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未来創造業について

未来とは何でしょうか?

私が大事にしていることは、未来は勝手にやってくるものではなく、過去に基づく予測によって決まるものでもなく、創造するものであるという考え方です。

明るい未来、暗澹とした未来、霞の向こうの不明な未来、様々な捉え方が出来るでしょう。未来とは時間軸上、先にあり、現在とシームレスに繋がりのある世界です。常に「先」にあるがゆえに、その実像は五感では認識出来ないものです。

厳密にいえば人は「現在」も認識することが出来ません。現在を仮に知覚したとしても、脳内処理により認識レベルに変わるころには「過去」になります。

それ故に未来を知覚するにはメタ認知を使う他なく、あくまで見える「未来」は想像力の賜物だと理解できるのです。

さて想像力(imagination)の産物を如何に創造(creation)に変換するか、が未来創造の本質です。その意味から未来創造を目的にメタ認知する未来には一定のリアリティが必要です。

穏便に短期間に全くの別世界を創るという事は難しいですし、全く自分の思い通りに世界を創るということも難しいと思います。これらはファンタジーです。

リアリティのある未来創造はこれに対してドリームです。強い意思と不断の実行力により実現可能な高い目標と言い換える事が出来るでしょう。

様々なストーリーの中で「これは夢(dream)か幻(fantasy)か」というセリフがありますが、夢と幻にはこのような違いがあります。

では、リアリティのある未来を創造していく一歩目はどのようなものでしょう。

私たちは、「バタフライエフェクト」の起点と終点を理解した時、わずかなアクションが時空を超えて大きなウェーブになり得ることが理解出来ます。

未来創造というのも、起点は小さなアクションで十分なのです。大事なのは、そのアクションが波紋のように広がる様子を俯瞰的に捉えて、連鎖反応を能動的に起こしていくことです。

小さなアクションが互いに打ち消し合うと波は起きません。小さなアクションの距離間とタイミングは重要です。

或いは、大きな集団で大きなアクションを起こすというのでも良いかもしれません。しかし、唐突な大きなアクションは、それを上回る反発力を生みやすく、全く予測不能な無秩序を生みやすいので、より丁寧にタイミングを図り、前後のアクションを周到に練る必要があります。

どちらにせよ、起点となるアクションの大小は「何をしたいのか」に合わせて選ぶのが良く、見境なしにしない方が良いと考えています。

私が取り組んでいるテーマの一つはエネルギー問題です。気候変動で住みにくくなる世界が想像される中で何をめざすのが良いか、それをエネルギーの軸で捉えています。

エネルギー問題は、エネルギー需給とエネルギー源の最適化とエネルギー効率の最大化からなります。エネルギー需要は経済活動と密接で、特に電力は経済発展や暮らしの品質の向上に欠かせません。

電力は一次エネルギーを何らかの手段で変換して得られる二次エネルギーです。一次エネルギーは出来る限り、温暖化を加速しないものを選択したいわけです。

また電力の流通を効率的にしたり、省エネ技術を開発して、社会基盤や生活基盤を段階的に変えていったりすることが重要です。しかし、これも恒常的な戦略ではありません。あくまで現在、近未来のシナリオに過ぎません。

気候変動をもたらすのは、太陽系レベルで考えれば、太陽です。太陽から発せられる様々な波が地球を温めていますが、この波は一定に降り注いでいるわけではありません。

短期、中長期、そして超長期に変動し、地球の気候へ影響を及ぼしています。マクロに見れば、地球は氷期と間氷期を10万年サイクルで繰り返しているといいます。

そして氷期が8~9万年、間氷期が1~2万年程度だと言われています。そして下がり始めると急激に気温が下がり始めます。

人類史があと1万年続けば、温暖化による気候変動で騒いでいたのが嘘のような世界が待っているでしょう。その時も生き残っている人類はエネルギーを使い、環境を温めて、経済を回し、暮らしやすさを求めていることでしょう。人類とは非常に身勝手な存在ですね。

脱線しましたが、間氷期のエネルギー戦略と氷期のエネルギー戦略が違うことを想像するのも未来創造業としては頭の片隅に置いておきたいことなのです。

エネルギーと同じく、水、食料、土地の問題というのが未来創造業で扱う資源有効利用のテーマです。別の切り口では人の認識にアプローチする哲学や教育というテーマもあります。

これらのテーマはそれぞれが違う切り口になっていますが、「未来創造」を対象にしています。それぞれの視点で相対化していくことで、新たな気づきを得られることでしょう。

身勝手な人類ですが、やはりこの社会は面白いです。まだまだ未成熟な人類文明を発展させることで地球との調和をめざしたいと思います。

地球外への移住を実現するコロニー建設には、相当な時間が掛かりますし、根無しとなった人類が地球外生命になり得るのか不明です。

やはり、あと一万年は、地球にしがみつくことを前提に考えるのが良いのではないかと思います。

私は未来創造業をライフワークだと考えています。この未来創造業の世界観は上に示した通りです。

自分でも大それていると思いますが、ライフワークなので、これを咀嚼しながら楽しみたいと思います。

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