オーナーの私がコミュニティで、仕事の募集・依頼を促進しない理由「デザイナーが頑張る場所にしたくない」
私はフリーランスでデザイナーとして仕事をする傍ら、『みんなのデザインメモ(通称:みんデザ)』というデザイナーやデザインに興味がある人向けのオンラインコミュニティを運営しています。
普段は活動報告ぐらいしか発信していないのですが、今回は自分としてもこのコミュニティがどういう場所なのか、運営側として自分でも在り方を理解・深める意味でも書き出してみようと思います!
「デザイナーが頑張る場所にしたくない」
オンラインコミュニティである理由
私はこのコミュニティが仕事の延長線上ではなく、デザイナーにとってサードプレイス(第3の居場所)であって欲しいと思っています。
もちろん情報共有したり、交流したりすることは、仕事に役立つことではありますが、仕事のように【頑張る場所】にしたくないんです。仕事でも頑張ってるのに、コミュニティでも頑張るなんて。そんなの疲れちゃうじゃないですか。
とくにデザインをはじめクリエイティブな活動は、プライベートとの境界が曖昧になりがちです。オフィスから自宅に帰っても、リモートワークで就業時間が終わっても、ふと仕事で作っているものを考えていたりします。
そして、制作物だけでなく、とくにデザイナーは人とのコミュニケーションも多くなりがちなので、人間関係の悩みも多くなります。
私自身もあまりメンタルが強い方ではない、むしろだいぶ弱いので、すぐに心身がやられます。そういうとき、もちろん休むのが第一なのですが、「自分は何が楽しくてこの仕事をやってたのか?」を忘れて余計気持ちが下がることが多いなと感じます。
私がそこから「また人々のいる社会に戻るか」と思えるのって、誰かの純粋な好きに触れたときなんですよね。デザインやアートだけじゃなくって、SNSとかで流れてくる「私◯◯のこれ好き〜♡」とかほんと小さなことでも。
そういう小さな幸せの導線を作っているのってデザインだから、だから一人でもそういう気持ちに出来たら素敵だなと思うし、自分はそうできるスキルを少しでも持っているんだから、「よし、またちょっと社会に戻ってみるか〜!」と(笑)
ただ、SNS疲れという言葉があるぐらい、SNSには自分の気分が下がる情報もどんどん流れてきます。そんな中で、クローズドかつ、デザイン好きという共通点がある人たちが集まっている場所なら、そういったノイズが少なくなっていいんじゃないかなというのが、有料のオンラインコミュニティという形でした。
「気が向いたら行くでいい」
低価格の理由
みんデザにはカフェに行くみたいに気楽に来て欲しいと思っています。
例えば、カフェなら、置いてあった気になる雑誌をのんびり読んだり、たまにそのカフェで気になるワークショップをやってたら参加してみたり。そんな感じで、みんデザへの参加も“自分の気が向いたら”で全然よくって。
その月はイベントに参加できなかったり、あまりDiscordに来れなかったりしても、落ち込んだり、気後れしたりすることもなく、ふらっと何気ない顔で気楽に訪れて欲しいなと私自身は思っています。
だからこそ、プラットフォームで設定できる最低価格に月額料金を設定しているのもあります。500円ならまあ今月はいいか〜と笑。
そんな心理的な負担を少しでも下げつつ、でも有料だからある程度のハードルはあるので、無法地帯にはならない安心感は持ってもらえるかなと思っています。
「募集をしても反応は薄い」
みんデザらしさ
みんデザのDiscordにも昔は仕事の募集・依頼ができるような専用チャンネルはあったのですが、今は置いていません。一応、ボイスチャット用の募集チャンネルがかろうじて置いてあるぐらいです。
とはいえ、募集チャンネルがないからといって、仕事の募集などを禁止しているわけではありません。
ときどき仕事の募集をしていいかメンバーの方からも質問を頂くのですが、極端な使い方(ずっとBotのように仕事募集の投稿しかしないとか、メンバーにしつこく絡んで営業するとか)をしなければ全然構わないですよと言っています。むしろ、私個人はメンバーのみなさんの頑張りを応援したいですし!
ただ、そのような投稿をしても、正直みんデザ内では反応は薄いです。(メンバーのみなさんからの応援のスタンプはたくさん付きます☺)
これはみんデザを使って仕事を獲得したいと思っている人が少ないのをあらわしていると思います。
仕事を募集・依頼したくてコミュニティに入ってこられた方には残念かもしれませんが、冒頭にも書いたような「頑張らなくていい場所」として、みんデザの在り方としてはそれでいいのかもしれないと、だんだん運営を続けてきて私自身も感じているところでもあります。
最後に
そんな感じで、世のあるオンラインコミュニティを想像された方からすると、ちょっと変わったコミュニティかもしれません。
せっかく、デザイナーとデザインに興味がある人が集まっているのに、そんなゆるい運営で勿体無いとも思われるかもしれまんが、
でも、みんデザが担わなくても、ほかにもコミュニティやらスクールやらサービスやらがたくさんあるので、ご自身の目的に合う場所を選んでもらえればなと思ってます。
みんデザは、その中でも、
・ちょっとデザインに触れておきたい
・マイペースにゆるく情報シェアしあいたい
・たまにメンバーの人たちとお喋りしてみたい
そんな方に合うのかなと思っています。
あとは、オンラインコミュニティが初めてという方も、まずはみんデザで体感して、物足りないと思ったら他のコミュニティに行く、という架け橋にしてもらっても全然いいなと私は思ってます^^
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募集は、毎月の一日から先着5名(※)で受け付けています。
気になった方はぜひご参加検討してみてください〜♪
(※早く埋まった時は増枠するときもあります)