小さな選択が未来をつくる―サン＝テグジュペリ『星の王子さま』から学ぶ人生のヒント

2024年12月17日 13:07

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私たち「Desk and Chair」は、徳島市内で4店舗を展開している会員制自習室です。今回は、サン＝テグジュペリの名作『星の王子さま』を通じて、日々の選択や学びの意味について考えてみたいと思います。

この物語は、大人も子どもも楽しめる寓話として知られていますが、その中には、私たちが人生の中で忘れがちな大切な視点や気づきが詰まっています。特に「選択」というテーマに焦点を当て、『星の王子さま』の象徴的なエピソードを通じて考察していきましょう。

バラとの出会い――愛と選択の責任

物語の中で、王子は自分の星で一本のバラと出会います。彼はそのバラを愛しますが、次第にバラの要求の多さに疲れ、旅に出る決心をします。このエピソードは、自己中心的なバラの振る舞いに王子が振り回される話のように思えますが、現実の生活の中で、「愛すること」や「選択の責任」を考えさせられる場面でもあります。

王子は旅の途中で地球にたどり着き、そこに広がるたくさんのバラを目にして驚きます。「自分の星のバラは特別ではなかったのか」と一瞬思いますが、キツネとの出会いを通じて、こう気づきます。

「君が時間をかけて世話をしたから、君のバラは特別なんだ。」

この言葉は、選択したものに向き合い、それを育てることで特別な意味が生まれるという真理を示している気がします。私たちの生活でも同じではないでしょうか。どんな選択も、努力や愛情を注ぐことで、自分にとってかけがえのないものへと変わります。「自習」に引き寄せて考えると、自分の選んだ学校や資格や科目に粘り強く向き合うことで、その勉強が自分にとって「特別」なものへと育っていくのだと思います。

キツネの教え――心で見ることの大切さ

地球で王子が出会ったキツネの言葉の中でも特に有名なのが次の一節です。

「大切なことは目に見えない。」

これは、日々の選択や行動の背後にある本質を見つめることの重要性を語っています。たとえば、学びの過程では結果が目に見える形で表れることも大事ですが、それ以上に、その過程で得られる気づきや小さな成長こそが、未来をつくる重要な要素なのかもしれません。

王子の旅――未知との出会いが選択を豊かにする

王子が旅を続ける中で出会うのは、個性的な住人たちです。権力を振りかざす王様、虚栄心にとらわれた男、自分を恥じる酔っ払い、規則に従い続ける点灯夫など、彼らはそれぞれの価値観や生き方の象徴のようです。

これらの出会いを通じて王子が学ぶのは、「視野を広げることの重要性」です。私たちが日々の選択をする際にも、限られた価値観や固定観念にとらわれると、本当に大切なものを見落とす可能性があります。未知との出会いや新しい経験は、選択肢を広げ、より豊かな未来を築くためのヒントを与えてくれるのではないでしょうか。