それでも勉強会をやる理由。経験と知識の関係性を考えてみる
「なにか作りたいひと集合~!」という声かけのもと、先週2月14日(月)にデザイン部で話し合いをしました。集まった部員は10名ほどだったでしょうか。話し合いのなかで、制作に入る前に勉強会をやってほしいという声も聞かれました。近藤は、個人的に勉強会に対して決着をつけていたのですが…やっぱりデザインの勉強会をやってみます!
今回は、勉強会に向けたおもいと、「デザインの勉強ってなに?」の答えを探す旅の経過報告をしたいと思います。
制作と勉強会もやることに決定
今後を見据えて、子ども(食事中)と参加するオンラインミーティングにも適応していきたいと思っています、近藤です。その節はご迷惑をおかけしました。2月14日(月)のミーティングでは、「とりあえずやってみよう」の気持ちで押し切りたい近藤がいる一方で、不安顔なみねむぅやおゆめちゃんは、
「どうやって作るのか見当もつかない」
「まずは勉強会をやってほしい」
と話してくれました。
デザイン部では、ただいま勉強会の企画と、課題制作の企画が進行中です。
チャットだとなかなか追えないので、ときどきはnoteで「今ココだよ〜」のお知らせをしていきたいと思っています。
これまで「知識」「勉強」と、とくに意味を考えず使ってきたのですが、デザイン部の立ち上げをきっかけに、
「デザインの勉強ってなに?」
「そもそも勉強とは、知識とは?」
について、この数ヶ月考えてきました。
(長い旅路だ)
近藤が、考えついた勉強というものについて、口頭ではうまく説明できないので、noteに書いてみます。
知識を身につけるとはどういうことか
料理を例にして考えてみます。
今では、しっとりふわんふわんのシフォンケーキを習得している近藤ですが、何度もシフォンケーキ作りに失敗していたことがありました。いろいろなレシピを試しましたが、焼きしぼみが大きく、うまく焼けません。
さまざまなレシピ本を片っ端から読んでいるとき、津田陽子さんの著書「お菓子のかがく」のなかに答えを発見します。原因は、混ぜ方が足りず、水分と油脂が乳化していなかったことでした。
乳化することで…
→油脂と水がガッチリ、生地が安定する
→気泡をしっかりと抱き込める
→ふわんふわん
細かく説明すると、メレンゲの「泡切り」(高速で泡立てたあとに、低速で混ぜることで気泡の大きさを揃える工程。生地を安定させるポイント)や焼き時間の調節も大事。
それまでのレシピは、
「○○をいれて10回混ぜる」
など表面上のルールのみが記載されていました。混ぜる回数を覚えるより、「なぜ混ぜるのか?」まで理解を深めること
=「知識を身につけること」なのではないか、とわたしは考えます。
しかし、トレンディーなレシピ本に「乳化するために混ぜる。なぜならば〜」などと書いてあると、初心者は余計にわかりにくいかもしれません。編集の担当に「乳化のところ全部トル」と、赤入れされそうです。
さまざまな事情で切り捨てた結果の「10回混ぜる」。レシピ通りに作っても失敗するのは、このような理由からです。ルールの根底にある、本質的な理由が伝わっていれば、たとえ20回混ぜても、材料を代用しても成功します。
これは、お菓子作り以外にも、文章作成やデザインで思いあたる節がありませんか。
知識を身につけることとは、「レシピを応用できるくらい、深く理解することではないか」、そう考えます。
理解は経験に相応する
座って何も作らずに、デザインを言葉で勉強していくことって、実はとても難しいことなのではないでしょうか。
これまでデザインについて、個人的に勉強みたいなものをしてみました。わたしの場合は、説明されている内容にひもづく経験がないので、ルールやテクニック、展開例をただ丸暗記するしかありません。
世で活躍するデザイナーさんたちのありがたいお言葉を聞けたとしても、知識としてインプットするための土台が受けとる側に必要なのです。
勉強のなかで得た知識は、植物の種のようなものだと思います。種が一等品でも、発芽して育つためにはよい土がいります。痩せた土では、なかなか発芽しないのです。
近藤は、ゴミ分別表の制作を経験して、「あ…そういえばあの本にかかれていたアレってコレのことか…?!」と、ようやく理解し始めました。
勉強するうえで、経験はあればあるほど深く理解できそうです。先に知識があれば、遠回りをしなくてすむのかもしれません。
鶏が先か、卵が先かの話みたいになってきました。
再設定を繰り返して進んでいく
こむずかしいことを書き連ねましたが、1周まわって、なんでもやってみようか!という気持ちになっています!(笑)
勉強会もひとつのアウトプットのような形にし、持ち寄った情報をスライドでシェアする場として企画進行中です。
きっと勉強会を通して、それぞれのなかで何かが再設定されて、迷いながら進むうちにいつか消化されて本当の知識になるのかもしれません。
経験・未経験とメンバーの多様性も受け入れながら、「なにこれ!おもろい!わくわく!」を探求していく場になるといいな、と考えています。
もちろん、経験者の方が企画を通してアドバイスなどしてくださるなら、いつでも大歓迎です。
ただ、そのアドバイスを私が活かせるかは…もう少し土壌が豊かになってからかもしれません…。
今回のサムネイルは、前回と同じ4色&同じフォントをメインにすることを意識して作ってみました。
むむむずい、けど、おもろい。
(最初「みんなのフォトギャラリー」から写真を引っ張ってきたので、そのときのタグが残ってしまっています、なぜか)