不自由さの説明に対する違和感 - 左利き⑤ +
《本質思考》の題材として”うってつけ”な懸案の一例でもあるのでは、と当方が長年思っている『左利き』論議について、今週、シリーズ稿の初期のもの(⑤⑥⑦)を再掲連載していきたいと思います📖
以前、テレビ番組内でコーナーを組み、数々の『左利き用アイテム』に説明が付けられているのを見掛けたのですが、再び違和感の連発でした😎
過去稿①~④で起案した内容とは、その「左利きだから扱いにくい」系の言及って、”そもそも”の論点がズレてない?というタッチでしたが、今回もそれの上塗りです。
◆もしお時間あれば寄稿順にご覧ください🙇 ※note内リンクです
左利きだからこそ左手で?~トランプしにくい?左利き①
左利きの悩み②ノートに横書きすると…
左利き③ - その判定根拠 の続編
左利き④ - 電卓やテンキー/電話のプッシュボタンの配列
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では、以下、順次見ていきましょう
※画像はイメージで、実際に紹介されていた”アイデア品”とは関係ありません🙅
【急須】
一般仕様品は右手で持つとの想定で作られています。
※☟のような、注ぎ口の正反対側に取っ手が付いているタイプやティーポット風は除きます
線対称なフォルムではないので、左手で扱うと「手前から奥に向けて淹れる」格好になり”縁起が悪い”らしく、自然な注ぎ方でもないので不適合です。ただこれは以前も指摘したように、〔右利きの人は右手で持つもの〕との前提に立ってしまっていて、〔右利きだからこそむしろ左手で扱いたくなる〕との捉え方もあることを無視しています。
⇒全てにおいて右利きの当方は、シリーズ①稿:右手にナイフを持つ洋食の時の左手のフォーク🍴や、受話器📞 の例のように、「(上記で「例外」とした、線対称な)注ぎ容器系」は概ね左手の方がやりやすく、そうしています。
そして、急須の場合はこのような形状なので、①内のトランプの考察のように、「自然な流れ」で右手を使って行なうようになっただけ、と自己分析しています☝「左手の方が持ちやすいのに…」と思うことはありません。
【お玉】
え?どこが?と思う人が一部いることでしょう。”まん丸”だったら問題なさそう。あくまで☝のような”雫型”のものが対象。つまり、右利き用として進化させてしまったタイプのものに限定した話となりつつ、〔左利きにとっては使いにくい〕=ありがた迷惑なアイデア品はむしろ困る😫という観点。
※ただし、〔右利きの人は右手で持つもの〕という前提の妥当性は、慣用的に急須よりは高そうに感じられる。というのは、箸を右手で持つ右利きの人はすなわち器は左手で持つので、注(つ)ぐ際に使うお玉は右手で、との流れは有力。
【ラインマーカーの先に覗き窓】
左手で書く人が、横書きの文字列の所に蛍光ペンで線を引く際、〔文の流れと同様に左からなぞると(自分の手の)陰になって見にくい〕との点を解消するための視認性向上。
⇒左手で持つのだから、(右手書きの場合と逆の発想で)右➡左の方向にしないの?
そもそも、「どこからどこまでアンダーラインを引くか」を決めてからペン先を当てるようにしていない、という前提部分(≒段取りの悪さ💦)の問題?
【定規】
長さを図る目盛りが、左端がゼロ値なのではなく右を起点にしているものが『左利き用に配慮設計したアイデア品』だそうです。なんとこれが一位だとのこと。 --- 前項とチグハグしていませんか?
【自動改札機】
右側にあるので、左利きだと(定期券等の乗車券を左手に持ったまま差し伸ばそうとするので?)タッチしづらい。その不便さを解消すべく改良されているとのこと。
⇒その【面】が水平ではなく少し角度がつけられたので当てやすくなった、という工夫仕様に関しては「右手で持ってタッチする場合にも効用がありそう」ですが、これを〔左利きの人のため〕と言っちゃうの??
【リングタイプのノート】
左手で書いていると、見開きの右ページ側の書き始めの際、中央のリングが小指側に当たって痛くなるので、柔らか素材のリングにした
⇒いやいや、右利きの人が左ページに書く際も、その紙面の右寄りの領域になると痛いのは同じなんですけど? これもまた〔左利きの人のため〕と言っちゃうの??
【ゴマすり用の鉢】
これは、〔右手でバチを持った場合には時計回り〕ですることになりそうです。だから、鉢の内側の溝は、それに合わせた方向に刻まれています。なので、(逆、もしくは)両方向okな仕様にした。
〔右手で反時計回りはしない〕との想定でなければ成立しないし、「まずは右手で擦り始めるけどすぐ疲れるので左手に持ち替える傾向にあり、事実上、両方で回せるよ」というタイプの存在は無視する必要があります。
つまり、前項と同じで、〔左利きの人のため〕とは言いにくい…
他方で、これら☝のアイテムとは異なり…
【配膳】のスタイルについて
左手前がご飯茶碗(左手で最も持ちやすい位置)で右側手前に汁物。主菜は右奥(取りやすいから)
⇒『お作法』の観点は横に置いておいて、〔右手で箸を持つ〕点とそれらの要素とを併せると、この例は確かに右利き仕様だと言えるでしょう☝
「左利きだと…」の説明が強引な例、
他に何か思い当たりませんか?
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