや曲線を加え始めました。そして気づきました。基礎をしっかりと習得していたからこそ、形を変える際のバランスや美しさを理解できるようになっていたのです。

さらに数年が経ち、弟子は独自のスタイルを確立し、個性的な作品を生み出す陶芸家になりました。この経験を通じて、彼は学びました。「基礎がなければ、創造も自由も成り立たない」。これは「守破離」の考え方そのものを物語っているのではないでしょうか。

守:基礎を大切にする

「守」の段階は、まず基本を徹底的に学び、それを守ることが求められます。この段階では、師や伝統の教えをそのまま受け入れ、模倣することが大切です。

たとえば、語学を学ぶ場合、基本的な文法や単語を暗記し、例文を繰り返し練習することがこの段階に該当します。また、ピアノを習う際には、スケール練習や簡単な楽譜を正確に弾けるようにすることが「守」にあたります。プログラミングなどでも、シリコンバレーの一流のエンジニアは、徹底して基礎を身につけているからこそ、並外れたスピードと創造性を発揮できていると言います。

基礎を軽視すると、後の応用や創造性が不安定になります。「守」の段階で得た技術や知識は、その後の挑戦を支える土台となるのです。

破:型を超えた挑戦

基礎がしっかり身についたら、次は「破」の段階です。この段階では、基礎に基づきながらも、それを超えて新しい視点や方法を試みます。

例えば、語学では文法や単語の枠を超え、自分の言葉で文章を作ったり、表現の幅を広げたりすることが「破」に該当します。また、ピアノでクラシック曲を習得した後、ジャズや即興演奏に挑戦するのも「破」の一例です。

この段階では失敗を恐れず、新しいやり方を試す姿勢が鍵となります。基礎を超えた挑戦が、自分なりの工夫や独自のスタイルを生むきっかけになります。

離:独自性を確立する

「離」の段階では、基礎や既存の型を超え、自分らしいスタイルを築きます。この段階は、師や伝統から独立し、自分自身の価値観や目標に基づいた行動が求められます。

語学では、異文化交流の中で自由に自分の考えを表現できるようになることが「離」にあたるでしょうか。また、陶芸家が独自のデザインや技法を確立して、個性的な作品を生み出すようになるのもこの段階の象徴です。

「離」は自由そのものですが、基礎の上に成り立つ自由です。基礎がなければ独自性を追求することは難しいということを忘れてはならないでしょう。

守破離が教える成長のプロセス

「守破離」は、一度のプロセスで終わるものではありません。新しい分野に挑むたびに「守」に戻り、「破」と「離」を繰り返します。このサイクルを重ねることで、より深い成長が得られます。
「自習」の道も、ストイックで長いものですが、その先には、自由でクリエイティブな未来が待っていると信じています。

私たち「Desk and Chair」も、このプロセスを意識して運営に取り組んでいます。最初は他の成功事例を研究し(守)、その後、自分たちなりの工夫を加えて新しい挑戦を行い(破)、現在では独自のスタイルを模索しています(離)。この試行錯誤を通じて、利用者の皆さまにとってより良い学びの場を提供できるよう努力していきたいと考えています。

この記事が、皆さんにとって少しでも役立つヒントや気づきとなれば幸いです。ぜひフォローしていただき、次回以降の情報もチェックしていただけたら嬉しいです!


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